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41 私たちの想いを

 最初の陰鬱な雰囲気の写真を最初に持ってきて、怖い世界観に一気に引き込ませる。


 部屋の中は静かで、窓の外では雨が降っていた。


 細かい雨粒が窓を叩く音がBGMのように響き、集中力を高める。


 静寂の中、机に向かってスマホのゆうやとのチャットをスクロールしていく。


 ゲームで一緒に煌炎を取ったこと。


 家族のことを打ち明けて、ゆうやに当たってしまったこと。


 初めてゆうやに対面で会って、笑い合ったこと。


 一緒に高校見学に行ったこと。


 私の目標を応援してくれたこと。


 ゆうやがかけてくれた温かい言葉の数々。



 思い出せば思い出すほど、感謝でいっぱいで涙が溢れてくる。


 絶対に、ゆうやのゲームの魅力を思いっきり伝えきってやる。



 記憶の断片を見つけていく様子をコマ切りに入れていって、その後に靄のかかった感じでフラッシュバックした記憶を刺さるような感じのBGMを加えて、載せていく。


「このゲームを終えたとき、あなたはきっと涙する」


 映画の予告動画を真似して、このゲームの揺れを紡いでいく。


 それぞれの場面に、感情の起伏が見えるように、音声や画面の表示の仕方を工夫していく。


 ナレーション原稿を打ち込みながら、届いてくれと願いながら、落涙した。


 その涙の粒は机の端に落ちて、私に勇気を与えてくれる。


「絶対に感動的な動画に仕上げてやる」


 涙を流しながら、不敵に笑った。



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