14 ユズは同中の生徒会長!?
ユ 「もしかして、ゆうやって苗字高橋だったりしない?」
ゆ 「そうだけど、なんで?」
突然の質問に驚きながらも、平静を装って答える。
ユ 「行ってない中学って、北川中?」
ゆ 「そうだけど」
さらに、核心に迫る質問に心がざわつく。
どうして、そんなことを知っているのか、という疑念が渦巻く。
ユ 「まさかと思ったけど、本当に?」
ゆ 「何?個人情報調べでもしたの?」
苛立ちながらも、ユズの次の糸を探るように問い返す。
ユ 「ゆうや、私の隣の席なんだよ」
その一言に目をひん剥く。
どういう状況なのかがうまく読み取れない。
ユ 「私もゆうやも、北川西中の3年2組」
ユ 「ゆうやって、本名高橋悠夜でしょ」
頭が混乱する。
ゆ 「確かに合ってるけど」
驚きと戸惑いを隠し切れず、言葉を返す。
証拠は出されたものの、信じられない気持ちが強い。
ユ 「私もまさかって思ったけど、ハンドルネーム同じだし、もしかしたらと思って訊いてみた感じ」
ゆ 「マジなんだ」
驚きと困惑。
ユ 「ごめん。ちょっとまたね」
ゆ 「うん。また」
ユズは俺が行っていないあの中学の隣の席に生徒会長として、通っている。
ユズは会える距離に住んでいる。
会ってみたい。
だけど、最近、引きこもり状態で外に出れていない。
それでも、ユズに会ってみたいという好奇心が煮え切らない。




