第24話 冒険者ギルド、そして試練
冒険者ギルドの中は、活気に満ち溢れていた。
広々としたホールには、無数のテーブルが並べられ、冒険者たちが、酒を飲んだり、食事をしたり、談笑したりしている。
壁には、様々なクエストの依頼書が貼り出されており、冒険者たちは、真剣な表情で、それらを吟味している。
受付カウンターには、長蛇の列ができ、ギルド職員たちが、忙しそうに、対応している。
「…すごい活気だな…」
俺は、圧倒されて、呟いた。
廃墟ダンジョンで、静かに暮らしていた俺にとって、この喧騒は、刺激的すぎるほどだった。
「ああ。ルナリアの冒険者ギルドは、魔界で最大規模だからな。世界中から、冒険者たちが集まってくるんだ」
フィンが、説明してくれた。
彼は、周囲を警戒するように、鋭い眼光で、人々を見渡している。
「…なあ、フィン。人間は、どれくらいいるんだ?」
俺は、フィンに尋ねた。
フィンは、少し考えてから、答えた。
「…半分くらいは、人間じゃねぇか? まあ、ここは、人間界との境界線にある街だからな」
フィンの言葉に、俺は、少し緊張した。
人間と、こんなに近くで接するのは、初めてだ。
「…大丈夫だ、セプティム。何かあったら、俺様が、守ってやる」
フィンは、俺の肩を叩きながら、言った。
彼の言葉に、俺は、少しだけ、安心した。
「…ありがとう、フィン」
俺は、フィンに感謝した。
「さてと…まずは、ギルドに登録しようぜ」
フィンは、受付カウンターへと向かった。
俺は、ブルーとスカイを連れて、フィンの後を追った。
受付カウンターには、エルフの女性が、笑顔で立っていた。
「いらっしゃいませ。冒険者ギルドへようこそ。ご用件は、なんでしょうか?」
「ギルドに登録したいんだけど」
フィンが、言った。
「かしこまりました。それでは、こちらに、必要事項をご記入ください」
エルフの女性は、俺たちに、書類を手渡した。
書類には、名前、種族、年齢、能力などの項目が並んでいる。
俺は、ペンを手に取り、必要事項を記入していく。
「…おい、セプティム。能力の欄には、なんて書けばいいんだ?」
フィンが、俺に尋ねてきた。
「…えっと…」
俺は、少し考えた。
「魔物メーカー…って、書けばいいのかな?」
「魔物メーカー…? そんな能力、聞いたことねぇぞ」
フィンは、怪訝そうな顔をした。
「…でも、俺は、魔物を作れるんだ」
俺は、フィンに言った。
「…ああ、そうだったな。お前、魔物メーカーだったな」
フィンは、納得したように頷いた。
「…じゃあ、それで、いいんじゃないか?」
「…そうだな」
俺は、能力の欄に、「魔物メーカー」と記入した。
そして、書類をエルフの女性に提出した。
「…魔物メーカー…ですか?」
エルフの女性は、俺の書類を見て、少し驚いたような顔をした。
「…はい」
俺は、頷いた。
「…かしこまりました。少々お待ちください」
エルフの女性は、書類を持って、奥の部屋へと消えていった。
しばらくして、エルフの女性が、戻ってきた。
「セプティム様、フィン様。ギルドへの登録、ありがとうございます。こちらが、ギルドカードです。大切に保管してください」
エルフの女性は、俺たちに、カードを手渡した。
カードには、俺たちの名前と、ランクが記されている。
俺とフィンは、共に、Eランクからのスタートだった。
「…Eランクか…」
フィンは、少し不満そうに呟いた。
「まあ、最初は、こんなもんだろ。これから、どんどん、ランクアップしてやるぜ!」
俺は、フィンに、笑顔で言った。
「…ああ、そうだな」
フィンも、笑顔で頷いた。
「それでは、セプティム様、フィン様。冒険者としてのご活躍を、期待しております」
エルフの女性は、俺たちに、深々と頭を下げた。
俺たちは、冒険者ギルドを後にした。
最強の魔物メーカーへの道は、ここから始まる。
俺は、深呼吸をして、心を落ち着かせた。
そして、フィンと共に、ルナリアの街へと、足を踏み出した。
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