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レッドドライブ  作者: グランドリオン
普段の活動編
2/21

第1ピリオド:Tip off

お久しぶりですー。

改めて執筆の大変さを感じつつある自分です。

ではどうぞ。

4月23日水曜日。ここ、県立萌黄高校はもうすぐ昼休みになろうとしている。

キーンコーンカーンコーン

午前の授業が終わり、昼休み始まりのチャイムが鳴る。

次第に廊下に生徒が出てくる。

その中で1人小さなバッグを肩に掛け、走っていく少女がいる。

宮内優。とても小柄で身長わずか125cmしかないが目を見張るほどの運動量をもっている。見た目はまぁ、幼児体型とでも言おう。

目が大きく、すこし天然入りの天然記念物とクラスからは呼ばれることもある。

優の目指している所は体育館。優はこんな体型でも中学時代にバスケットボールをやっていた。

キャプテンやっていたことにはたいへん驚きだが。

「海、椎ちゃーん、早く体育館に行っこーう!」

優が呼んでから数秒後、2人はでてきた。

「さぁ、行こうか。」

戸田海。

いつも冷静、性格もしっかりとしたいわばリーダー的存在。

肩にかかるさらさらな黒髪、かなりの長身が目を引く。

ちなみに185cmあるらしい。

「今日も早くバスケしてぇな。」

森山椎。

男勝りな性格。かなり大雑把。

グループ内の盛り上げ役。髪がかなり短いんだよな。

「今日のチーム、どーする?昨日は私と遥ちゃんだったよね?」「じゃあ、私は優と、組むのか。」「人数もっと欲しいよなぁ。」

3人が喋りながら体育館に着くと、

「今日はちょっと遅かったんね。」

遥がお弁当を食べながら待っていた。

横田遥。ずっしりな体型と優しい性格から、「保母さん」というあだ名がある。

パワーは学年最高を誇る。

ちなみに椎とボケツッコミの関係(!?)

「前の授業がね、」「国語だったんだよな、だりぃぜ、あいつの授業。」「あんたは寝てたけどね。」

4人はいつも体育館で昼食をとり、その後チーム(2対2)でバスケをしていた。

食べている時の話の話題はもっぱらバスケ関係。

どこのチームが凄かったとか新しいデザインのバスケットシューズについてとか。

「さってー、着替えてこよう?」

4人が持っている小バックには、弁当・バスケットシューズ・シャツ・バスケットパンツ等が入っている。

その中からシャツとバスケットパンツを取り出し体育用具倉庫の中へと入る。

この中はけっこうスペースが広いので着替えやすいのだが、一年中通して冷たい。

夏にはちょうどいいけれどね。

「よしっと、バッシュ(バスケットシューズ)履っこー。」

バッシュは、バスケットプレイヤーにとっては自分・個性を象徴すると言われている。

優はオレンジ色を主体としたものを履いている。

ちなみに彼女はバスケットパンツもオレンジ一色。

彼女自身が「オレンジって元気でるよねっ。」と言っていたことがある。

「んじゃ、ゴール出してっと、かーい、ボール出しといて。」

海が真っ黒なボールケースから取り出した。

このチームが使うボール、まぁ女子なのだから6号ボールを使うわけだが普通の茶色、どこの学校にもあるボールではなく一面黒。

そしてゴム、デザインのところが金色とかなりシビアなボールを使う。

本人曰く「親に買ってもらった最初のもの」らしい。何年前の話だろうか。

「じゃあ、今日は。私と優、椎とハルがチームだ。」「がんばろーねっ、海ー。」

「私にボールいれろうな。」「いや、俺がドライブして点ガンガン決めるっ。リバンドよろしくな。」

ジャンケンで優&海チームが最初オフェンスとなることとなった。



優がドリブルを突き始める。

優のDFは椎。椎は優に近づきプレッシャーをかける。

「ボール、ボール!!」

小柄で身長が小さい優にとっては椎はデカい。遥や海が巨人のように思えてくる。

しかし優はボールをカットされないよう股通し(レッグスルー)や後ろ通し、ターンを使っていく。

椎を左右へ揺らしていく。少しのスキをつくりドライブカットインしていく。

「あっ、やべぇ。打たれるっ。」

「打つよぅ。」

優が3ポイントラインのぎりぎり外側から綺麗、華麗とでもいうべきか、ワンハンドシュートを放った。

「遥リバンっ!」「うーん。」

ゴール下では海と遥のリバウンド争い、もといポジション取りの格闘が行われている。

「くっ。やはり、ハルは、パワーは強い。」

そりゃあ、学年最高だからね。

スッ。リングに当たらずネットを通過した。3―0

「入ったよ〜海っ。」「さあ、ディフェンスだ。」

椎から遥へスローイン、また椎へとボールが戻された。

椎が急にスピードを上げドライブしてくる。優が追いつこうとするがすでにゴール下へ切り込んでいる。

「海ー、カバー!!」「よし。」

海が今にもゴール下でシュートを打ちそうな椎へブロックしにいく。

海の手がシュートボールに触れる一瞬前、ゴール近くでフリーになった遥が、バウンズパスをキャッチする。

「なっ。」

「ナイスパッス。」

遥のボードシュートが入る。3―2

「これからだぜ。」

「う〜ん。負けないよー。海、がんばろー!!」

昼休み終了まで残り12分。


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