エクストリームジャンケンガール・ザ・ポイズントラップ
「全日本ジャンケン大会・関東ブロック、いよいよ決勝戦です!」
リングアナのコールにドーム会場が湧いた。
近未来。
ジャンケンは遊戯の枠を超えた新競技となり、空前の世界的ブームになっていた。
公式の協会が組織され、大小さまざまな試合が行われるほどに。
基本のルールは3勝先取で勝利。
使うのは試合前に登録した側の手だけ。
対戦相手を傷付ける暴力行為はもちろん禁止。
だが。
それ以外はすべてが許される。
試合中は言葉での牽制や荒っぽい挑発も可。
薬物による反射神経の強化や、相手を分析できる、ウェアラブルデバイスの装着型マシンも使用が認められている。
イカサマもバレなければいい。
ウソやはったりも通用すればいい。
グレーな戦法でも勝ちを狙うダーティーな一面。
それが三すくみだけで成り立つ、この競技の暗黙の了解だ。
フィジカル、メンタル、データ、アイテム、運。
どれを用いて勝ちを得るかは選手次第。
会場中央の、透明なボックスに囲まれたリング。
大歓声のため完全な防音で、審判も外からレフェリングする形式になっている。
中にいるのは決勝を戦う2名の選手のみ。
「右コーナー、ドクター・タナカ選手!
競技歴は1年ほどですが、自ら開発した高性能マシンで数々の好成績を残しています! 今大会では怒涛の全試合無敗のストレート勝ち!」
枯れ木が白衣を着たような、長身痩躯の中年男性。
グレーの髪はボサボサで無表情だが、眼鏡の奥の瞳には鋭い知性の光を宿している。
天才科学者と呼ばれ、他のさまざまな分野においても高度な知識と技術力を持つ。
「試作品のデータ収集のために出場したが⋯⋯ふむ、楽勝だったな」
彼は厚いフレームの眼鏡を、腕時計をした右手の中指で押し上げた。
眼鏡と腕時計。
これらこそが、彼が開発した最新の装着型マシン。
対戦相手のフォームや表情などからAIが瞬時に出す手を予測し、装着者の腕の筋肉に電気信号を送って、高確率で勝てる手を出させる。
行動を予測するマシンは広く普及しており、今大会でも多くの装着者がいた。
しかし、電気信号のギミックを取り入れた彼の試作品にはまるで及ばなかった。
「続いて左コーナー、初田リン選手!
配信者、モデルとしても人気の初田選手。高校生ながら10年の競技キャリアを持ち、いくつもの大会を制してきた実力者です!」
リンは四方の観客にアピールするように、笑顔で両手を振る。
染めた金髪に白い肌の美少女ギャル。
ヘーゼル系のカラコンに流行りのメイク、首にはチョーカー。
白いシャツにミニスカートというシンプルな服装だが、手元は派手なネイルと指輪で飾られている。
彼女は試合前と後に必ず握手をするという、フレンドリーかつ礼儀正しいスタイルで勝ち進んできた。
負けた腹いせでつかみ合いに発展することもある競技のため、フェアな姿勢に好感を持たれている。
(おそらく、あのチョーカーにデバイスが仕込まれているな。カラーコンタクトはその網膜投影用か)
タナカは即座に見抜く。
布や革に付けられる小型タイプやコンタクトレンズ型などは何を隠そう、自身が開発した技術だ。
彼にとって大会とは、試作品のテストや情報収集の場に過ぎない。
(あの歳で複数のタイトルホルダーらしいが。あんなチャラチャラした小娘になど、この私が負けるものか)
小さな競技用テーブルを挟んで、両者は立つ。
「タナカ選手、よろしくお願いします」
開始前にリンから伸ばされた右手に、
「ああ、よろしく」
タナカは白衣のポケットから手を出し、ゆっくり握手した。
「優勝者は賞金300万円と全国大会への出場権が得られます! では試合開始!」
(私には端金だが、優勝すればマシン開発者として、より名声を得られるだろう)
試合では1回勝負するごとに数分、会話したり思考する時間が許されている。
決勝戦ではそれが少し長めに設定されていた。
初戦。
両者は特に何も語らず、公式で定められた構えを取ってスタンバイ状態に。
「ジャンッ、ケンッ」とボイスがリングに流れ、
「ポンッ」
2人の手が同時にテーブルの上に出される。
タナカ チョキ
リン パー
「1回目はドクター・タナカ選手の勝利!」
(やはり計算通りか。どんな実績や経験の持ち主であろうと、マシンの決定的な性能差の前では、私の勝利は揺るがせないようだな。これで安心してアレのテストもできるというものだ)
1戦目を終えたリンがふぅと1つ深呼吸したとき、
「え、なに、指が」
彼女は手に違和感を覚えた、痺れるのだ。
それどころか、力を入れないと指が勝手に折りたたまれていく。
「そろそろ効いてきたかな」
「⋯⋯え?」
「この眼鏡を使えば計算上、君には確実に勝てると分かっていたのだよ。だからこの機会に、試したかった別のテストもしてみようと思ってね」
「別のテスト? どういうこと」
「君は対戦の前と後、必ず相手と握手をする。フェアな精神で素晴らしい。それを利用させてもらった」
「さっきの握手で、なにかしたの」
「あのとき、少し汗ばんだ程度の湿り気を感じたろう? あれは私が最近作った、特殊な薬を手に塗っていたからだ」
タナカは自分の手のひらを開いて見せる。
そこには軟膏をすり込んだようなテカりが。
「浸透していくと指の神経に影響を及ぼし、はじめは軽いしびれ、それから次第に手を握り拳へと固めていく。今はまだ動くだろうがね」
「薬を使うなんて反則じゃない」
「直接的に傷付けてはいない、よってギリギリでセーフ。と、私は判断した。公式のルールブックや今までの反則の前例などとも照らし合わせてね」
「そんなの、ルールの穴をついてるだけでしょ」
こうしている間にも、リンの右手は痺れが強くなっていく。
「その手は解毒薬をかければすぐ回復するが、そうでなければ、まあ最低1ヶ月はそのままだ。ああ、言うまでもなく私はあらかじめ無効化する薬を飲んでいる。早く薬を使わないと、君はしばらくグーしか出せない手になる、ということだよ」
「なんてこと⋯⋯最悪っ」
「速効で実用性があると分かって、私のほうは満足だよ。素直に負ければ、すぐにでも薬を差し上げよう」
ここにある、と彼はポケットから小さなスプレーボトルを取り出して見せた。
「今ならまだ別の手を出すことも可能だろうが、そのまま抗わずグーを出し続けるのが賢明だ。負けても準優勝で賞金100万はもらえる、悪い話ではなかろう」
リンは時間いっぱい、自分の手を見ながら眉を寄せていた。
その苦渋の表情に勝利を確信したタナカは、眼鏡を触ってシステムをオフにする。
それをリンは細めた目でじっと見た。
そして、2戦目。
ジャンッ、ケンッ、ポンッ
リンが力なく出したのはグー。
タナカは当然のようにパーを。
「ドクター・タナカ選手、2連勝で優勝にリーチ!」
「素直でよろしい。もう戦意喪失と見ていいかな。無理もない。自分の手がそんなふうになれば、誰だって困惑し、恐ろしいと感じるものだ」
「⋯⋯」
「決勝までストレート勝ちでは観客もつまらんだろう。大会とはエンターテイメントだ。私も1度くらい負けておくか」
退屈そうに腕時計を外してポケットに入れた。
「しかし、我ながらこのマシンの性能は過剰だったな。試作品のため、使うたびに腕全体に強い負荷がかかって痛むのも難点だ。電気信号の技術が広まったら、競技の面白さが半減してしまうかもしれん。まあ、いずれは誰かが発明しただろうが」
しばらく持論などを語ってから、彼は3戦目もマシンをオフのまま、わざとチョキを出してリンのグーに1敗した。
「おっと、今度は初田リン選手の勝利! ここから巻き返せるか!?」
なおもタナカは2勝1敗で優勝目前。
「さあ、次で最後といこう」
「⋯⋯まだよ」
こわばった顔でじっと手を見つめていたリンだったが、その表情がゆるんだ。
しかし、諦めの脱力ではない。
「こんな厄介な手を使われたんじゃ、アタシのほうも勝つために仕掛けた秘密の仕込みを明かさなきゃね」
「? 今さら、なにを明かそうというのかね。ここから勝てる秘策でもあると?」
「ふふっ、まあそんなとこ。ねえドクター、握手のとき、ほんの一瞬でもチクリとしなかった?」
「どうしたのだ、急に。いや、そんな刺激はなかったはずだが」
「刺激というほどではないにしろ、なにかしら当たったような感覚はあったんじゃない?」
タナカは自分の手のひらを見る。
あったと思えばあった、ような気はする。
指輪がこすれた、ネイルがぶつかった、その程度のものは。
「さっきから何を聞いているんだね、君は」
「分からない?」
「だから、なんだというのだ」
「天才科学者なら、そこは察してくれないとねえ」
リンの態度が、先ほどから強気でなれなれしいものに変化している。
「たとえば、アタシがあなたと同じように握手のときに何かを仕掛けていたとしたら?」
「仕掛けていた?」
「実はアタシは右手に仕込んでいるの。わずかな接触でも十分効果のある、毒針みたいなものをね」
「毒針、だと?」
リンは右手を意味ありげに、さっと背中に隠すと、
「顔を近づけてよ〜く見ないと全然分からないほど、本当に小さなね。人知れず相手を殺せる、暗殺の道具みたいなものかな」
「暗殺? なぜそんなものを? 参加者のデータはすべて把握している。君は有名ではあるが、普段はごく一般的な高校生のはずだ」
「それは世間に知られた表の顔。人は誰だって裏の顔と、それを隠す仮面を持っている。そうでしょ?」
「裏の顔⋯⋯暗殺⋯⋯まさか君は、暗黒ジャンケン会の者か!?」
どんなジャンルでも人気と規模が大きくなれば、そこになんらかの利権が生まれる。
金の匂いを嗅ぎつけると、それを求めて裏社会のものが暗躍を始める。
そのなかで最も有名なのが「暗黒ジャンケン会」。
名は知られているが、構成員の年齢性別などは不明。
規模も分からず、選手や公式関係者の中にも潜んでいる、とささやかれている。
「ジャンケン競技で世界の支配をもくろみ、どんな手を使ってでも、すべての大会のタイトルを奪うことを野望の1つに掲げていると言われる」
リンは黙って彼の言葉を聞いている。
「大会に選手として強力な工作員を送り込み、手段を選ばず優勝させてから、主催者や他の選手を取り込むという。逆らう者や邪魔になりそうな者を容赦なく殺す冷酷非情さから、その名を聞くだけで震え上がる者や口を閉ざす者も少なくない⋯⋯」
黙したままだが、リンは不敵な笑みを浮かべていた。
ごくり、とタナカは思わずつばを飲み込む。
「気付かれずに一瞬で毒針を? そんなはずはない」
「そんなはずはない? なんでそう言い切れるんです、ドクター? 自分もアタシが気付かないうちに、あんな薬を使っておいたのに?」
「くっ⋯⋯だが毒といっても、私の体にはなんの症状も出ていない。呼吸も心拍数も正常だ」
「当然。それは効くまでに数日かかる毒。そして遺体から一切検出されない特別なものだから、警察にはなんらかの突然死として処理される」
「遅効性の毒か」
「そう。効果が出るまでに解毒薬を投与すれば何も起こらない。みんなにもそうしてきた」
「みんな? まさか、敗北しそうなときの脅迫に使うために、それを今までの相手全員に刺して戦ってきたというのか!?」
「ええ。だけどアタシはマシンの性能に加えて、長年の経験から微表情や瞳の動きを読んで、危なげなく勝ち進んでこられた。だから今までの対戦相手には毒の話なんてしなかっただけ。あなたにも追い詰められるまで、とぼけてたの」
「⋯⋯ふん、はったりだな。対戦前に毒を注入したというなら、その選手たちをいつ解毒したのだ? 対戦後に突然謎の薬などを渡されたら誰でも不思議がる。下手に使ったりしないし、話題にもあがるだろう。私は会場内にいる参加者や関係者の会話などを、あらかじめ設置した盗聴器や多くの部下を使って録音させ、データとして記録している。だが、そんな話は誰もしていなかった」
「解毒薬を投与するタイミングは、最初に自分でしたじゃない。私にフェアで素晴らしいって」
「フェア? はっ!?」
「試合の前と後に必ず握手をする、とね」
「君は最初に毒を打ち込み、試合後に同様の方法で解毒薬を注入していたというのか!?」
「ええ。その毒、専用の解毒薬でしか解毒は不可能だから。天才と呼ばれるあなたでも、タイムリミットまでに自力で解毒薬なんて作れない。知識があるだけにそれはお分かりでしょう? ねえ、ドクター?」
「⋯⋯⋯⋯」
「このままだとあなたは死ぬ」
「は、はったりだ!」
「はったりだったら、私はしばらく右手が使えなくなる代わりに準優勝で賞金100万をGET、やったーうーれしー」
リンは小さく万歳して見せると、
「でもはったりじゃなかったら? 本当に毒が注入されていたら? あなたは命を失う。天才と呼ばれ、これからも数々の発明をするであろう頭脳が失われてしまう。世界的に大きな損失ね、とても心が痛む、悲しくて涙が出てきちゃうわ」
えーんえーん、と今度は子供が泣くような仕草をし始めた。
だが、片側の口角は上がっている。
「こ、こんな死に至るような猛毒を使うなど、レフェリーに言えば君は即失格に」
「外にいるレフェリーにそれを伝えたら、解毒の機会は無くなると思ってね、ドクター」
「ぐっ⋯⋯」
「どうする、失うものが大きいのはどっち? 私の手と自分の命、秤にかけるには重さが違いすぎると思わない?」
リンは両手のジェスチャーで、上下する天秤を表して見せる。
「はったりだと言い張ってグーを出せと命じるなら、アタシは素直にグーを出す。はったりだったらあなたの勝ち、優勝はドクターのものよ」
でも──
「優勝より命を大切にしたいと思うなら、ここからチョキを続けて2回出して。私に勝ちをゆずって手の解毒薬を渡せば、こちらもすぐ解毒すると約束するわ。それと、このことは当然、口外法度で」
さあ──
「時間よ、次の勝負が始まるわ。選択は行動で示してね、ドクター。さあ、さあ、さあ」
「き、決まりましたー! 関東ブロック大会の優勝者は、大逆転で初田リン選手だー!」
リングアナのコールに歓声があがった。
リンは八方に手を振って笑顔を振りまく。
「言われた通り、優勝はゆずったぞ」
タナカはスプレーを差し出してくる。
それを受け取ったリンが吹きかけると、
「すごい、すぐしびれが取れた」
「さあ、約束だ。こちらにも早く、解毒薬を」
「いいえ、解毒なんてしない」
彼女は右手をひらひらと動かす。
「なんだと!? まさか、最初から私を暗殺するつもりで」
「そうじゃなくて。必要ないんです。アタシは、タナカ選手に、毒針なんて刺していないんだから」
「? どういうことだ!? 君は暗黒ジャンケン会の構成員なんじゃ」
「そんなこと、私は一言も言った覚えはありませんよ? だいたいその組織の名前を持ち出してきたのはそちらで、勝手に勘違いしたのもタナカ選手でしょう。あ、そう勘違いさせるような素振りはしましたけど」
「なっ!? では、今までのはすべてウソ、全部はったりだったと言うのか!?」
「そ、アタシ、はったりかましちゃいました」
「な、なにぃぃぃ!?」
日常的に表情を作らないタナカが、目を見開き、驚愕した。
「あ、あの状況で、普通なら片手が動かなくなる不安で動揺する、そんな心境にありながら、あのはったりを思いついたというのか!? し、信じられん!」
「競技歴10年の先輩選手として言わせてもらうと、このくらいの図太さがないと、この競技では勝ち残れないんですよ。アタシは正攻法で勝てないと思った相手には、その場のアドリブと機転と、はったりで何とか勝ちをもぎ取ってきたの」
「あんなピンチに置かれながら、やはり信じられん」
「むしろあれは、私にとってピンチじゃなくて、勝利をたぐり寄せる最大のチャンスだった」
「チャンスだと」
「正直言うと、その最新マシンの性能にはお手上げだったの。どうしたら攻略できるか見当もつかない。そんななか、あなたは妙な薬なんて持ち出してきた。手のことは驚いたけど、優位になってあなたが勝ち誇るのが、わずかな表情の変化から読み取れて」
「私は顔になど出していないつもりだったが」
「そのくらいの機微を読めなきゃ、タイトルホルダーにはなれないんです。で2戦目、ついにあなたは油断して、マシンをオフにして戦いに臨んだ。ワンチャンきた、と思いましたね」
「だが、君は素直にグーで負けたはずだ」
「あれはわざと」
「わざと?」
「アタシはあそこでグーに対するパーを予想して、チョキで勝ちを狙えた。けど、考えたの。そこで私が勝ちを諦めていないのが伝わったら、あなたはきっと用心してまたマシンをオンにする。マシンを使われたら勝つ方法がない、だから大人しく従うふりをして見せた」
「そこまで考えて2戦目を取らせたのか」
「その間も脳みそをフル回転させて、なんとか勝ちすじを見つけようとしてた。時間が足りないと思ってたけど、そこで、わざと負けてやるといって自分語りをしてくれたおかげで、ギリギリであのはったりを閃けたってわけ」
「毒針や解毒のタイミングなんて、いったいどこから発想したんだ」
「まず、握手で薬を塗られたこと。あと長年の選手経験であったんですよ、試合前の握手をはたかれたり、試合後に負けた悔しさから引っかかれたことが。それもヒントになりました。途中そっちが勝手に暗黒ジャンケン会の話題を膨らませてくれたんで、それにアドリブで乗っかって、あとは流れでいかにも悪そうな雰囲気を作って」
「あれらがすべて、その場から出たデマカセだったとは。私はまんまと騙され、信じてしまったわけか」
「ま、そんなとこです。つまりね、相手を侮って薬のテストなんて舐めプしないで、普通にそのマシンで戦ってたらタナカ選手は勝ってたんですよ。間違いなく。だって私には、成す術がなかったんだから」
「私の傲慢さが、自らの敗北を呼んだのか」
「はっきり言っちゃいますけど、相手を生意気そうな小娘だとか思ってナメてたでしょ? でもこっちは選手を10年やってタイトルを持ってるんです。勝利への執念が違う。アタシ一瞬も気を抜きませんし、多少の逆境で勝負を諦めるような、そんなやわな女じゃないんで」
「ぐ、くうううう⋯⋯っ!」
「まあまあタナカ選手、こんな負け方は悔しいでしょうけど、怒らないで、ね? こっちもわざと煽るような態度ではったりを仕掛けたけど、そもそもそっちが先に妙な薬を使ってきたんだから。ここはどっちもどっち、こういう場合は」
あいこでしょ
とリンは笑って、握手する手を伸ばした。
最初は大真面目にジャンケン勝負するのをギャグとしてコメディーで書いていたのですが、笑いどころが増やせず、心理戦のように書き直しました。
そしてジャンル選びに悩みに悩みました。
最後の握手に「実は解毒のため」などの深読みさせる他意は無く、リンはただの善良な競技者です。
話を書いたあと、ジャンケンでネタ被りがないか検索したら『アルティメットジャンケン』という、色々な能力や特技で対戦する漫画があると知りました。
パクりとかではないです。念のため。




