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転生インプ、異世界で最強魔物メーカーへの道  作者: エピファネス
第一章 魔物メーカー、ルナリアに立つ
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第2話 廃墟改造! 俺だけの秘密基地

「えぇい! 面倒な手続きは終わりだ! さっさと転生しろ!」


 鬼のような裁判官の怒号が響き渡る。有無を言わさぬ態度に、俺は内心(うわぁ…魔界の裁判って、ブラックだな…)と呟いていた。


 魔導裁判所に迷い込んだ挙句、魔物メーカーとしての素質を見出された俺は、転生を強制されることになったのだ。


「そ、それで、俺はどこに転生するんですか?」


 恐る恐る尋ねると、裁判官は面倒くさそうに古びた巻物を開いた。


「んー、今、空きがあるのは…ここだな。元魔王軍の廃棄されたダンジョンだ」


「廃棄された…ダンジョン…?」


 嫌な予感が頭をよぎる。


「あぁ、100年前に人間界との戦争で負けてから、使われなくなった場所だ。魔力の供給が不安定で、危険な魔物も残っているらしいが…まぁ、お前なら大丈夫だろう」


 裁判官は、そう言ってニヤリと笑った。全然大丈夫そうじゃないんだけど!?


 次の瞬間、俺は強烈な光に包まれた。


 気がつくと、俺は薄暗くじめじめとした場所に倒れていた。


「うっ…頭が…」


 重い頭を上げて、周囲を見渡す。


 崩れ落ちた石柱、蜘蛛の巣が張った壁、床には得体の知れない液体が溜まっている。


「…ここが、廃棄されたダンジョン…?」


 まさに、魔界のド田舎。 転生先はイケメンインプの俺だが、これでは冒険どころか、生き残ることすら難しそうだ。


「ま、いいか。誰もいないなら、誰にも邪魔されずに研究できるってもんだ」


 俺は、持ち前のポジティブ思考で、状況を打開しようと決意した。


「よし! まずは、このダンジョンを、俺だけの秘密基地に改造してやるんだ! セプティムの魔物メーカーとしての人生はここから始まる!」


 俺は意気揚々と立ち上がり、周囲を見渡した。


 薄暗い洞窟内を探索すると、残されたままの古い家具や、使えそうな道具がいくつか見つかった。


「お、これは錬金釜の残骸…使えるかも!」


「それに、この魔石灯籠…魔力を注げば、明かりになるのか。これは便利だ!」


 前世で培った錬金術の知識と、持ち前の器用さで、俺はダンジョン内の物を次々と改造していく。


 崩れかけた石柱は、作業台に。


 壊れたベッドは、魔物の革を張って、ふかふかのソファに。


 洞窟の奥で見つけた、魔力の湧き出す泉は、小さな噴水に改造。


「ふぅ…疲れたけど、なかなかいい感じになってきたぞ」


 数日がかりで、薄暗く陰湿だったダンジョンは、俺だけの秘密基地へと変貌を遂げた。


 そして、拠点が完成した今、いよいよ魔物メーカー・セプティムとしての第一歩を踏み出す時が来たのだ。


「よっしゃー! 最高の魔物を作って、世界を驚かせてやる!!」


 イケメンインプ、セプティムの挑戦が、今、始まる!

数ある作品の中から今話も閲覧してくださり、ありがとうございました。


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