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雪の精霊 ~命のきらめき~【PV50000突破☆感謝!完結まであと2話】  作者: あるて
第3章 拝啓、未来のわたし

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第137曲 活動の集大成

第3章『拝啓、未来のわたし』 開始です。


実質最終章。

 わたしにとっても夢のようなデートが終わり、日常が戻ってきた。


 わたしが企画した文化部のフリーマーケットも3年連続で執り行われ、つつがなく終了させることが出来た。これで来年からも問題なく続けていくことが出来るだろう。最初の一里塚を築くことが出来たのはとても嬉しい。


 まぁ体育祭でも3年連続で恥ずかしい思いをすることになったけど、さすがにこれは伝統にはならないだろう。

 みんなわたしで遊びすぎ。


 なんにせよ、当初の目標であった『旧弊に縛られず、新しい学園の伝統にする』というスローガンは達成することが出来そうだ。

 集大成は文化祭かな。



 学校生活に関しては生徒会長としてやるべきことはやり遂げた。


 次は配信者としてかな。


 配信者としての集大成は何をすればいいだろう。


 やはり歌とダンスをメインにしている身としては、たくさんの人を集めてのコンサートに憧れたりもする。

 小規模なコンサートなら十分可能なんだろうけど、今のチャンネル登録者数を考えると数万人規模になってしまう。そうすると個人では難しく、どこかの音楽事務所に所属する必要があるんだよなぁ。


 幼い頃に子役として芸能界にいたのを隠すことなんて出来ないし、となると芸能界復帰なんて話も出てきそうでどうしても敬遠してしまう。


 やっぱりネット配信で何かやるしかないよね。


 今までお世話になった人を全員招いての合同配信も考えたけど、みんなが集合するってなんか最終回みたいになってしまうからボツ。

 今後も配信活動は続けていくつもりだからね。


「配信をコンサート形式にすればいいんじゃないですか?」


 ネタに詰まったので家族に相談してみたら、かの姉がそんな提案をしてくれた。


「配信で10曲くらい唄うってこと? それだと単調になって飽きたりしないかな」


「ゆきちゃんの歌が飽きることなんてありません!」


 それは姉バカの意見ね。


「もっとリスナーさんに楽しんで欲しいんだよね」


「何か歌に関する企画を考えてみたらどうだ?」


 より姉の言うことももっともだ。


「肝心な企画を何も思いつかないんだよね~」


 どうもわたしの思考は柔軟性に欠けるのかもしれないな。困った時はいつも誰かに助けてもらってる気がする。


「条件満たすまで終われない」


 お、なんだか興味深い意見があか姉から出てきた。終われない企画はいろんな人がやってるから、その条件次第ではリスナーさんに興味を持ってもらえるかも。


「コンサート形式にするなら唄う歌はある程度決めてあるんでしょ? だったらそれを当てるまで終われませんとかは?」


 それだ! 先に10曲ほど選んでおけば企画が早々に終わってしまうことも防げるし、リスナーさんの声を反映させることも出来る。


「持ち歌はどれくらいあるんですか?」


 そういえばちゃんと数えたことなかったなぁ。ノートパソコンを開き、クラウド保存してあった持ち歌フォルダにマウスポインタを合わせてみたら、ファイル数が150を超えていた。


「初めて確認したけど、150以上ある」


「1年で40近くは出してんのかよ。とんでもねーな」


 ハイペースの人でも月イチくらいらしいから、確かにとんでもないかもしれない。


「ファミレスのメニューより多いね。それだけあったら相当な耐久レースになる可能性もあるよ」


 ひよりが恐ろしい未来を予想してくれた。そういえばテレビでも人気メニューを当てる番組で苦戦してるのを見たことがある。

 何時間も歌い続けるとか死ねるなぁ。


「でも面白そうだね。リスナーさんも喜んでくれそうだし、さっそく今週の配信で告知も兼ねて聞いてみようかな」


「ゆきちゃんひとりでリクエスト聞きながら歌うの大変でしょ。わたしも一緒に出る~!」


 ひよりも一緒に出てくれるのは助かるけど。


「それってわたしがエンドレスで歌い続けることにならない?」


「気のせいだって」


 目を見て話しなさいよ。


「まぁいいか。みんなに人気の曲を選ぶからそんなに耐久にはならないでしょ」


 そんな風に楽観的に考えていたわたしが愚かでした。



【みんなマイナーな曲探そうぜ】【目指せ100曲】【彩坂きらり:ゆきさんの歌聴き放題だね】


「うぉい! みんなしてわたしの喉を破壊しにかかってない!?」


 企画の案を配信で発表したら、圧倒的に多かったのがいかに多く唄わせるかという意見。

 わたしの終われません企画なのかリスナーさんの終わらせない企画なのか分かんなくなってきたぞ。


「みんなはそんな非道な事しないよね? わたしの事を好きな人ばっかりでしょ?」


 さすがのわたしでも150オーバーの全曲を唄うことになったら喉がもたないよ。


【3桁いくかなぁ】【耳が幸せだな】【日向キリ:永久保存版!】【岸川琴音:情けは人のためならず】


 みんな見に来てるのか。


「琴音ちゃん、それ意味が違うから。情けをかけたら自分に返ってくるんだよ? ゆきちゃんのためにならないって意味じゃないからね」


【岸川琴音:し、知ってたし! あえて誤用の方を使ったんだもん】


 ほんとかよ。コメ欄でも疑惑の声が出てるよ。


「たくさんわたしの歌を聴きたいって言ってくれるのは嬉しいんだけど、ほどほどにね? わざと外しにかかるのは勘弁してほしいかなぁ」


【ゆきちゃんに懇願されたら仕方ない】【50曲くらいで勘弁してやるか】


 いや、50曲でも相当だよ? プロのコンサートでもそんなに唄わないっての。


【彩坂きらり:正解の曲は誰が選ぶの?】


「選曲は自分でするよ~。わたしが選ぶベスト、当ててみてね!」


 わたしとリスナーさんで選ぶ曲は違うのかな。


「わたしが持ち歌の中でいいと思う曲を選ぶから、みんなもお気に入りの曲を選んで。リクエストは自動で集計できるようにしておくので、どんどんコメントでリクエストしてください! コメントの多い順に歌っていくからね」


 かの姉が作ってくれたプログラムで自動集計と分析を自動でできるようになった。


 いろいろと便利になって、配信者としての体裁が整えられていくのがありがたい。

 たくさんの人に支えられて配信活動ができてるんだなって実感するよ。ありがとね、かの姉。


【どんどんコメントしろってことか】【いきなり全曲コメントするのもありだな】


 やめてほしい。


【コメントが多いもの順に並べて、正解したらチェックしていくってことか】


「そうそう。だから歌い終わった曲は除外していくよ。先着順てことにもなっちゃうけど、ほんとに終わらなくなっちゃうから許して」


【仕方ないから許す】【満足するまで唄ってくれたら問題ない】


 仕方なしか。満足するまでどれくらいかかるんだよぉ。


「何曲唄うことになるのかちょっと怖いけど、みんなのリクエストには全力で応えていくからね!」


 どれだけ唄うことになったとしても、それはつまりわたしの歌を聴きたいってことだもんね。

 わたしの歌声が求められているのなら、それには応えたい。


 だけど150曲かぁ。ボイトレは欠かしてないけど、耐えることが出来るのか。


【彩坂きらり:喉を壊さないように。無理しないで】


 優しいなぁ。わたしの喉の事まで心配してくれるんだね。


「ありがとうきらりさん。でも本当に限界だと思うくらいまでは頑張る! 声の限り幸せを届けたいからね」


 わたしは人々に幸せを届ける雪の精霊なんだから。


「それじゃ、次の配信日に『ゆきちゃんオンステージ! 全部当たるまでエンドレス大会』開催するからね!」


【だっさ】【ネーミングセンスよ】


「うっさいよ。なんでみんなしてわたしのネーミングにケチをつけるかなぁ。そんなこと言うなら今日はもう唄わないよ?」


 一生懸命考えたのに。ゆきちゃんオンステージ。


【ごめんて】【わあ素敵なタイトルだー(棒)】【神タイトル(笑)】【拗ねないで。今日も素敵な歌声を聴きたいよ】


 棒読みの人がいるんだけど。なんだ(笑)って。


「素敵な歌声って言ってくれたから唄う~! それじゃもうこんな時間だし、さっそく歌の時間といきましょうか」


【チョロいな】【かわいい】【チョロゆき】


 チョロいゆーな。ちゃんと見てるっての。名前覚えたぞ。


「チョロいって言った人は後でお仕置きね。来週に備えて今日は大人しめの歌にしよっかな」


【全裸で正座して待ってます】【お仕置き!】【ハァハァ】


 なんで喜んでるの。服は着てください。

 なんだかわたしの周囲にいる人はみんな性癖が歪んでいってるような気がするなぁ。

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