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教会滅亡後世界  作者: 木島別弥
異端裁判篇
34/56

異端尋問

 芝草人形に異端審査機関の建物まで連れていかれた。

 調査室があり、四人は順番に中に入って尋問を受けた。

 異端審査機関の職員はすべて芝草人形だ。これは芝草人形が異端を裁く施設なのだ。

「教会を信じているか」

 芝草人形が聞く。

「信じていません」

 ベイケが答える。

「ギルベキスタを讃えるか」

「讃えません」

 芝草人形の表情はわからないが、ちょっと驚いたようだった。

「ギルベキスタがこの地域の世界を掌握していることを信じるか」

「それは信じているよ」

 ベイケがいう。

「ギルベキスタのために戦うか」

「戦いません」

「教会のために戦うか」

「戦いません」

 芝草人形の尋問はつづいた。ベイケは尋問に答えながら、処刑されたら怖いなあ、と思っていた。

「魔術師ギルベキスタのために、魔術師ダイツアと戦うか」

「戦いません」

 芝草人形の尋問にベイケは答えていく。

 この芝草人形はギルベキスタ以外の世界魔術師をちゃんと知っていたんだな、とベイケは感心した。

「あなたは魔力がすべてギルベキスタによって与えられたものであることを信じるか」

「信じません」

 生き物は誰もが個人魔力を持っている。この質問は、明らかに異端審査機関がまちがった質問をしたことの証拠だ。本気でまちがえているのか。それとも、不正解の質問を混ぜて試しているのか。

 教会は、ギルベキスタとの契約魔術を重んじすぎたために滅亡したのだろうか。


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