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Side 桧山七瀬

桧山七瀬視点です


「三条君!ずっとずっと好きでした。私と付き合ってくれませんか?」


「俺もずっと桧山さんが好きだった!こんな俺で良ければ付き合ってください!」


私達は両思いだった………


その日は、暁人君に誘われていたけど


幼稚園からの幼馴染のカズ君に


どうしても話したいことがあるからって言われて


暁人君の誘いを断って


カズ君と、一緒に帰る事になった。


「おそーい!ずっと待ってたんだよ!!」


本当に遅かった1時間ぐらい待ったよ。


自分から誘っておいて待たせるなんて最低!


それに早く来ると思ってたから、先に帰るって言って暁人君との楽しい時間を終わらせたのに、ほんとに最悪!


「七瀬!遅くなってごめんな…。部活で話が長引いてさ」


「もういいから早く!」


私は、ただ早く帰りたかった


だからカズ君の手を引いて先を急がせた。


その光景を見られている事に気付かずに…………。


話をする為に喫茶店に来ていた。


もちろんカズ君の奢りで。


「七瀬。真剣に聞いて欲しい」


本当に真剣な表情をしていたので、何も言わずに聴いた


「彼氏ができたのは知ってる。それでも聞いて欲しい!」


これってもしかして……。


「俺は七瀬が好きだ!彼氏と別れて俺と付き合ってくれ!!」


「ごめんなさい!」


「な!?なんで?」


「え?カズ君の事恋愛対象で見たことなんて一度もないから。」


「でも、これからは………」


「これまでも、これから先も暁人君がいるからカズ君とは一生無理かな」


「そ、そんな………。」


地面に膝をつき項垂れるカズ君を見ていたらメッセージが届く


暁人君からのメッセージだ♪


すぐに確認してみると……。


【俺の事は忘れてくれ、彼氏と仲良くな。】


「え!?」


私は周りを見回すけど暁人君はいなかった。


見られてた訳じゃない?


じゃあ、なんでなの?


訳が分からなくて、すぐにメッセージを送り返そうとしたけど


ブロックされていた。


なんで!?


約束を破ったから?


なんでなの!?


こんな男と、一緒にいるから?


わからない。


暁人君……。


暁人君……。


涙が溢れる


「七瀬。どうした?なんで泣いてる?」


カズ君が私を見るけど、どうでもいい私は無視した。


すると、カズ君はスマホを奪い、勝手に内容を見た


「これ、どういう意味なんだ?」


私はスマホを奪い返すと店から飛び出した


暁人君に見られてた?


メッセージの内容からすると、多分合ってる


でも、わからない。


一緒にいただけなのに、なんでこんな事に……。


一晩中考えたけど答えは出なかった。


次の日、学校に向かい暁人君のクラスへ行ったけど暁人君は休みだった。


次の日も、その次の日も休みで


諦めかけた時、暁人君は何もなかったかのように登校してきた


朝は話せなかったけど昼休みに会いに行こう!と思っていたら


山下由紀さんという人が私を屋上に呼び出した。


「あなたが桧山さん?」


「うん、山下さんでしたっけ?それで私に何の用ですか?」


「単刀直入に言うけど。もう三条君には近づかないで!」


「なんで、あなたにそんなこと言われないといけないの?あなたには関係ないでしょ!」


「浮気してたのに、よくそんな事が言えるねっ!」


浮気? 彼女は怒っているみたいだけど、私は……


「そんなことしてません!いったい、どう言うことですか?」


「とぼける気?三条君はすごく辛そうに、あなたが男と仲良く待ち合わせして手を繋いで帰るところを見たって言ってた!」


それってカズ君と帰った時の………。


「誤解よ。彼とは何にもない!」


「手を繋いで帰るぐらいには何かあるんだ?」


「ただの幼馴染よ。手を触るぐらいは昔から普通にしてただけだよ……」


「そう……。だったらそれを三条君に言ってみたら?普通に彼氏以外の男の手ぐらい触りますってね。」


そういうと山下さんは教室へ帰ってしまった。


それで暁人君は……。


勘違いといえば許してくれるだろうか?


なんで私は、あんな男の手に触れてしまったのだろうか


なんで暁人君に会いに行かずに


あんな男と会ってしまったのだろうか


考えても後悔しか浮かばなくて


涙が止まらなかった。


その後も、暁人君と話す勇気が持てずに


距離は離れていった。

読んでいただきありがとうございました。


よければコメントと評価をよろしくお願いします!

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