表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/167

117 傲慢なる緑の咆哮



グリーンは、立ち上がり様にワルモーンを確認して棍棒をワルモーン目掛けて

振り上げる。


下から来る棍棒をワルモーンは事も無げに踏み抜く。

踏まれた棍棒は、そのまま地面に叩きつけられグリーンの右手を挟み込む。

そして、踏み折られる棍棒と挟みつぶされるグリーンの右手。


痛みに思わず叫ぶグリーン。

そこにワルモーンが膝蹴りをたたきこむ。


吹き飛ぶはずのグリーンは、地面と棍棒に挟まれた右手のせいで吹き飛ばずに

縫い付けられる。

だが、その勢いは彼の右肩を脱臼させる。


更に痛みに悲鳴を上げるグリーン。


ワルモーンは地面にめり込んだ棍棒を蹴り飛ばし、グリーンののどをつかみ持ち上げる。


痛みと息苦しさに悶えるグリーン。

それを見て


「大層な正義だ。所詮は暴力でしかないことに気づけよグリーン。

まあいい、懺悔の時間だ。お前がしてきたことの報いを受けな」

そういうとグリーンを森近くまで投げ飛ばす。


そして、

「待たせたな、お前たちの本科を遂げな」

と声を上げる。


その声に合わせて森から現れる一団。

悪の組織ギャクゾークの幹部が一人、キリサキハンターとその部下達。


昏倒しながらも何とか座り込むグリーンは、見覚えのある彼らふらつきながらも見る。


「キリサキハンター、来ていたのか。懲りない悪め」


「懲りないさ、貴様らの無自覚な…いや、正義の味方気取りの悪意のせいでどれだけの人が悲しんだ。猟友会の一人だったオレは町の人を守るために熊を殺した。

なのにお前たちは、熊を守る為に言葉の暴力に訴え、地元民をないがしろにした。

そのために人死にも起きた。それすらも自業自得と吠える貴様らに。

ここにいるのは、その被害者たちだ。自分のしてきたこと理解しろとは言わん。

だが、報いは受けてもらう。わかろうが、分かるまいが知らん。

オマエのやったことがお前に帰るだけだ、ただそれだけだ」

そういうと、キリサキハンターとその部下達は、ナイフを片手にグリーンに襲い掛かる。


すでに抵抗できるだけの力のないグリーンは痛みと罵声を上げるだけしかなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ