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決意

親に虐待されていた。学校ではいじめられていた。はじめは自分が耐え忍び時間が解決してくれると思っていた。だけど耐え忍ぶには人間をやめるしか耐えることができないほどの苦痛だった。だから決意した。僕のすべてを奪った者からすべてを奪うと。その日から僕を取り巻く環境は激変した……


 覚醒したと同時に生ゴミの不快な匂いが鼻に入り込んできた。高峰駿はベットから起きゴミ袋の山をかき分けながらキッチンへ向かった。(そうだ。親帰ってきてないんだっけ…)

駿の親は仕事をせずパチンコに打ち込みその鬱憤を息子である駿にぶつけ、1週間家を開けることもザラにあった。家事もろくにやらないためいじめられるのは当然である。

(学校なくはならないかなぁ…)こんな願いが実現するはずもなく時間だけが過ぎていくなかで駿はただただ呆然と祈っていた。昨日はトイレに閉じ込められ、水をぶっかけられた。このようないじめは軽いものでひどいときは道路に突き飛ばされて車に轢かれそうになったり他人がやった万引きなどの犯罪を押し付けられるようなこともあり先生からも信用されておらず駿には味方と言えるものが一人たりともいなかった。学校へ行く準備をしているとキッチンの棚足がに引っかかった弾みに何かが落ちる音がした。落ちたものを確認すると包丁だった。それを見た駿の脳裏にはある考えが浮かんできていた。(そうだ。このままでは耐えきる前に死んでしまう。ならば僕を苦しめる原因を消してしまえばいい。)その時玄関のドアが開く音がした。ガチャリと音がするとともにアルコールの匂いが漂ってきた。(お母さんが帰ってきた…)このとき駿は手に包丁を持っていた。(僕がいじめられる原因は親にもある。だから殺したって問題ない)もう駿は理性が破壊されていた。ただこの環境を変えたいという一心と衝動で玄関にいる母に突っ込んだ。ズブッと鈍い音がした。そのまま包丁を右に回して抉った。「あ、ああぁ」母はうめき声をあげ血がしたたり落ちた。駿は声にならない叫びをあげていた。そして母は絶命し返り血を浴びた駿だけが残された。周りには飛び散った血がゴミ袋を濡らしていた。駿は喪失感とともに少しの快楽と達成感を感じていた。「あ…あはははは。」笑い声を上げながら立ち尽くした駿。「もう、後戻りできない…。」

 駿は決意した。

 自分を苦しめる人間を一人残らず消し去ることを………


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