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朝に目が覚め、調子が悪くない事を確認。森へ行き狩りをする。
森へ着くとシロを召喚。
さて、何が狩れるか。
まずは入り口付近でホーンラビットを発見。ライトニングを頭に撃ち込んで倒し回収した。
これで今日の宿代は確保か。気が楽になる。
そして、シロはレベル14にアップ。
次は何が出るか。
何やら、団体さんの気配。見るとゴブリン御一行様だ。
計6匹。舌打ちしたいのを堪えつつ、シロに牽制を頼む。
風の刃、ウインドブレードで3連で不意打ちをし、見えない風の刃がゴブリンに襲いかかる。当たり前の様に命中して3匹のゴブリンは倒れた。
残り3匹もシロの牽制もあり、ウインドブレードを撃ち込み片付けた。
ゴブリンは動きが早くないから良い的だ。稼げないけど。
「ユキトくんとシロくんレベルアップ!」
ティアのインフォが来た。
先に魔石を回収し、移動しながらステータスを開く。
レベル4
HP155(+30)
MP410(+90)
筋力35(+7)
敏捷力64(+10)
体力49(+8)
魔力95(+30)
相変わらず非力だが、魔力系は良い感じに上がっているな。普通のRPGとステータスの上がり方が違うが、ツッコんだら負けなんかね?
シロはレベル17だ。中型犬位に大きくなった気がする。
そして、次の獲物を探していたのだが、シロが何だかさみしそうにしていた。
「ティア、鳥系の魔物って、この辺に居ないのか?」
「居るよー、ビッグビジョンって言う鳥。狩るの?」
「鳥を落としたら、シロが喜ぶかと思ってな。」
「そういう事なら、探してみようよー。別にレアモンじゃないし」
レアモン言うな。
探す事1時間、木に止まっている大きな鳩を見つけた。
「あれがビッグビジョンだよー」
「何でこの世界の奴は、デカイのかな?」
ティアは異世界だからさー、と解る様な解らない様な事を言う。
兎も角、普通に魔法を打ち込むと、それで死ぬかもしれないし、対人用にも応用が効く手加減魔法を試すか。
イメージ、エアーガン
「エアブレット」
魔力軽めで試してみたら、鳩がバタバタしながら落ちてきた。空かさずシロがダッシュ。素早い動きで鳩を確保。翼を広げればシロより大きい相手だが、見事に押さえ込んでいる。本当はシロに遊ばせて挙げたいけど、食べられるしな。直ぐに留目を刺す様させた。
シロはレベル18に上がっし、シロを帰還させ街に帰ることにした。
ギルドのおやっさんに挨拶をし、ホーンラビットとビッグビジョンを出し魔石を6つとカードを渡す。
「そうだな。ホーンラビットが15000F、ビッグビジョン12000Fだな。魔石はゴブリンか、それが6つで6000F。全部で33000Fでどうだ?」
ユキトは頷き、大銀貨3枚と銀貨3枚、カードを受けとる。
花色亭で宿を取り夕飯だ。もちろん二人とも酒も頼む。猪の煮込みだ。汁まで美味しく頂き、生活魔法クリーン掛け寝た。
残金97000F
今日は、この世界に来て7日目だ。色々ありすぎて、長い事ここに居る様な気がするがな。
と、ユキトは思っていた。朝食の、猪の炒め物をアイテムボックスに入れ、パンとスープを食べた。
外へ出て森に着くとユキトはティアに言った。
「レベルが上がったし、また召喚魔法を試そうと思うのだが、また調子が悪くなるかもしれないから、何かあったら頼む」
ティアは、MPも上がったし大丈夫だよー。と、お気楽だ。
本当に頼む。
イメージ、森の中を自由に飛ぶ翼。猛禽類。ほー。
「サモン」
また魔方陣が現れ眩しく光る。
光が消え居たのは、鳥の雛。
二回目だから、慌てず騒がず。
「名前はフウだ」
MPを持っていかれたが、何とか大丈夫そうだ。しばらく休めば狩りも出来そう。
ワシミミズクをイメージしたが、ピーピーと鳴いているフウを見てるとどの様に育つのか楽しみだ。
シロも呼び仲良くする様に言った。ぱっと見フウが食われている様な気がするが大丈夫かな?しっかり休んで2匹とじゃれてリラックス。
さて、狩りの時間だ。
見つけたのはゴブリン3匹。まあ良いか。
シロに頼む間も無く、ウインドブレード3連で切り捨てた。
フウの周りが発光し、少し大きくなった。小鳩位に成長。もふもふ感が出てきた。鷲も捨てがたかったけど、可愛さで言えば梟を選んで良かったと思う。
魔石を回収して、レベルを見ると、シロがレベル19に、フウは、レベル10へ上がった。シロに外観の変わりはない。
帰る為に、引き返しながら獲物を探していると、ラージピッグ発見。
フウを飛ばす。上空からの囮だ。そしてシロへ狩る様指示を出す。
最悪、逃げられても良いかと思っていたが、シロがするすると近づき、ラージピッグに飛び付くと首をかぶりとくわえ、押さえ込んだ。ユキトも前に出て、マジックブレットで留目を刺した。
フウは、牽制にもならなかったけど、レベルが11になった。シロはレベルアップなし。
森から出る時にシロとフウを帰還し、街に戻った。
ギルドの買取りカウンターに見慣れぬ兄ちゃんがいた。流石に職員さんも、休みは有るなと考えながら、ラージピッグと魔石、カードを取りだし、見てもらった。
いつもと同じく、ラージピッグ22000F、ゴブリンの魔石3つで3000Fだ。獲物の大きさとかは関係ないのだろうか?そう思いながら大銀貨2枚銀貨5枚とカードを受け取り、ギルドを出た。
今日も花色亭に宿を取る。夕飯は兎肉の香草焼き。ティアと2人で酒を飲み、クリーンを掛け、眠りについた。
残金112000F
朝起きて、今日は狩に行かず、のんびりしようと決めた。ティアも働き過ぎは危険だよー。と賛成してくれたので、いつも通り、メインをアイテムボックスへ入れ、スープとパンをのんびり食べた。
出掛ける事にしたが、先ずは武器屋へ。色々な武器があって何だかそそられる。スキルもあるから、剣を買いたいのだが、かなりお高い。手が出ないので、安価な物を探すと一本の杖、いや棒と言うべきか。長さ2メートル弱。材質は欅か。
値段20000Fでお買上です。
武器屋を出て、ユキトは杖を手に入れた。ぱらららーとかやってたら、回りの眼が痛くなったので、そそくさと立ち去った。
しかし、1週間稼いで初期装備が揃うとか無理ゲー過ぎね?そうティアに尋ねると、逆にヌルゲーのバランスなんだけとねー、とティア。ベリーイージーくらいが良いのだがとユキトは思わずには要られない。
その後、屋台を回り食べ歩き、美味しいものは、多目に買ってアイテムボックスに保存。
雑貨屋に行って見回りながら、多少の買い物をして、花色亭に行き、ゆっくりした。
夕飯は、豚の串焼き。脂が落ちて旨い。ユキトは大根おろしが欲しくなったが、そんなものは、無さそうだ。
今日の出費。武器に20000F、屋台と雑貨で10000F、宿代と酒で10000F。
残金72000F。
昨日休んだからか、良い目覚めだ。
朝食のメインは、豚炒め。それはアイテムボックスに直行させ、スープとパンを食べて狩りへ行く。
森へ着くと、シロとフウを召喚。昨日買った杖をアイテムボックスから出し、獲物を探した。
最初の獲物はゴブリン3匹。
奴等はアホだから、黙ってても此方に来てくれる。
「シロは地上で、フウは上空から牽制してくれ」
ユキトが指示を出すと、
がう、くぅーと召喚獣達は答えた。
さて、ゴブリンと接近戦で戦おうではないか。
イメージ、武器に纏うマナ。
「エンチャントウェポン」
ぽんやりと光る杖。とりあえず、コブリンに杖で出足払い。体勢を崩した所に、杖を首筋に打ち払い、あとから迫るもう一匹の喉仏へ棒を突き込む。
最後の一匹は、既にシロが押さえ込んでいたので、転がっている3匹に魔法で留目を刺した。
魔石を回収し、シロとフウを褒め撫でながら移動。
シロはレベル20になり発光、成体くらいの大きさになった。結構な迫力。
フウはレベル14になった。
「ユキトくんは近接戦闘もしたいの?」
ティアが訪ねてきた。
「いや、魔法メインで生きるにしても、それだけで安全って訳にはいからな。ゴブリンとか余裕が有る時に鍛練しとかないとな」
「何だかユキトくん、脳筋に進みつつある様な気がするなー」
「失礼なことを言うなし。魔法無双で行くでござる」
「やっぱり…」
「いや、ただのネタだから気にすんな!」
と、勢いで誤魔化すユキトだった。