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転生インプ、異世界で最強魔物メーカーへの道  作者: エピファネス
第一章 魔物メーカー、ルナリアに立つ
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第50話 賢者からの試練

「賢者の遺産…ですか?」


 ギルドマスターは、俺たちの言葉に、目を軽く見開いた。その表情は、驚きと、どこか深い憂いを帯びているようにも見えた。


「…ええ、その、『賢者の遺産』について、何か、ご存知ないでしょうか…?」


 俺は、期待を込めて、ギルドマスターに尋ねた。フィンも、真剣な眼差しで、ギルドマスターを見つめている。


 ギルドマスターは、しばらくの間、沈黙を守っていた。重苦しい沈黙の中、彼の視線は、俺たちではなく、執務室の奥にある、壁にかかった古い肖像画に向けられていた。それは、かつて、七つの大罪を封印したとされる、伝説の勇者と七賢者たちの肖像画だった。


「…セプティム君、フィン君…君たちは、『賢者の遺産』を、探そうというのか…?」


 ギルドマスターは、ゆっくりと口を開いた。その声は、どこか、警告を含んでいるようにも、聞こえた。


「…はい!冥府の使徒を倒すためには、罪の器が必要なんです!そして、罪の器を見つけるためには、『賢者の遺産』を見つけなければならない…!」


 俺は、自分の決意を、ギルドマスターに、まっすぐに、伝えた。


 ギルドマスターは、俺の言葉を、じっと、聞いていた。


「…セプティム君…君たちの、気持ちは、わかる…しかし、『賢者の遺産』を探すことは、並大抵のことではない…」


 ギルドマスターは、ため息をつくと、俺たちに向き直った。


「…賢者の遺産は、強大な魔力を持つアーティファクトであり、その力を求めるものは後を絶たない。だが、遺産は簡単には手に入らない。七賢者は、遺産を守るため、様々な試練を仕掛けてきたと言われている」


「…試練…?」


 俺は、ギルドマスターの言葉に、身が引き締まる思いがした。


「…ああ、試練だ。知恵、勇気、心の強さ…あらゆる面で試されるだろう。君たちは、まだ、Dランク冒険者だ。賢者の遺産に挑むには、あまりにも、経験不足だ」


 ギルドマスターの言葉は、厳しかった。Dランクになったばかりの俺たちが、賢者の遺産なんて…正直、想像もつかない。


「…そこで、セプティム君、フィン君…君たちに、提案がある」


 ギルドマスターは、真剣な眼差しで、俺たちを見つめた。


「…提案…?」


「…ああ。近いうちに、Bランク昇格試験が実施される。君たちは、その試験に挑戦し、合格することだ」


「…Bランク昇格試験…?」


 Dランクに上がったばかりの俺たちが、いきなりBランク昇格試験!?


「…ギルドマスター、それは、さすがに…」


 フィンの言葉に、ギルドマスターは静かに手を挙げた。


「…わかっている。通常であれば、DランクからBランクへの飛び級昇格は認められていない。しかし、君たちの場合は特別だ。冥府の使徒の脅威は、我々の想像以上に深刻だ。一刻も早く、君たちが力をつける必要がある」


「…でも、Bランクの試験って、すごく難しいって聞いたことがあります…」


 俺は、不安を隠せないまま、ギルドマスターに尋ねた。


「…確かに、容易な試験ではない。筆記試験では、魔界の歴史、魔物に関する知識、倫理観など、幅広い分野から出題される。例えば、古代魔文字の解読や、特定の魔物の生態に関する問題が出されることもある」


 古代魔文字…!? 俺は、思わずフィンの顔を見た。フィンも、少し不安そうな表情を浮かべている。古代魔文字なんて、少し読める程度だし…。


「…実技試験では、強力な魔物との戦闘や、仲間との連携が試される。例えば、上位オークの群れを相手に、制限時間内に討伐する、といった課題が出されることもある」


 上位オーク…!? あの凶暴な魔物を相手に、制限時間内に討伐…?今の俺たちじゃ、瞬殺されるのがオチだ…。


「…そして、最終試験…それは、過去の賢者たちが考案した試練を模倣した、特別な試験だ。知恵、勇気、そして心の強さ…全てが試されるだろう」


 ギルドマスターの説明を聞きながら、俺は、冷や汗が背中を伝うのを感じた。Bランク昇格試験…それは、想像以上に過酷な試練だった。


「…しかし、心配するな。君たちには、私がついている。試験に向けて、しっかりと準備をすれば、必ず、合格できる」


 ギルドマスターは、力強く、そう言った。


「…わかりました!俺たちは、Bランク昇格試験に挑戦します!そして、必ず、合格してみせます!」


 俺は、ギルドマスターの言葉に、勇気づけられ、力強く、宣言した。


 冥府の使徒を倒すため…そして、セシリアを救うため…俺は、絶対に、この試練を乗り越えなければならない!


「…セプティム…」


 フィンが、心配そうに俺の肩に手を置いた。


「…大丈夫だ、フィン。俺たちなら、きっと…」


 俺は、フィンに笑顔を見せようとしたが、内心では、不安でいっぱいだった。

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