『手紙』
罠にかかった獲物を専用の解体小屋に運び込み、いつも通りウインチを使って逆さ吊りに。さっと頸動脈を切って血抜き作業を始める。血液も無駄にしないようバケツを置いておく。
「ブルートヴルストにすっか……ブリストもいいよなぁ」
血液の使い道を考えながら、裁ち鋏でワンピースと下着を切り裂き獲物を裸にする。
ふむ、傷ひとつ無い綺麗な肌だ、江戸の奴に卸してやるか。そんでブックカバーを作ってもらおう。
そんなことを考えながらサッと腹を裂き、内臓を丁寧にステンレスのバットに並べていく。
内容物を洗い流すために胃を開くとそこには……くしゃくしゃになった封筒が。
あまりにも異物。恐る恐るそれを開封してみると中には俺宛のメッセージカードが1枚。
『わたしを美味しく食べてネ♡』