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第一話 ピクニック【前編】

 今日はピクニックに行くのです。


 くまさんリュックを背負い帽子をかぶってリビングに入るとパパは新聞を横幅いっぱいに広げ、ママはお茶を啜りながらテレビを見ている。


「ピクニック?行かない?」


 パパとママの視線があたしに。


「すみれ、支度できたか?」

「はい!」 


 あたしは元気よくお返事。


「ポシェットは?」

 

 あっ!しまった。

 また忘れるところだった。もものパパさんからもらったたんぽぽポシェット。今はたんぽぽもぼたんもポシェットの中!

 居心地が良いらしくお外に出てこない。


 あたしはお部屋の壁にかけているたんぽぽポシェットを取ると肩にかけて再びリビングへ。


「準備でけたぁ〜」


 あたしは元気よく言った。


「じゃあ行く」

「そうね。パパ車お願い」

「はいよ」


 パパもママもダラダラ。行くのが面倒みたい。

パパとママが誘ったくせに!!


 あたしはパパと一緒によんだぶるでぃ(4WD)に乗り込んだ。しばらくするとママもよんだぶるでぃ(4WD)に。


 さぁ、出発!


 もものお家までよんだぶるでぃ(4WD)で15分くらい。遠くない。


 もものお家に着くとあたしよんだぶるでぃ(4WD)を降りる。パパも降りてもものお家の玄関に。


「抱っこ」

「あ〜!」


 パパ不機嫌。

 あたし両手を広げパパを見上げる。パパのため息。


「何をしたいんだ?」 

「ライオンさんトントンしたい」


 パパとあたし見上げライオンさん見る。


「ああ、ドアノッカーな」

「ライオンさん」

「仕方ないなぁ」

 

 パパ、あたしを抱っこ。ライオンさんのお口を握り、トントントン。

 もものお家はピンポンがない。ライオンさんをトントントンと3回しないと誰も出てこない。


「は〜い」  


 奥からママさんの声。

 あたしパパからするする降りる。


 ドアが開くとママさんとももいた。


「おはようございます」

 あたし思いっきりご挨拶。ごつん!

 ももと頭ごっつんこ。


「わ〜ん」


 ももお目目からお水いっぱい。

 あたしあたまいたいいたい。でも我慢。

 あたしももを抱っこ。頭をなでいいこいいこ。もも気持ちよさそう。お目目からお水ない。


 あたしはもも抱っこしながらリビングへ。ももを食卓のお椅子へ。

 よいしょ。

 あたしもお椅子へよいしょ。お椅子もももとお揃い。

 パパさんソファで新聞小さくして読んでる。

 パパと大違い。


「すみちゃんおはよう」

「おはようございます」


 あたし思いっきりご挨拶しない。きっと食卓とあたまごっつんこする。


 「飲み物持ってくるからちょっと待ってて」


 パパさんキッチンへ。ママさん戻ってきた。

「すみちゃん、ご飯食べたぁ」

「まだ」 

「支度するから待ってて」

「パパはぁ」

「パパさんとママさん帰ったわよ」


 パパとママ、あたしを置いて逃げた。

 あっ!

 あたしわかった。パパとママの様子が怪しかった。きっとあたしをもものお家に置いてどこかに行く事にしていたんだ!

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