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俺たちのエキセントリックでおそロシアなラブコメはまだ始まったばかりだ!(第一部完)

「おかーさんに頼まれてプリン持ってきたよー!」


 タイミングがいいのか悪いのか。

 期せずして全員集合してしまった。


「……まあ、仕方ないわね。ここはみんなでプリンタイムにしましょうか」

「そうだな」


 西亜口さんとは、またふたりっきりになれる時間をとれるだろう。

 せっかくみんな揃ったんだ。そして、プリンもある。

 ならば、今、このときを楽しむべきだ。


「今行く!」


 里桜に応えて俺は玄関へ向かった。

 その後ろを西亜口さんと未海もついてきた。


「祥平ー! 一緒にプリン食べよーおぉおー!?」


 ドアを開けた里桜は俺たち三人を見て驚愕する。


「泥棒猫その2が来たわね。油断も隙もあったものではないわ」

「わ~! 未海、プリン大好きぃ~♪」

「って、なんでふたりがいるのさー!? で、なんで西亜口さん黒髪!?」


 里桜は驚愕の表情を浮かべていた。


「企業秘密よ。プリンに免じて家に上がるのを許可するわ」

「って、なんで西亜口さんに許可が必要なのー!?」

「それは、わたしが祥平の彼女になったからよ」

「な、な、な、なんだってぇーーーーーーーーーーーーー!?」


 西亜口さんはいきなり里桜を一刀両断した。

 さすが西亜口さん。先手必勝。玄関でバッサリ斬り捨てるとは。


「う、うぐぅうぅうー……! こんなに早く祥平が落とされちゃうなんてー! 幼なじみとして面目丸つぶれーーー!」


 いやでも、まぁ、里桜は男友達みたいなものだから。

 やっぱり恋愛対象にはならないというかなんというか……。


「これじゃプリンが三個しか喉を通らないよー! せっかく二十個持ってきたのにー!」


 相変わらず梅香さんはプリンを大量生産しているのか……。

 このままでは俺たちはみんな糖尿病にされてしまいそうだ。


「祥平の糖分補給は今度からわたしが担当するわ。砂糖を吐くようなラブコメを味わわせてあげる」


 どう考えてもおそロシアな展開にしかならない気がするが……。

 糖分過多な甘甘ラブコメを俺と西亜口さんが送るとは想像つかない。


「お兄ちゃあん♪ 甘甘なら未海がいくらでも担当するよぉ~♪」


 未海は未海で怖い。

 一歩間違うと西亜口さんより酷い結果になりそう。

 

「甘さなら任せろーーー!」


 里桜にそれは無理だ。


「ま、まぁ、今はともかくプリンを食べよう」


 人生は急ぐものではない。

 愛はゆっくりと時間をかけて育んでいくものだ。


「でも、わたしが一歩リードよ」


 西亜口さんは俺の顔を両手で抑えこむと、こちらに引き寄せる。

 そして、いきなりキスをしてきた。唇に。こんな、みんながいる前で!


 おそロシア。

 そして、さすしあ。


「お兄ちゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!?」

「なにやってんのさーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」


 もちろん、このあとパニックになった里桜とブチキレた未海が暴れ出して騒動となり刃傷沙汰になりかけた。危うく埼玉新聞に載るところだった……。


 ともあれ。


 俺たちの愉快で殺伐としたエキセントリックでおそロシアなラブコメは、まだまだ始まったばかりであった――。


【第一部(?)完】


ご愛読ありがとうございました!

楽しんでいただけたなら幸いです!


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― 新着の感想 ―
[良い点] わぁ〜! 西亜口さん! 最後にしれっとやってくれましたね! やってくれましたね!! 大変楽しく拝読させて頂きました! 誠にありがとうございました!!
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