第16話 禁断の技、魂石創造
「セプティム君、魔物創造の根幹をなすもの、それは…ソウルストーンだ」
メルカルは、静かにそう言った。
俺は、彼の言葉に、ハッとした。
ソウルストーン…。
魔物を生み出すために必要な、あの赤い石。
魔界では、ごく当たり前に流通しているものだが、その仕組みや、起源については、深く考えたことがなかった。
「ソウルストーン…ですか?」
俺は、メルカルに尋ねた。
「ああ。魔界では、単に『魂石』とも呼ばれているが、その真の名は、『ソウルストーン』。魂を宿す石、という意味だ」
メルカルは、ソウルストーンを、手のひらに乗せて、俺に見せた。
それは、深い赤色に輝き、まるで、生きているかのように、かすかに脈打っていた。
「ソウルストーンは、魔界のエネルギーが凝縮された、特別な石だ。その中には、無数の魂が眠っている。魔物創造とは、このソウルストーンの力を使って、素材に新たな魂を吹き込み、命を与えることなのだ」
メルカルの説明に、俺は、改めて、ソウルストーンの重要性を認識した。
今まで、俺は、ソウルストーンを、単なる魔物創造の道具としてしか見ていなかった。
しかし、メルカルの話を聞いて、ソウルストーンは、単なる石ではなく、魂の器であり、魔界のエネルギーの結晶であることを、改めて実感した。
「セプティム君、君は、ソウルストーンを、自分で作り出すことができると思うかね?」
メルカルの突然の問いかけに、俺は、目を丸くした。
「…え? ソウルストーンを…作る…?」
そんなこと、できるわけがない。
ソウルストーンは、魔界の奥深くで、自然に生成されるものだと、俺は思っていた。
「セプティム君、魔物メーカーとしての君の才能は、計り知れない。君なら、きっと、ソウルストーンを創造することができる」
メルカルは、俺の目をまっすぐに見つめ、力強く言った。
「…でも、どうやって…?」
俺は、戸惑いを隠せない。
メルカルは、静かに微笑むと、言った。
「ソウルストーンは、魔界のエネルギーが、長い年月をかけて、結晶化したものだ。つまり、君が、魔界のエネルギーを制御し、凝縮することができれば、ソウルストーンを創造することができる」
メルカルの説明に、俺は、少しだけ、希望の光を感じた。
確かに、俺は、最近、魔力の制御が、以前よりも、スムーズにできるようになってきた。
メルカルの指導のもと、炎の魔力を制御する修行を積んだ成果だろう。
しかし、ソウルストーンを創造するとなると、話は別だ。
それは、魔物創造とは、比べ物にならないほど、高度な技術と、膨大な魔力を必要とするはずだ。
「…メルカルさん、俺に、本当に、できるでしょうか…?」
俺は、不安そうに尋ねた。
「セプティム君、自分を信じなさい。君には、その力がある」
メルカルは、俺の肩に手を置き、優しく言った。
「…はい! メルカルさん、俺、やってみます!」
俺は、決意を込めて、答えた。
最強の魔物メーカーになるためには、どんな困難にも立ち向かわなければならない。
たとえ、それが、禁断の技、ソウルストーン創造であろうとも…。
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