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07

 天気が良かったのが幸いだ。空が抜けるように青く澄む。けれども街道沿いの山道が底冷えする。生前妻が寒がりで冬にはいつも使い捨てカイロを常備していたのを思い出す。タクシーを降りて墓に向かい、両手に息を吹きかけ、擦り合わせる。まだポケットの中のものには触らない。

 そのときにはまだ、わたしは人影に気づかない。ただ寒いという思いだけに身を包まれている。

 けれどもやがて妻の墓前に佇む人影に気づく。いや、そのときにはもう人影ではなく、身も骨もある人間に変わっていたが……。

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