第12話 修行開始、試練の始まり
「セプティム君、魔物メーカーとは何か、その本質を理解しているかね?」
メルカルの言葉が、静寂に包まれた空間に響き渡る。
俺たちは、メルカルのいる幻想的な空間で、向かい合って座っていた。
俺の隣には、ブルーが寄り添い、プルプルと体を震わせている。
フィンの姿は、ここにはない。
メルカルは、フィンには、別の場所で、修行をさせているらしい。
「魔物メーカーの本質…? それは、もちろん、最強の魔物を作り出すこと…ですよね?」
俺は、少し自信なさげに答えた。
メルカルは、静かに首を横に振った。
「違う。セプティム君、魔物メーカーとは、単に強力な魔物を生み出すだけの存在ではない。魔物メーカーとは、魔物たちの可能性を信じ、彼らと共に、新たな未来を創造する者なのだ」
メルカルの言葉は、深く、俺の心に突き刺さる。
「魔物たちの…可能性…?」
「ああ。セプティム君、君は、魔物たちを、どう思っているかね?」
メルカルの問いかけに、俺は、少し考えてから答えた。
「…俺は、魔物たちを、仲間だと思っています。彼らは、人間とは違うかもしれないけど、心を持った、大切な存在です」
俺は、ブルーを優しく撫でながら、言った。
ブルーは、嬉しそうに、俺の手に体を擦り寄せてくる。
「…そうか。セプティム君、君の心は、優しい。それは、魔物メーカーにとって、最も大切な資質だ」
メルカルは、穏やかな表情で、俺を見つめた。
「しかし、優しさだけでは、最強の魔物メーカーにはなれない。時には、厳しさも必要だ」
「厳しさ…?」
「ああ。魔物たちは、時に、制御できないほどの力を秘めている。その力を、正しく導くためには、時には、厳しく、彼らを叱咤激励する必要がある」
メルカルの言葉に、俺は、ハッとした。
確かに、ブルーの能力は、俺の想像をはるかに超えていた。
もし、あの力が、悪意を持った者の手に渡ったら…。
考えただけでも、恐ろしい。
「…メルカルさん、俺、どうすればいいんですか?」
俺は、真剣な顔で、メルカルに尋ねた。
「セプティム君、これから、君には、様々な試練が待ち受けているだろう。だが、決して諦めてはいけない。自分の心に従い、魔物たちと共に、前へ進みなさい」
メルカルの言葉は、力強く、俺の心に響いた。
「…はい! メルカルさん、俺、頑張ります!」
俺は、決意を新たに、メルカルに頭を下げた。
「よし、それでは、修行を始めよう」
メルカルは、立ち上がり、俺に背を向けた。
「まずは、君の魔力の制御を、完璧なものにする必要がある。ついてきなさい」
メルカルは、空間の奥へと歩き出した。
俺は、ブルーと共に、メルカルの後を追った。
最強の魔物メーカーへの道は、長く、険しい。
だが、俺は、決して諦めない。
メルカルの教えを胸に、俺は、一歩ずつ、前に進んでいく。




