悪の組織劇場 第4幕 ボー村侵略日誌 2
ボー村の問題その二
食料が無い。
村の収入がない。
を何とかするため、悪の組織の暗躍は続く。
まず、水路とゴブリン討伐で気を切り倒したことで出た切り株を加工し、家具にする。
そして、その加工で出た端材は燃料にした。
また、切り倒された木々は製材され、木材となった。
もちろん、その時に出た端材は燃料となった。
これを悪の組織の人間達は一日で行ったのだ。
リノウナンバーズは、自身力を示し村人たちに力を示したのだ。
そして、今度は村人たちに協力を仰ぐことになる。
まず、手始めに農地の拡張である。
薬草畑しかない状態の改善である。
今ある農地は村の三倍ほどの大きさで、それを十倍にするというものだ。
もちろん、村人だけでは出来ることではない。
まずは、現在の二倍分の農地開墾をリノウナンバーズが請け負う。
彼らは高笑いしながら農地を開墾する。周囲からすればドン引き映像である。
そして、農業の指導が始まる。
それは、全て村人たちが知らない知識でいっぱいだったのだ。
今回手に入れた畜産用のイノシシもどきを利用している。
肥料として村の肥溜めだけでは、足りないのでイノシシもどきの糞も利用する。
さらに燃料として使用した灰も利用し、農地の土壌改善をする。
これにより作物を育てることが出来る土地が出来る。
イノシシもどきを食肉用として飼うようにして、
農地を二倍にして農作物を育てること。
そして木材として使用不可の中で適度な大きさのものは、キノコ栽培に使うことになった。
更に、水路に魚が来たので食料として利用することになった。
しばらくは、山の幸とイノシシもどきの肉で乗り切るようにする。
農作物の収穫が軌道に乗るまでの間当座しのぎが出来たことになる。
リノウナンバーズは、村人たちにいろいろな農業指導を行うが、肥料をまくことは理解できるが
木材の灰をまく意味が理解できていないようだ。
その後に言うことの理解も追いつけないようだ。
ボー村の人々の不安は大きい。
確かに水路と畑の開墾、土塀の作成、畜産の開始で今までにない発展と遂げていたが不安要素も多い。
一番の不安は、勇者を倒したことだ。
これは国に弓引くことと同意義だ。
彼らの力を信じないわけではない、でも相手は国家だ。
そんな強大な相手に対抗できるのか?という疑問だ。
そんな不安などどこ吹く風でリノウナンバーズたちは歓喜の声を上げ、農地を開墾していった。
こいつら大丈夫か?
その状況を見て不安は募るばかりである。
〇これは、侵略という名の村の発展を常識を超えた方法でさわやかにこなす悪の人たちのお話である。




