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第3話 爆弾の森



エレスタ城にて……

「おいお前!」

ファイが近衛兵を呼びつけた!


「何ぃ?今飲んで気持ちよくなってたのに〜」

酒に酔った女だった。呂律が回っていない。


「この酒カス女が!まぁいい、俺様は今この国に放火しようと思ってるんだが、邪魔者の始末を頼もうと思ってな」


「国王様ぁ私なら余裕で誰でもぶっ殺せますよぉ」


「それはよかった!じゃあ、プリズムは知ってるな!そいつを殺しに行け!」


「へいへ〜い!私はあなたよりも強いですよぉ〜」


「はぁ?調子に乗るなよ、ふざけるやつは処刑するぞ!」

国王ファイは、手のひらから業火を放った!


「あつ〜い!何するんですかぁ?」

業火は女をほんの少し炙った


「早く行け!さもなければお前も殺す!あの黒い雨のせいでイライラしているからな」


一方プリズムは……



「よし、今日は近道で行っちゃおう」

プリズムはいつもの道では無く、【迷いの森】を通ることにした。


霧が濃く、迷いやすい森だ。


ところが、

「あれ、どうしよまた迷っちゃった!」

プリズムは普段ここで遊び場にしているのだがいつも通り迷ってしまった


「ん?誰かいる?お〜い!」

プリズムは誰か、女がいるのに気づいた。


「ははっ、私に気づくとは凄いわねぇ」

紫の外套を着た妖艶な女がいた。

すでに勝ち誇ったような笑みを浮かべている。

ただ、顔は赤く呂律は回っていない。


「あなた、何しにきたの?」


「ああ、それね?環境破壊をしに来たのよぉ、全く王も気が狂ったのか知らないけど困っちゃう」


「環境破壊?この森を?」


「あら、この森は関係ないわよぉ、あそこの山をぶっ壊せってね、ああ、もう通らせてちょうだい」


「それってファイに言われたの?」


「そうなのよ、ほっといて、私は忙しいの」

女は額に汗が浮かんでいた。


「じゃ、最後に聴くけど、何するつもりなの?」


「さっき言ったじゃない!環境破壊よぉ、地下に爆弾を埋めるの!」



「なんだ、そういうことか……でも、目的が環境破壊っていうのは嘘(ブラフ)だよね?」

その瞬間、プリズムはナイフを懐から取り出す。

そして勢いよく投げつける。



「やっぱり……気づいちゃうよねぇ!」

女は素早くナイフを蹴り上げる。

そして宙を舞うナイフをキャッチ。



「あれ?私が敵って知ってたの?」

プリズムはきょとんとしている。


「どこかで見たことがあるって思ってたんだけどぉ、あなたプリズムなんでしょ」


「そうだけど」


「じゃさ、お願いだから見逃してよぉ、私も処刑されたくないの」


「ねぇ、処刑ってどういうことなの…なんかさっきの人も言ってたんだけど」

プリズムが近づいた



その瞬間

「ばん!……残念でしたぁ!」

地下に埋められた爆弾は、爆発した。


辺りが煙に包まれる。

「ははは、ついにプリズムをやったわよ、これで王にも認められちゃうわぁ」



「ちょっと酷いじゃん、足元にバリア貼ってて良かった〜」


「な、なんで対応できたのよぉ!?やめて私をいじめないでぇ」


「酔ってると、自分が何言ったかも覚えてないんだね、さっき地下に爆弾を埋めるって自分で言ってたじゃん」


「うるさいわねぇ!私の【爆弾製造】はすごいのよぉ!今のはたまたまでしょ」


「【爆弾製造】?それがあなたの能力か、うん、さよなら!」



「何がさよならよぉ、何もしてないじゃない!私は馬鹿じゃないから、あなたに攻撃なんかしてあげませんよぉ」


「あ、そう、じゃ殺しに行くね」

プリズムはナイフを持って近づく。



「ばん…………!私ブラフが上手いみたいだわぁ、ここであえて爆弾を投げるなんてまさか思いつきは……」

女はプリズムに素早く小型爆弾を投げつけたのだった。


しかしその瞬間、爆風と爆炎が女に襲いかかる。バリアは既に張られていたのだ。


女は吹っ飛ばされ、衝撃で木に叩きつけられる。

「なんで!?バリアを展開する時間なんて無かったはずよぉ!」


「うん、だってずっとバリア貼ってたもん、疲れるけど頑張ったんだよ!」


「え?」

女はプリズムにゆっくり近づく。


確認してみると、そこにプリズムなどいなかった。

一枚の円盤状のバリアが垂直に立っていただけであった。


プリズムが立っていたのはそのかなり後ろだった。


「まさか、あなたバリアをレンズにして……この森、霧が深くてよく見えないのよぉ、とはいえこれでタネはわかったわよぉ」


「それはどうも、じゃあそっちから掛かってきてよ」

プリズムはゆっくり女に近づく。



「あなた私を馬鹿にしたわねぇ!私本当は強いのよぉ!」


「かかって来ないんだったらもういい?ちなみに今爆破したら衝撃であなたの首までザックリいっちゃうかも?」

プリズムは女の首筋にナイフを当てる。



「……っもうわかったわよ!今度こそ本当の負けなんでしょ?もう私あなたに賭けて寝返ることにするわよぉ」


その時だった

プリズムは

女は

エレスタに真っ赤な炎が灯ったのを見た。



エレスタ王国のあちこちで炎が燃え上がっているのが見える。


「王がついに燃やし始めたわねぇ……ちょっと待って!あの爆弾、熱で起爆するのよぉ!これってまずいんじゃないのぉ?」


「待って、爆弾は地下にどれぐらいあるの?」

しかし、そう言い終わった瞬間、

プリズム達の近くにも火がついてしまった。


当然、地下の爆弾も起動する。

そして、襲い掛かる熱風と衝撃。

2人とも吹っ飛ばされる。



「今ので、すべての爆弾が爆発し終わったはずよ!ていうか王も私を消すつもりなのねぇ!もういやだぁああ!」



「でも、ごめんね、ファイを倒しに行くから連れていけないなぁ〜なんとしても火事を止めなきゃ」


「私は王から逃げるわよぉ、それじゃあね」

女はそそくさと去っていった


……


「プリズムもなんとかたどり着きそうですわ!」

プリズムの様子を、フィステリアは双眼鏡で観察していた。


「おい、お前はどうするつもりだ?」

黄色い髪の男が話しかける


「今のところはシナリオ通りですわ、何度もリセットしましたし、今度こそうまく成功させますわ!」


「まぁいい、今度は俺がプリズムと接触して、ついでにハイドを取っ捕まえるって話だな!」


「ええ、今回は全てシナリオ通りにいくはずですわ!」


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― 新着の感想 ―
ファイ国王陛下、いよいよわけわからんぐらい狂ってますね~ ホント、現代ヒーローものでヒーローが多すぎる状況よりよっぽどわけわからん狂いようだなと思いました。 国に放火しようとしてるとか機密情報をベラベ…
テンポの良い会話と能力バトルの駆け引きが面白く、一気に読めました! 特にプリズムの戦い方が頭脳的で、バリアを使ったトリックが印象的でした。 コミカルな掛け合いの中に、街全体を巻き込む緊張感もあって続き…
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