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モブが異世界で生きていきます  作者: たにやまちゃとら
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昼休みも切り上げ、狩りの続き。

奥に進んでいくと、フウが魔物を発見したらしい。 サーチを使うと、魔物の反応が数えられない程多い。


「ティア、魔物の数がハンパ無いんだけど」


「何かの巣に当たったんじゃないかなー」


「やれると思う?」


「先ずは、近付いて様子を見ようよー」


ユキト達は慎重に進み、何が居るのかを調べてみた。

そこに居るのは、大量のゴブリン。


「広範囲魔法で、一網打尽だな」


「ちょっと待ったー。その前に、人が居ないか探してみてー」


こんな所に、人なんか居るのか、そう思いながら、サーチ(人間)を掛け、人は居ない事を確認した。


「居ないみたいだぞ」


「滅多にないけど、捕まっている人が居たりするのよー。そんな人を、魔法に巻き込むのは、善くないからねー」


そう言われれば納得するしかない。


「他に注意することは?」


「ないよー。派手にやってねー」


では、遠慮なく。

イメージ。炎の竜巻。


「フレイムトルネード」


火がゴブリンが居る中心に発生し、風が渦を巻き始め、それが急激に膨れ上がる。炎を纏った竜巻が、空高く昇る。

あまりの威力に、ユキトはシールドを展開し、事なきを得る。

魔法が消えると、ゴブリン達は、ほぼ全滅。端に居たのが逃げていくのが見えた。


 「ユキトくん、レベルアップ」


 HP  230(+40)

 MP  700(+170)

 筋力  54 (+11)

 敏捷力 84 (+17)

 体力  71 (+12)

 魔力  170(+40)


「レベルアップは良いが、

 ちと、やり過ぎたか。

取り敢えず、消火しないと山火事になる」


イメージ。局地的な雨。


「ローカリティレイン」


雲がないのに、雨が降り始めた。フレイムトルネードが発生したより広範囲だ。ユキト達は、雨を逃れる為少し移動し、火が消えるのを待った。


「今まで、敢えて使わなかった火の魔法だが、やはり危険だな。俺が原因で災害が起こるとか、勘弁してほしいわ」


「殴り合いだけじゃなく、魔法の使い方も考えてねー。今のユキトくんなら、魔法を使うだけで、街や城なら消し飛ぶ威力があるんだよー」


「大袈裟な。

 まあ、それに近い事は出来そうだが。

 それよりも、ゴブリンの魔石を取るのに、骨が折れそうだ」


100匹を越える死体が転がっているのだ。

ユキトは、ため息を一つつくと、魔石を抜き始める。


日が暮れる頃、漸く魔石を取る作業が終わると、直ぐに街に帰った。

遅くなったので、ギルドには寄らず、宿に向かう。 女将さんに尋ねると、空きはあったので部屋を取り、直ぐに夕食を頼んだ。


「今日は、酷い目に遭った」


「おつー。最後まで回収しきったね。途中で諦めるかと思ったよー」


「金が唸る程あるなら放置するが、生憎貧乏でな」


「明日は、朝からギルドに行って換金するの?」


「いや、明日の狩りが終わったら、一緒に出すよ」


食事を終え、部屋に戻りクリーンを掛けて、ベッドに入ったところで、シロ達のレベルを確認した。

シロ49、フウ47、アズ44と、大幅にレベルアップ。ゴブリンでも、あれだけの数を倒したのだから納得。

だが、大量レベルアップを羨ましく思う気持ちが消えないユキト。


 残金273600F



18日目

今日も森へ。

 ゴブリン村があった所から、少し離れた場所にゲートで来た。

ゴブリンが沢山転がっていて、それに釣られた魔物などが、居る可能性があるからだ。


ユキトはサーチの魔法を使う。


「んー。あまり魔物は居ないみたいだな。

だが、あの場所は迂回して行こう」


 その前に、新たな召喚獣を増やす。

 イメージ、森を素早く動く狩人。わおーん。


 「サモン」


 発光と共に現れたのは狼。


 「名前はロウだ」


 契約が完了し、MPを確認すると、かなり消費されている。ゲートと契約、重い魔法の連発は堪えたか。だが、狩りが出来ない程でもない。

 きゃんきゃん鳴いているロウを抱えると、フウを飛ばし探索を始めた。

そして直ぐ、ゴブリンが一匹ふらふらしているのを見つけた。昨日逃げた奴かもしれない。

 シロが瞬殺すると、ティアからロウのレベルアップのインフォ。少し大きくなった。

 レベル6なので、次で大いに成長するだろう。


ロウを抱え直し、狩りを再開。

しばらくすると、インテンスボーアが居た。あれは高値で売れると嬉しそう。


「ライトニング」


直撃したが、仕留めていない。

 シロとアズが攻撃を加える。インテンスボーアの体当たりは巧く避け、また攻撃。

 ユキトは、後ろからマジックブレットでシロ達を援護。無事倒した。


 「シロくん、ロウくんレベルアップ」


 シロのインフォ?

 ユキトが不思議に思うと、シロが発光した。

 しかし、大きさは変わらない。


 「ティア。シロが光ったけど、なにか変わったのか?」


 「レベル50になったから、魔法を使える様になったよー。シロくんは、雷魔法だねー」


 「魔法を使えるのか?それは凄いな」


 シロを一撫でし、ロウを地面に降ろすと発光し、ロウが成長。レベルは13


 ロウは、もう一人で歩けるみたいだ。

 そして、ほくほく顔でアイテムボックスに仕舞う。

ここで一旦昼休憩にした。


ティアが昼食を食べ終わり、まったりしていると、シロ達が警戒し始めた。

テーブルなど出した物を仕舞っていたら、ウルフ襲来。その数4。


「サンダースピア4連」


3匹にヒットし倒れた。魔法が外れた、もう1匹はアズと戦い始める。

そこへ、後ろと左右から1匹ずつ、追加で3匹が襲いかかってきた。


左のはシロが向かい、右のはユキトがライトニングを放ち仕留める。後ろから来ていたのは、フウが牽制し足を止めていた。

 チャンスとばかりに、サンダースピアを使用。命中し倒した。ロウは、その場で待機。

アズは、クマパンチで倒していて、シロは首に噛みついている。勝負ありだ。


「ちと、油断したな…

やはり、奇襲は怖い」


「危なかったねー。でも、無事で良かったよ」


ティアと話をしながら、ウルフを仕舞っていく。サーチの魔法で、近くには魔物がいない事は、確認済みだ。


休みが、バタバタした感じで終わってしまったが、狩りを再開する。


獲物を見つけたが、ゴブリン2匹。ウインドブレード2連で倒し、魔石を回収する。

更に奥へ向かい、探索したのだが、どうした事か、獲物が見当たらない。

少し早いが、街へ帰った。


ギルドに入り、おっちゃんに話しかける。


「今日は、かなり多いのですが」


と、インテンスボーアを台の上に乗せ、オーク6体とウルフ7体を床に並べた。


「あと、ゴブリンの魔石が大量にあるのですが、何か入れるものはありますかね」


「大漁だな。魔石は幾つくらいあるんだ?」


「170個です」


「じゃあ、この中に入れてくれ。ゴブリンの巣でも見つけたのか?」


おっちゃんが、かごを出してきたので、ザラザラと魔石を入れ、そんな所です、と返答した。


「魔石の数が多いから、少し時間がかかるぞ」


そう言われたので、待つことにした。久しぶりに依頼を眺めたが、相変わらずの感じだ。


ティアと話をしていると、おっちゃんから査定が終わったと呼ばれた。


「インテンスボーアが32000F、オーク6体で48000F、ウルフ7体が91000F、ゴブリンの魔石が168個、ホブゴブリンの魔石が2個、全部合わせて、343000Fになるが良いか?」


ホブゴブリンが混ざっていたのかと、少し驚く。

 それでとカードを渡したら、ランクがEに上がっていた。流石に、ゴブリンポイントで、ランクが上がるのは、ここまでだと、おっちゃん。


カードと、金貨3枚、大銀貨4枚、銀貨3枚を受け取り、ギルドを出て花色亭に向かう。一泊頼んで、すぐに夕飯だ。


「倒した中に、ホブゴブリンがいたとは、気が付かなかった」


「ユキトくん、疲れてたしねー。仕方がないよー」


「いい金にはなったが、二度とやりたくないな、あれは。

 今日は、追加の料理と酒を頼むが、ティアも付き合うか?」


「私は、ユキトくんのを少し貰えればいいよ」


女将さんに、酒とツマミを頼み、ティアにお裾分け。2杯目の酒を楽しんだ。


シロ50、フウ49、アズ46、ロウ19にレベルアップ。


残金605600F

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