第51話 試練への道
「Bランク昇格試験か…」
ギルドからの帰り道、俺は、重たい足取りで、呟いた。
頭の中は、ギルドマスターの言葉で、いっぱいだった。
筆記試験、実技試験、そして、賢者たちが考案した試練を模倣した、特別試験…。
どれもこれも、今の俺たちには、とても、乗り越えられるとは思えない、難関ばかりだ。
「…セプティム、大丈夫か?顔色が、悪いぞ」
フィンが、心配そうに、俺の顔を見た。
「…ああ、大丈夫だ。ちょっと、考え事をしてただけだ」
俺は、フィンに、無理やり、笑顔を見せた。
しかし、心の中は、不安で、いっぱいだった。
本当に、俺たちは、Bランク昇格試験に、合格できるのだろうか…?
もし、試験に、落ちてしまったら…?
冥府の使徒を倒すことは、おろか、「賢者の遺産」を探すことすら、できなくなってしまう…。
「…なあ、フィン…俺たち、本当に、Bランク昇格試験に、合格できるのかな…?」
俺は、不安を、隠しきれずに、フィンに、聞いてしまった。
「…さあな…正直、俺にも、よくわからない…」
フィンは、珍しく、弱気な言葉を、口にした。しかし、すぐに、いつものように、ニヤリと笑って、俺の肩を叩いた。
「…でも、心配すんな、セプティム。俺たちには、最強の武器があるだろ?」
「…最強の武器…?」
「…ああ、お前の『魔物メーカー』だ。Bランク昇格試験だって、きっと、魔物メーカーの力で、突破できるさ!」
フィンの言葉に、俺は、ハッとした。そうだ、俺には、魔物メーカーがある!
「…それに、ギルドマスターも、言ってたろ?しっかりと、準備をすれば、必ず、合格できると」
「…そうだな!まずは、情報収集だ!」
俺は、拳を握りしめた。
「…ああ、そうだな。ギルドの図書館には、過去の試験記録とか、色々資料があるはずだ。それに、ベテラン冒険者たちに話を聞けば、何かヒントが得られるかもしれない」
フィンの言葉に、俺は、少しだけ、希望が、湧いてきた。
「…ブルー、スカイ、ガマ、お前たちも、一緒に、手伝ってくれよな!」
俺は、仲間たちに、声をかけた。
ブルーは、心配そうに、俺の顔を覗き込んだ。スカイは、元気よく、羽ばたいた。ガマは、俺の腕に、すり寄ってきた。
みんな、俺を、励ましてくれている。
「…よし!早速、ギルドに行って、情報を集めてみよう!」
俺たちは、足取り軽く、冒険者ギルドへと、向かった。
試練への道は、まだ始まったばかりだ。




