当主が気が触れたのは私の責任だ。だか私は謝らない
サクサクざまぁ
チュンチュン…
「ぬうわあああああああぎゃあああああああああああああああああああぁ…ああああああああああああああああああああああああああああ」
朝の6時にうるせえんだよクソが!!
キチガイみたいな声出しやがってどこの馬鹿たれだっつうの!!!!
……あ、昨日アバズレをミンチにしてゴミの部屋に塗りたくったんだんだ!!
私ってば寝起きボケなのよね
「さてと、時間停止からの転移してっと。分解!!浄化!転移!停止解除!」
くくく、混乱しろ
時間を止めてゴミの部屋に転移してアナスタシアの証拠を全て消し、自分の部屋に戻って時間停止を解除したよ
人間は理解できないことは気のせいだと自分に言い聞かせる。
ミンチアナスタシアは血の匂いで起きたゴミしか見ていないので使用人に説明できるわけもない
蝶よ花よと育てられたお母様を疑うのは流石に無理だろう。5歳の私やまだ子供なリリーさんとマリーちゃんも同様
あの時見た光景は気のせいと思っても、現実にアナスタシアは失踪だ。その矛盾に困惑し、恐怖し、悔い改めよ(笑)
まあ、ゴミはとことん絶望させてから殺りたいので最後にしてやるって感じね。サリーみたいな
あ、それだと「あれは嘘だ」で崖から落とさなきゃ行けないわね
「な、なんでしょう今の声?」
「誰か虫に刺されたんじゃないの?」
不安そうなマリーちゃんにきゅっ!と抱き付く。怪力は勿論オンオフできるというか、ナチュラルに調整できる。ありがたい
「ふわぁ…お嬢様は天使ですぅ」
ごめんなさい堕天使です。でもマリーちゃんとかと接すると心が浄化される感じがする
支度してお母様と朝食をとりに行くとゴミとすれ違った。以前の私は毎日挨拶してたけど無視されてた。以前のエリザベスまじで健気でいい子。
ま、いきなり無視したら怪しまれるからいつもみたいに挨拶しとくかくだらねぇ
「おはようございます、公爵閣下」
あ、やべ。お父様なんて呼びたくないのがそのまま出ちゃった
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
あ?壊れてんじゃねえよ復讐はこれからだぞ
あとよだれ拭けよ。クソ執事コラ、てめえが拭いてやれよ大事なお坊ちゃんなんだろああん?みたいなことを思いつつ、今日もお父様に無視された可愛そうで健気な令嬢の雰囲気を出しつつさっさとお母様のところに向かった
執事に何か勘ぐられるかとも考えたが、私の挨拶の言葉の内容なんざそもそも気にしてないだろう
しかもあのクソ執事ジジイは大事なおぼっちゃま24歳の様子がおかしいことにオロオロして私のことなんぞ一ミリも気にしてないしね