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アン・ファミーユ(家族とともに)第2部  作者: 湖灯


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【メェナードさんの計画(Mr. Menard's plan)】

 夕食を食べに行くときにチラッと見かけたヤザの様子が怪しいので、こっそりツケてみると彼は携帯電話で誰かに話しかけた。

 ヤザが発した言葉は端的で「Is Paris burning?」

 つまり、“パリは燃えているか?”と、下手な英語で話しかけ、相手の返事を待っていた。

 さすがに距離が離れていたので、相手の声までは聞こえなかったが、その内容は聞かなくてもヤザの驚いた顔を見れば直ぐに分かった。

 おそらく、電話の向こうから応答したのはメヒアでもジュジェイでもなく、ナトーに間違いない。

 そうでなければ、ヤザがあのように驚いて慌てる訳がない。

 パリへのテロは、やはり失敗した。

 何がどのようになったのか詳細は分からないが、やはりナトーは外人部隊でも頭角を現し、既に特殊部隊以上の任務に携わることを要求されるほど上部組織から認められていることは確かだ。

 さすが、サラの妹だけの事はある。


 数日後に、本部から事件の詳細が届けられた。

 嫌な奴だったが、やはりPOCの幹部になっただけあってジュジェイは頭が良い。

 テロに大量のドローンを使用したと知って、これを良く防ぐことが出来たものだと驚かされた。

 小型のドローン自体撃ち落とすことが非常に困難なうえに、ドローンを操縦する為の信号は無線の各種周波数帯によるものと、通常の携帯電話によるものからPHSや衛星携帯などと多種多様。

 100機以上のドローンを集めたなら、その信号も100パターン異常存在するから、1つ1つの信号に対していたのでは時間が掛かり過ぎてテロを防ぐことは出来ない。

 まして超小型のドローンを駆除するために、戦闘機やミサイルや戦車などを幾ら持っていたとしても何の役にも立たないばかりか、たとえ1000人の兵士にその撃墜を指示したとしても自動小銃や拳銃、ライフル銃では容易く撃ち落とすことはできやしない。

 携帯基地局の電源を落とすにしても、そこに何社の携帯基地局があるのか把握しなければならないし、基地局の中には防災対応で電源を遮断されてもバッテリーで数時間サポートするタイプもある。

 可能性のある手段としては、原子爆弾クラスの強力な電磁場を発生させることだが、コレは恐らく行われるテロに比べ物にならないほどの甚大な被害を発生させるので手段ではあるが対応策にはならない。

 唯一考えられるとすれば、周囲にある基地局をことごとく壊してしまうことだが、これとて容易な事ではないし、先に挙げたようにそれで全てのドローンが落とせるわけでもない。

 だから100パーセント防ぎきれないテロだったはず。

 それをナトーたちは打ち破った。

 “一体、彼女のチームはどのようなものなのか、知りたくて仕方がない”


 夕食後、ヤザがパリのテロが失敗したことをアサムに報告していたが、首領のアサムは興味がないのか「そうか」とだけ言って、その場を去った。


 その夜は掘削中の洞窟基地を出て、久しぶりに夜空を仰いだ。

 ポケットから衛星携帯電話を取り出し、電話帳を開く。

 映し出された画面には、サラの清々しい笑顔。

 思わず触れそうになった通話ボタンに伸びた指を慌てて止めた。

 受信は気付かれないが、発信は記録に残る。

 いまもし怪しまれるようなことがあれば、僕の計画は終わる。

 いっそのこと、こんな計画を思い浮かばなければ良かった。

 そうすれば、自由にサラとも会うことができた。

 そうなれば、サラたちに平和な未来を届けることは出来なくなってしまう。

 だから、やはり僕は心を鬼にしてでもこの計画を実行しなければならない。


 僕の計画は、ザリバンの壊滅……。

6月は、毎週日曜日にこのお話を書くだけで、本当にノンビリ過ごしています。

特に他の私の小説を進めるわけでもなく、人の小説を読むでもなく。

友達に誘われればドライブにも出て、映画も観て・・・

おかげで書くのが凄く遅くなった半面、いままで気付かなかった新たな発想の予感も芽生えました。

やはり気分転換は必要ですね(o^―^o)ニコ

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― 新着の感想 ―
[一言]  サラちゃんに逢いたいですよね。  メェナードさん、サラちゃんにベタ惚れですもんね。  メェナードさんの計画は可能なのでしょうか。  サラちゃんの為にそんな大変なことを計画しちゃうんですね。…
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