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Happy Saint Valentine's Day?

過去、他サイトにて書いたものを加筆修正して掲載してます。

ので、掲載時期と本編はずれています。

「おい。これ作ったやつ、誰だっ!!」

オフィスビルの一角から急に叫び声が聞こえた。

もちろん、同僚とランチを食べて部署に戻ったばかりである私の耳にもその声は届いた。声の主はわが部署のチーフである川島 健一だった。

「うわぁ~、今日のチーフメチャメチャ機嫌悪いじゃん・・・」

同僚があり得ないとばかりにため息をはきぼそっと「最悪」と吐き捨て自分のデスクへと戻った。そんな同僚の後を追い自分もデスクへと戻る。

しかし・・・どうしたんだろうか。自分たちがランチへ行く前までは絶好調とは言わないが機嫌良かったはず‥ミスかな?もしかしたら残業で今日はデートお預けかなぁ・・・・

まぁ、デートって言っても家でご飯食べてまったりするだけだけど‥‥

ストールを肩からはずしバッグなど片づけながらばれないようにっそりと彼を盗み見ながら考えた。

でも今日はデートしたいな‥だってバレンタインデーだよ?

恋人同士になってから初めてのイベント

そう、あちらでイライラとしているチーフはつい先日やっと両思いになれた恋人

甘いものが大好きな健一の為に、昨日彼の残業が終わるまでに急いでチョコケーキを焼いた。

それにこの前、テレビをみて飲んでみたいといっていたアイスワインも用意してみた。

だから今日は意地でも家に来てもらわなきゃ。もしもの時は、押し掛けるけど。

くそぉーなんでこんなに腹立つかな‥昨夜、伽羅の部屋に泊まる予定だった。

まぁ、恋人同士だから当たり前のこと。

そして今日はバレンタインデー

伽羅からチョコをもらえるって朝から期待したのに何も言わなかった。昼も同僚と一緒にランチに行った。なんでこんなことでイライラしてるんだろう。

そう思いつつ、我慢した。

「おい!チョコもらったか?」

部署内の男どもが騒いでいた。健一は伽羅にさえもらえればいい。そう思い、聞き流していた。

「もらったぜ。今年は小田原さんから」

一瞬、時間が止まった気がした。小田原って伽羅だよな?

俺ももらってないのになんできさまがもらって‥‥‥

そして冒頭に戻る。

―――――――

―――――

―――

――

なんであんなに機嫌が悪いんだろう。仕事が終わり家に来てくれたのはいいが、ずっとTVとにらめっこ‥

「健一さん、ご飯は?」

これ以上 機嫌が悪くならないように単語でしゃべる。

「食べる。」

リモコンでTVを消し目の前のご飯を食べはじめた。

今日のご飯は健一の好きなおかず‥‥気付いてくれるかな。そう思いながらドキドキする。でも黙々と食べるだけでなんの反応もない。なんか、バレンタインだからといって一人はしゃぎバカみたい思えた。箸を置きキッチンに向かった。このままここにいたらきっと泣いてしまう。そう思ったからだ。

ピーンポーンッ

チャイムがなった。

こんな時間に誰だろう。時計の針は22時をさしていた。ドアの外には一人の男性。

「充‥」

驚いた伽羅は、玄関を開けた。

「なに、びっくりしてるの?チョコ取りにこいってメールしたクセにだいたい自分でもってこいよ。」

ドアを開けるなり 淡々としゃべる充

そういえば昨日メールしてたんだった‥健一さんのところにいかなくてよかった。

「伽羅、泣いてた?」

涙をこらえていたせいか目が赤くなっていたようで、心配そうに充が手を伸ばしてきた。

「泣いてない。ちょっとまってて。」

充の手から逃れるように、冷蔵庫を開けた。

「伽羅 こんな時間に誰だ?」

奥から健一がやってきた。そして玄関にいる充を見て固まった。

「なんだ。やっぱり 伽羅 彼氏出来たの?だったらそう言えばいいのに」

目が赤い伽羅を見ているので充は思いっきり健一を睨みながら冷めた口調で言う。目的のものを取り出して充に押し渡した。

「はい。さっさと帰って頂戴。」

伽羅の冷たい言葉にわかった。とだけ言い充は、健一を睨めながらも帰っていった。

「健一さん?どうしたの、そんなところに立ったままで。ご飯終わった?」

玄関を見つめたまま黙っている健一に言った。あとでなんでもないって 連絡しなきゃ。そう思いながら‥しかし健一は、淡々としゃべる伽羅を見て

「誰??」

そう呟いた。

伽羅は答えなかった。いや、健一のせいで答えられなかったのだ。ぶつかり合うような激しい口づけ

健一が 何があってココまで怒っているのか伽羅にはわからなかった。伽羅は肩を叩き抵抗した。叩くなんて優しいものじゃない殴るとの表現のほうがいいだろう。しかし男の力には、ましては怒り狂ってる男の力には勝てなかった。しばらくすると健一は伽羅から離れた。

伽羅が泣いているのを見て一瞬ひるんだが、すぐ目を逸らした。

バシンッ

キッチンに音が響いた。

伽羅が健一の頬を両手で挟むように叩いたのだ。

「こっちを見てっ!!」

というが、すでに伽羅に頬を固定されているので真直ぐ見る健一そこには 伽羅の目から涙は消えていた。そのかわり伽羅の瞳には怒りが‥‥

「一体、なんなの?何をそんなに怒ってるの?態度じゃなくて言葉でちゃんと言ってっ!!そう言ったのはあなたでしょ?それからいろいろ言われる前にいいますけど、さっきのは弟です。渡したのは父と兄と弟の分のチョコあなたの分は冷蔵庫にちゃんとありますっ!!他に聞きたいことは?」

健一は唖然とした。まさか伽羅がこんなふうに怒るなんて思ってもいなかったのだ。

「えっと‥‥ごめん。」

健一はその言葉しかとっさにでなかった。

「なんの ごめん?」

こうなったら聞けるとこまで聞いてやろうと思った。

「弟のことと乱暴にキスしたこと‥」

ボソボソと呟きだした健一

そんな健一を見て伽羅は大きなため息を付き言った。

「ケーキ用意するからそこの棚のワインとグラスを持っていって」

伽羅は冷蔵庫からケーキを取出しお皿に移した。

「このワイン‥」

健一が少し前に飲みたいといったワイン・・・するとキッチンから声だけが聞こえてきた。

「それじゃなかった?この前、言ってたワイン」

健一からの答えなかった。 それに対し 伽羅もなにも言わなかった。

「はい、好きなだけ食べて下さい。」

差し出した、ケーキを素直に食べだす健一。伽羅は食べかけの夕食をつついた。

「おいしいよ。」

半分ぐらい食べたとき健一が思いだしかのように言った。

「よかったわ。味見しても甘いだけでよくわからなかったから。」

実は健一とは反対に甘いものが苦手な伽羅

「ご飯も‥俺の好物ばかりありがとう。」

そう微笑んだ健一。いつもの彼に戻っていた。

伽羅は嬉しそうに

「気が付いてくれたから許す。」

ニッコリ微笑み彼の隣に座り寄り添った。

「嫌いになんかならないから言いたいことはちゃんといってね。私も 言うようにするから。嫌わないでね。やきもちは嬉しいけど、乱暴にされるのは嫌よ。」

いまだおいしそうにケーキを食べる健一にいった。

「はい‥」

瞬っと している健一のほっぺにキスをした。

「愛してるわ 健一さん。」

―END―


あとがき

一個ぐらい甘甘にしようと、こいつらひっぱってきたのに‥‥

結果、海藍の男キャラは嫉妬心ばりばりのヘタレだらけということが発覚‥‥

みんなそれぞれにキャラを作ってるのに‥‥行き着く場所は一緒みたい

なにはともあれ長々と読んでいただきありがとうございました。

2007.2.14 海藍


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