表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界はつらいよ  作者: 琉斗六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/48

1.川に落ちたら、そこは異世界だった。【1】

 唐突に接待の日程を伝えられ、「今から現場の下見に行ってこい!」と上司に怒鳴られたのが、数時間前。


「どうせオマエなんか、社内にいたって役に立たないんだから」


 との、ありがたいお言葉を背に、俺こと風車(かざぐるま)虎七郎(とらしちろう)は、自腹で谷川岳へと向かっていた。

 交通費ぐらい支給してほしいところだが、そんなことを言ったら「お前の存在自体が経費の無駄」くらい言われるのがオチだ。


 で、なぜ接待の下見が谷川岳なのかと言うと、 "先方のご家族を招いたオートキャンプ場でのバーベキュー" だからである。


 駐車場の位置、当日の混雑予想、予約の可否……そんなことを調べ、最後に俺は湯檜曽(ゆびそ)川の河原を見に行った。


「ご家族の招待なんだから、子どもが遊べる場所があるかチェックしとけ!」


 という無茶な "ご要望" があったからだ。

 まさか自分が、その河原でコケて川に落ち、流されるなんて……。

 ……マジで思いもしなかった。


 独身歴37年。

 長かったようで(みじか)かった人生で、心残りと言えば、女っ気が全くなかったことだけかもしれない……と、遠のく意識の中でぼんやりと考えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ