第6話 迫る悪夢
「おい、プリズム本当か?」
「と言うか数日前ってもしかしてやけど、そいつも…」
大王の部下が駆け寄ってきた。
「大王様、国衛軍大尉から通信ですよ!」
「よし今すぐ繋げ」
…モニターに大尉の姿が映る。
「国王様、緊急事態です!メアナイトが暴走しています」
「やっぱりか」
「それでメアナイトは空中戦艦メガウィングに一人で乗っていて、周囲に無差別に砲撃しています」
「おいお前は今どこにいる⁉︎」
「第六軍基地に緊急避難しています」
「メガウィングは五分ほどでエレスタ城に到達し、城に到達する見込みです、早急に避難をしてください」
「なん…だと…」
通信は切れた。
「ファイ逃げようよ」
「城をおいて逃げれる訳無いだろ!」
「あ!フィステリアならメガウィングぶっ壊せると思う」
「誰やそいつは?」
「私の親友で、とーってもお金持ちなんだよー」
「なるほど」
「それでロケットパンチ撃ってもらったら良いと思う」
「でも、もう時間がないぞ」
「家からでも射程は十分だから、とにかく電話する〜」
……
「フィステリア、いきなりだけど良く聞いてね、メアナイトが暴走してメガウィングが無差別砲撃しててエレスタ城が倒壊しそうだから、その前に仕留めて欲しいんだけど」
「はあ?まあ承知しましたわ」
……
「よし、完璧だね」
「ファイ、メガウィングが!」
「早く時間稼ぎしてこい!」
「わかったよ」
メガウィングの主砲から弾が放たれる。
大量の鉛玉が襲ってくる。
「城は私が守るよ」
プリズムはバリアを発動。
弾はそのまま跳ね返る
そしてメガウィングに直撃!
「まずいな、プリズムも長くは持たない、フィステリアも早くやってくれ」
「あ!」
その時、飛来した拳がメガウィングを貫いた。
フィステリアのロケットパンチだ。
メガウィングは爆発して堕ちる。
そして、炎上する機体から人影が現れる。
紫の髪の青年、それ即ちメアナイト!
目は紫に染まり、心は悪に染まっている。
かなり幼く見えるが、その実力は国の中でもトップクラスだ。
「プリズムさん、あなたと闘いたくて仕方がないんですよ」
メアナイトはいつもより低い声でそう言った
「よーし、一対一で勝負だからね」
プリズムが前に出た。
「もちろんですよ」
メアナイトは剣を握り締める
闘いが始まった
まずはプリズムはナイフを投げる!
メアナイトはそれをひらりと避ける
そして突っ込んで来るメアナイト
「我が剣よ!プリズムを貫け!」
メアナイトは剣に【催眠】をかけた!
途端に剣が空中に浮き、ひとりでに動き出す!
そして恐ろしい速さで剣がプリズムに向かって飛んで来る!
「ふふふ、チカラが溢れますねぇ!絶好調です」
一方的に攻撃されるプリズム。
「バリア!バリア!バリア!」
メアナイトの剣は弾かれた。
プリズムの瞳に焦りの色が見える
「やりますね、プリズムさん」
メアナイトはメガウィングの破片に【催眠】をかけた。
「瓦礫よ、プリズムを打てっ!」
メガウィングの破片はプリズムめがけて飛び交う
「待って待って!」
こうなってしまうと止められない。
プリズムはとにかく逃げた。
しかしメアナイトを止めるには一発当てないといけない……
「う〜ん、さっき『一対一』って言ったけど、あれ嘘!何のために仲間がいると思ってるの?」
プリズムがファイの服を掴んで引っ張り出す
「分かった、任しとけ!」
「大王様、それは卑怯ですよ!」
「俺様に向かって卑怯とはな、戦いというのは如何に多くの仲間を集められるかだぞ、燃えろ!」
「やめろ何をするんですか!うわああああ!」
ファイは【着火の極意】を発動。
メアナイトは燃え上がり【催眠】は解除された。
「ハイド、すぐに消火してやれ」
ハイドはメアナイトに水を放射。
メアナイトは目を覚ました。
「おや?これは……」
メアナイトは事情を聞いた。
「つまり、人々の凶暴化とモンスターの出現が起こっていると言うことですね。すぐに宇宙に調査しに行きたいですが、メガウィングがダメになってしまいましたよ」
「ごめんねメアナイト」
「ボディとウィングはボロボロ。エネルギー体も漏れてますね」
「どうにか修理できんのか?」
「それが、メガウィングは《先代国王》が作って下さった物でね。外国の珍しい素材ばかりを使っているんですよ」
「ファイのお父さんだっけ?」
「そうだ」
「ファイのお父さんって殺されたんだったっけ?」
「ああ、大賢者のリトとか言うやつにな」
「確か、ファイが王子だった時でしょ、早く王になれて良かったじゃん」
「良い加減にしろプリズム!本気で言ってんのか!」
「あ……ごめん、ファイを励まそうと思った、ごめん」
「知ってる。お前が優しいことは俺様がよく知ってる。ただ少し考えてから話すことだ」
……
「でも、こうなったらその外国に直接行って材料を調達するしかないな」
「最低でも3カ国は行かないといけませんよ」
「どうせなら皆んなで一緒に行こうよ、楽しそうじゃん」
「何で俺様まで行かなきゃならんのだ」
「どーせ、城にいても大王様はやる事ないじゃ無いですか」
「うちも付いて行って良いよな」
「まずは水の国、《ウェイテル王国》に行きましょうよ」
「ウェイテルオオクジラの死骸を回収する訳ね」
プリズムもその事には詳しいようだ。
「鯨の死骸のために俺様を行かせるのか」
「大王様、このクジラは凄いんですよ、体は鉄のように頑丈なのに綿のように軽く、さらに形状記憶性を持っていて、ぺっちゃんこに潰れても水を掛けるだけで元に戻るんですよ!」
メアナイトが早口で捲し立てる。
「メアナイトってこう言うことになると早口になるよね」
「別に良いじゃ無いですか」
「ウェイテルって言う国は有名やから知ってるけど…結構遠いんちゃうんか?」
「ハイドさんは何でそんな色々知ってるんですか?」
「別に…どうでもええやろ」
ハイドは目を泳がせていた。
「そうだ、フィステリアも呼ぼうよ」
「そりゃ良いな、ついでにあいつから船も借りれるはずだ」
「今、こっちに来るように言っといたから」
「……で、それよりハイド、お前がばら撒いた物体がかなり凶悪だということなんだが」
「あれに当たったら、僕も体が勝手に動いて制御できなくなっちゃいますからね」
「あれは《ハルマゲドンの肉片》って呼ばれてんねんけど、うちも何か結局知らんねんよな」
「ん…ハイドさん、ハルマゲドンって言いましたか!?」
「そうやけど?」
「ハルマゲドンとは確か、30年ほど前から現れて、ラララプラネットを恐怖に陥れた人物ですよ」
「嘘やろ、うち知らんで!?」
「ハルマゲドンは結局って人が率いる団体に討伐されたはずなんですがね」
「へぇ、それなんていう団体なの?」
「そういえば、その団体もハートフルとかいう名前だったような……」
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そろそろ話はウェイテル王国編へ突入していきます。
〈予告〉次回、ウェイテルにて逮捕!?




