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出会いと別れ


栞さんと出会ったのは高校一年生のとき。

中学校でバスケットボールの楽しさを知って高校に入っても続けたいと思ったわたしは、バスケットボールで名の知れている高校を志望し、無事合格。


わたしがバスケ部に入部した時、栞さんは高校2年生にして男子バスケ部の副部長で、いつも楽しそうにプレーをしているのが印象的な人だった。

男女とも交流が深かったバスケ部は、よくお互いの試合へ応援に出向いたり、皆で食事に行くなどということも多く、その上栞さんとは、甘いものが好きだったり、犬が好きだったり、小説が好きだったりと好きなものが一緒だったこともあって、仲良くなるのに時間はかからなかった。仲が良いせいで付き合ってるの?と聞かれた時期もあったくらいだ。



眩しい笑顔と、整った顔立ちと、場を盛り上げることが上手なムードメーカー。

女の子たちからの評判も良くて、きっとモテていたのだと思う。

彼の目にはずっとバスケしか映っていなかったようだけれど。


そんな彼がその年の1月に突然、やりたいことが見つかったから大学受験の勉強に専念すると言って部活をやめた。たまには顔を出すよ、と笑いながら去っていく彼の目には、バスケをやっているときと同じような目の輝きが宿っていた。

残していった言葉の通り、月に一度、栞さんが部活に顔を出す、という期間が一年とちょっと続き、栞さんは第一志望の大学に合格したらしい。

そのまま卒業してしまった栞さんとは顔をあわせる間もなく、メールアドレスも変わってしまったのだろう、しばらくすると彼宛のメールは全て自分へ戻ってくるようになった。


そのあと、栞さんと顔をあわせることはないだろうと思っていたわたしは、高校3年生の秋、彼とばったり再会することになる。



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