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赤眼の魔法剣士と不思議な少女  作者: 柊 真琴
プロローグ
1/2

すべての始まり

ある日、突然にして日常は奪われてしまった

 なぜ、こんな事になってしまったのか。目の前には、焼けただれて火の海と化した街と、至る所にある騎士や冒険者の死体の数々。血で地面は固まり、血なまぐさい臭いが漂う。女性や子供関係なく殺され、中にはまだ赤ん坊の姿さえある。辺りを見渡すと、建物は崩れ、焼けたりしてなんとも無惨な光景が広がっていた。


「ぐわああああ!」


 魔物の攻撃を受け、倒れ込む冒険者達。ゴブリンや、オークなどが次々に攻めてくる。もうどうすることもできない。


 まだ幼かったアルトは、剣士の姉リエルに連れられて、生き残った人達と一緒に逃げていた。へとへとになりながらも、アルトは足を動かした。冒険者や騎士などが、住民達の盾となって戦っているが、数が多く、途中で力尽きる者が後を絶たない。


「アルト、こっち!」


「う、うん!」


 リエルに手を引っ張られ、知り合いの叔父さんのところまで連れて行かれた。叔父さんのところについたら、リエルがつないでいた手を離した。


「叔父さん、アルトをお願いします」


「それはいいが、お前さんはどうするんだ?」


 叔父さんの問いに、少し戸惑いを見せたが顔を上げ、真剣な眼差しでリエルは言った。


「私は……この争いを終わらせる」


「姉ちゃん!」


 するとリエルが俺の目の前にしゃがんで抱きついてきて、俺の首にネックレスを付けてくれた。


「アルト……強く生きてね。アルトの魔法は、誰かを傷つける為じゃない。誰かを守る為にあるの。アルト、あなたには才能がある。だから、生きて……」


 リエルは声を震わせながら、俺に語りかけてきた。俺は、泣きじゃくりながらリエルの服を握りしめる。まだ二人とも幼い時に両親をなくし、知り合いに預けられる生活を送っていた。幼かった俺にとっては姉のリエルが母親のような存在だった。


「リエル! もうもたないぞ!!」


 仲間の声に、リエルは静かに立ち上がり、剣を構えて戦場に向かって行った。リエルの背中はたちまち小さくなっていき、炎の中に包まれていく。


「姉ちゃあああああああぁぁぁん!!」


 そして数日後、多くの犠牲を出したものの、争いは終わった。だけど、リエルは帰ってこなかった。俺は、叔父さんに連れられて、近くの街まで行くことになり、養護施設に入ることになった。そこでは色んな事を学んだ。料理や、剣術、知識などを色々教わった。すべては誰かを守る為に。


 それから数年が経ち、俺は十八歳になって、養護施設から立ち去ることになった。俺は、あの争いのことを探るため、ここから南の方向にある大きな街に、養護施設で仲良くなった二人の仲間と、一緒に行こうと思う。俺らは、養護施設でお世話になったおばさんにお礼を言って養護施設を後にした。

どうも、はじめまして。柊 真琴です。感想とかで、ご指摘お願いします。

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