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モブが異世界で生きていきます  作者: たにやまちゃとら
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3


「ゴブリンの体は、放置して良かったのか?

 思った事をティアに質問した。


「ゴブリンは、食べられないからねー。森の動植物の栄養になるよ。

 それとも食べてみたかった?それに討伐対象だからね。」


 ゴブリンが食用の話なんて物語でもあまり無いし、此方でも食べないみたいだ。

 しかも、食えない癖に繁殖力が強いので、見かけたら討伐するのが冒険者の義務らしい。

 それで、ゴブリンの魔石は、1000フリ(千円)で売れると。

 ゴブリンの命安い。

 それから、この世界の通貨はフリらしい。1フリ1円と考えて問題ないそうで、


石貨   1フリ(F)

銅貨   10F

大銅貨  100F

銀貨   1000F

大銀貨  10000F

金貨   100000F

大金貨  1000000F

白金貨  10000000F


 と、なるそうな。



 「ってか、ティアさんや」


 「何かな?ユキトどん」


 「アイテムボックスにお金が入っていないのだが?」

 「働かざる者食うべからずって言うし、あげた魔法があれば、食うには困らないから」


 マジかよ。

 と、思いながらティアの後をついて、しばらく歩くと豚がいた。


 「さあ、稼ぎ時だよー

食用になるからギルドで売れるから、今日の宿代くらいは稼げるよ。」


 ティアさん何故か嬉しそう。

 まあ、慣れない世界で野宿とか勘弁だし、やるしかないか・・・

 イメージは魔法の矢


 「マジックアロー」


 高速で豚の頭に突き刺さる矢。間合いを詰めつつ、もう一度マジックアローを頭に刺すと、豚は倒れた。


「ラージピッグゲットだねー」


「狩ったは良いけど、これどうするんよ・・・ 俺は、豚処か魚くらいしか捌いた事無いのだが。」


「解体は本職に委せれば良いのよ。その為のアイテムボックスです」


 ティア、渾身のドヤ顔。

 何だかイラっとするのは仕方なかろう。

 そう言えば、何処かで血抜きより獲物を冷やした方が宜しいとか聞き齧ったが、どうなのだろう。

 まあ、アイテムボックスが有れば問題ないのか。


 ラージピッグを仕舞い、街への歩みを進める。林を抜けると、遠くに城壁の様な物が見えた。


 「ティア、この世界の街は随分と物々しいな」


 「魔物が居るから、どうしても仕方がないのよ。」


 「俺ら、街に入れないんじゃね?」


 ユキトの疑問にティア曰く、

冒険者登録をする事を言えば、犯罪者ではなければ入れるらしい。


 「あー、俺は悪人とは言わないけど、品行方正に生きてきた訳ではないのだが・・・」


 「軽犯罪なら平気だよー。それに地球に居た頃のユキトくんとは体は違うから。それに、盗賊行為を生業としていなければ引っ掛かる事は無いからー。」


 なら平気なのか?


「話は変わるが、街でのティアはどんな感じになるん?ペット?」


「ペット言うな!

でも、テイムモンスター扱いだから、似たようなものか…」


 そう言いながら地面に堕ちていきorzのポーズで落ち込んだ。


 「まあ、強く生きろ」


 ティアを放置してステータスを確認。三度の魔法でMPが11減っている。

 燃費が良いのか悪いのか解らんな。要検証か?


 ゴブリンを殺った時に、拳を痛めているから、魔法で治すか。


 「ヒール」


 途端、痛みが消えた。

 今更だけど魔法スゲー。MP消費は5か、なるほど。


 しかし、壁は見えているのに歩いて行くと結構時間が掛かるものだ。

 1時間以上かかって、街の門にたどり着いた。

門番の人は、爽やかな体育系、三國志でいえば趙子龍。

 冒険者登録をしに来たと言うと、奥に連れていかれ、ICカード読み取り機みたいなものに手を乗せる様に言われる。

 ティアから話を聞いていたので、これが判別機?だと思うので、手を乗せると直ぐに行って良し、だそうな。

ティアの事はスルーですか?そうですか。


 という訳で、街の中に入り、回りを見渡した。ザ☆ファンタジーといった街並み。お約束の亜人も、数は少ないながら見てとれる。あまり、キョドらない様注意しながら街を歩いた。

 冒険者ギルドには剣と盾の看板があると聞いたが、それは武器屋ではないのか?等と、ティアと話をしていたら、看板が見えたので早速入ってみた。


 「ユキトくん、きっとイベントあるよ。絡まれちゃうよ。」


 そんなイベントなんか知らん。

受付を見ると、美人さんが2人座って対応していた。


「それとも、受付嬢とのフラグ立てちゃう?」


 ティアうぜぇ。

 2人の横を見ると、おっさんも居たので、そちらに行った。

 おっちゃんは、シーフ上がりっぽい感じで、少しだらしない笑みを浮かべていた。


「冒険者登録をお願いしたいのですが」


 と聞くと、おっちゃんはティアを見ながら、


「テイマーか?珍しいな。」


 と言いながら、魔道具らしきものをカウンターに置いた。


「これに手を乗せ、名前を言ってくれ。」


 ユキトが手を乗せ名前を言うと、おっさんの横にある物がぼんやりと光った。


「よし、良いぞ」


 おっさんは、魔道具らしきものを片付け、光った所からカードを取り出し、説明を始めた。


 カードを作るにはお金は掛からないが、再発行は大銀貨五枚必要になる


 ギルドのランクは、

ABCDEFG、の7つがあり、初めはGからスタートし、依頼を受けていくとランクが上がる

EからDに上がるには、試験がある


 魔石と解体済みの素材は、今のカウンターでも出来るが、解体依頼は更に奥で受け付ける



 などと説明を受け、カードを受け取った。


「これからよろしくお願いします。解体依頼に行きます」


 「おう、適当に頑張んな」


 おっさんと軽く挨拶をし、奥に行くと、厳つい強面のおっちゃんが待ってた。


「見ない顔だが新入りか?」


 「本日登録したユキトです。よろしくお願いします。ラージピッグ1頭と魔石1つの買い取りをお願いします」


 「何も持ってなく見えるが、スキル持ちか?」


 「はい、何処に出しますかね?」


 と聞くと、横に回って台の上に出せ、と言われたので豚と魔石を出した。


 「ほう、状態が良いな」


 「狩っただけなので、血抜きはしてないです」


 「それは構わんが・・・

 そうだな、22000Fって所か、こっちはゴブリンの魔石か?1000Fで、23000Fでどうだ?」

おっさんは豚を見ながら、魔石を魔道具?に乗せて、鑑定?をして答えた。


 どうだ言われても、相場が解らないのでティアを見ると黙って頷いていた。

 それでお願いすると、カードを出せと言われた。

ゴブリンの魔石は、討伐証明だから、依頼対象になるらしい。

 カードを出すと鑑定装置らしき物にかざし、直ぐに返してきた。

 ポイントカードみたいだ。と、つまらない事を考えてると、おっちゃんがお金を出してきた。


 「大銀貨2枚に銀貨3枚だ。確認しろ」


 確認しろと言われても、こっちのお金は見たことないし。またティアを見るとリアクションがないので、黙って受け取り、立ち去った。

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