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転生インプ、異世界で最強魔物メーカーへの道  作者: エピファネス
第一章 魔物メーカー、ルナリアに立つ
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第18話 量産とオリジナル、二つの道

「セプティム君、よくやった。これが、君が作り出した、最初のソウルストーンだ」


 メルカルは、俺の手のひらに載せられた、小さな赤い石を、穏やかな表情で見つめていた。


 それは、一般的なソウルストーンよりも、はるかに小さく、まるで、涙の雫が乾いて固まったような、小さな赤い粒だった。


 しかし、紛れもなく、俺が、自らの魔力で作り出した、初めてのソウルストーンだった。


「…これが…俺が作った…ソウルストーン…?」


 俺は、感動と、少しの不安が入り混じる気持ちで、その石を見つめた。


「セプティム君、このソウルストーンを使って、魔物を創造してみなさい。素材は、私が用意しておいた」


 メルカルは、そう言って、俺に籠を手渡した。


 中には、青く光る鱗、鋭く尖った爪、そして、かすかに脈打つ小さな心臓が入っている。


「これは…?」


 俺は、メルカルに尋ねた。


「それは、ウィンドスネークの素材だ。風属性の魔力を操る、俊敏な魔物だ。私が以前、ダンジョン探索で入手したものだ。君の実力を試すには、ちょうど良いだろう」


 ウィンドスネーク…。


 図鑑で見たことがある。


 細長い体で、素早く動き回り、鋭い牙で、獲物に襲いかかる、危険な魔物だ。


 俺は、高鳴る胸を抑え、作業台へと向かった。


 目の前には、俺が初めて作り出した、涙の雫のような、小さな赤いソウルストーン。


 それは、一般的なソウルストーンとは異なる、温かくて優しい光を放っていた。


 俺は、その小さなソウルストーンを、台座にセットした。


 そして、その隣に、ウィンドスネークの素材を、丁寧に並べていく。


 深呼吸をして、心を落ち着かせ、魔物創造の準備を整える。


「セプティム君、今回は、一般的なソウルストーンを使って、魔物を創造する時とは、少し違う感覚になるだろう」


 メルカルが、俺にアドバイスを送る。


「君が作り出したソウルストーンは、君の魔力と魂が込められている。それは、君の一部と言ってもいい。だから、魔物創造の際には、より強い共鳴が必要となる」


 俺は、メルカルの言葉を胸に、魂石の力、素材の魂、そして、自らの魂を、一つに融合させようと、意識を集中させた。


 すると、不思議な感覚に包まれた。


 それは、まるで、自分自身の心が、ソウルストーンと、素材の魂と、一体化していくような感覚だった。


 三つの魂が、共鳴し、調和し、新たな命を創造しようとしている。


 俺は、その流れに身を任せ、魔力を注ぎ込んだ。


 魔法陣が輝き始め、ソウルストーンから、赤黒い光が放たれる。


 光は、素材を包み込み、新たな生命を形作っていく。


 そして、ついに…。


「…生まれた…!」


 魔法陣の中央に、青く輝く鱗と、鋭い爪を持つ、美しいウィンドスネークが、姿を現した。


 しかし、このウィンドスネークは、前回、一般的なソウルストーンを使って創造した時とは、何かが違っていた。


 その瞳は、より知性を感じさせ、俺との間に、強い絆のようなものが、生まれているのがわかった。


 それは、まるで、親子のようであり、親友のようであり、そして、運命共同体のような、不思議な感覚だった。


「…これは…?」


 俺は、驚きを隠せない。


「セプティム君、これが、君自身のソウルストーンから生まれた、オリジナルの魔物だ」


 メルカルは、穏やかな表情で、説明した。


「オリジナルの魔物は、一般的な魔物とは違い、高い知性と能力を持ち、君との間に、特別な絆で結ばれる。彼らは、君の忠実な仲間となり、共に成長していく存在となるだろう」


 メルカルの言葉に、俺は、深い感動を覚えた。


 その時、俺の足元で、ブルーが、嬉しそうに跳ね回っているのが目に入った。


 ブルーは、生まれたばかりのウィンドスネークに、興味津々といった様子で、その周りを、くるくると回っている。


 そして、まるで、挨拶をするかのように、ウィンドスネークの体に、ぷにっと触れた。


 ウィンドスネークもまた、ブルーに対して、警戒する様子を見せることなく、むしろ、親しみを込めたような仕草で、ブルーに頭を擦り寄せている。


「…おい、セプティム。あのスライム…なんか、変じゃねぇか…?」


 フィンが、不思議そうに、ブルーを見つめている。


「ああ…確かに…」


 俺も、ブルーの行動に、違和感を覚えた。


 ブルーは、今まで、他の魔物に対して、ここまで友好的な態度を見せたことがなかった。


 もしかして、ブルーは、ウィンドスネークが、俺の作ったオリジナルの魔物だと、理解しているのだろうか…?


 ブルーの能力の秘密は、まだ、謎に包まれている。


 最強の魔物メーカーへの道は、まだまだ始まったばかりだ。


 だが、俺は、今、新たな可能性を手に入れた。


 オリジナルの魔物と共に、俺は、どんな未来を創造していくのだろうか…?


 その答えを探す旅は、まだ始まったばかりだ。

数ある作品の中から今話も閲覧してくださり、ありがとうございました。


気が向きましたらブックマークやイイネをお願いします。

また気に入ってくださいましたらこの後書きの下部にある⭐︎に高評価を宜しくお願い致します。


執筆のモチベーションが大いに高まります!



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