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爆縮と体温の機知(13)

時間の中の不変

形の変わらない駄菓子を

久しぶりに手に取る

変わったのは値段だけで

味は変わらないらしい

見た目だけがちょっとだけ今風だと

ゲートボール終わりの

ベンチに呼ばれた僕に対して

お年寄り達が話してきた


「皆さんが変わった可能性が

あると思うんですけど」

駄菓子を一口だけ食べ終わった僕が

一言だけ発すると

案の定、爆笑され

左肩後ろの肩甲骨あたりを

ペシペシと叩かれる

これが意外に痛いのだが

顔には出さずに

お年寄り達の様子を見た


各々が

自分が変わってきた部分

変わってしまった部分を

笑いながら話しているのである

これが元気の秘訣なのかもしれない

なんとなく思っていたが

意外と恋愛面の付き合っていた

もう一回だけ付き合うかなどの

話に変わっていった

言葉には出来ない生々しさがあったが

これも元気の秘訣なのかもしれない


「そこが全く変わっていないから 

もう一回、付き合うのは嫌」

とあるお婆さんがとあるお爺さんに言う

周りいる人達は笑っている

「それが俺の良いところやろう」

とあるお爺さんは皆に聞こえるように

大きめの声で言った


このズバズバ感もさることながら

年老いても変わらない部分があることが

聞いていて面白い

それが

その人のオリジナリティなのだ

良いか、悪いかは別として

その人にとって不変であったのだ

長い時間をかけても

変えられない、変わらない

変えようとはしない部分なのだ


きっと、僕等にもあるだろう

僕等は笑いながら

通信することが出来るだろうか

3D通話でビジョンを見ながら

何かのゲームをしているだろうが

そんな会話に出来るだろうか





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