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レッドドライブ  作者: グランドリオン
大会本番編
13/21

第12ピリオド:Trandition Game

これもどうせ更新するなら、とついでに。

恵の投入が成功した、レッドドライバーはディフェンスにも活力を与えた。

海や遥のリバウンド量産や香の絶妙なセンタープレイ、恵のアシストパスやスティール、優の3ポイントシュートが光る。

残り8秒のラストオフェンス。

恵のスローインから始まり、優へ。

2人で運び、3ポイントラインの中にボールが入った時に中の3人、今は海に渡る。

ついさっきのオフェンスのボール運びの際、

「あの9番と、全力の勝負、したい。」

と海から恵へ伝わった。

さっきはブロックされてターンオーバーされ63−60。

試合にはもう勝てるし残り時間も少なくなってきた。

だから最後に頼んだ。

9番が背についている感触を確かめ、左足を軸に大きく回転しシュート体勢へ。

9番がフェイクにかかるのを見てシュートする。しかし僅かに指がボールに触れられてしまい横へ微妙に軌道がずれた。

リングの中へとは入らないと感じた海はすぐさまリバウンドへ飛び込む。

無理矢理9番がファールぎりぎりな行為をしながら海のスクリーンアウトを外そうとする。

外れないようにすることに意識が逸れてしまい、ボールが床でワンバウンドする。

それを、

「今日2回目ーっ!!」

遥が獲る。また取ったな、やっぱりすげぇよ遥は。

試合終了のブザーと共に遥がゴール下で打つ。

そしてバスケットのなかに入った。

審判が2点カウントを合図している。今のが本当にブザービーターだったと言うように。

遥、本日2本目を決め4得点あげた。




「結果、65対60で白チーム、レッドドライバーの勝ち。礼!」

「「「あざっした!!」」」

両チームの挨拶が終わる。

チームベンチに戻る時、握手を求められていたらしい。

「お疲れさん。」「サンキュ。」

「ところで名前知っておきたいんだがいいかな?」

「宮代 香だ。」

「私は本田 流。香は結構強いね。」

「そんな事ねぇって。」

「また会うかもね。じゃ。」

「おぅ。」

2人が別れてから6人は更衣室へと戻っていく。

「まずは1勝した!」

歓喜の声が辺りに響き渡る。

「ちょっと、うるさいかも。」

「帰りにどこか寄っていく?」

勝ったことに純粋に喜ぶチームメンバー。しかし、

「けっこう疲れたし、明日もあるから寄り道せずに帰ろうよ。」

恵が鋭い指摘をする。

その通り、2回戦の試合は明日行われ、2日空けて3回戦と準決勝が行われる。

1回戦からこんなに疲れていては優勝など無理。

「確かに疲れたなぁ。」

「じゃ、早く帰ろっ。」

着替えを済ませ、帰れる準備をし、体育館を後にした6人。

「駅まで徒歩だとかなり長げーな。バスに乗ろーぜ?」

「お金がすごいかかるよ。」

「足とか腕とか痛いよ〜。」

「明日、今日より強いチームと戦うのかなぁっ?」

「身長は、今日よりか、小さいと思う。」

喋りながら歩いて15分、駅にたどり着いた。

「じゃあ、ここで解散ね。」

恵の解散宣言で6人はそれぞれ最寄り駅の切符を買って、

帰って行く。

最も、恵と香以外の4人は最寄り駅が同じなのだが。


<今日の各選手のスコア>

海 18点 7リバウンド 5ブロック

遥 4点 25リバウンド

恵 0点 6アシスト 14スティール

椎 13点 2スティール 3ファーストブレイク成功、6点

香 15点 16リバウンド 3ブロック

優 15点 3ポイントショット4本成功、12点

やっぱり遥のリバウンドと優の3ポイントシュートがすごいね。うん。





翌日の同じ時間、同じコートで2回戦は行われることになっている。

「あっ、試合終了のブザーが鳴ったね。」

「みんな行くぞぉ!」

椎の掛け声に対して

「「「オオォォー!!」」」

と声を出しながらアップするためにコートへ入っていく。

6人がちらっと相手チームを見た。そして一言、

「みんなちっちぇーなぁ。」

思わず香が言う。

今日の相手は、

『エナジーハーツ』

というチーム。

全体的に昨日よりかなり小さい(昨日が凄いデカかっただけかもしれないが)。

少なくとも身長175超えの人はいないだろう。

そして、

「試合を始めます。礼!」

前半は優を除いた5人が出場し、海、香、それに遥が凄いリバウンドや得点を挙げていく。

前半終了時点で30−18。

遥のリバウンド数も10分間で23奪い取った。

「じゃあ交代ね、優。」

「う〜ん、頑張ってくるね恵ちゃん。」

ハイタッチをしコートへ入る。

後半もセンター3人組がさらに勢いを増しながら得点等を量産した。

みんな、昨日より体力に気をつけながら軽く流すようにしてプレーしていく。

優の3ポイントシュート成功数がこの日は7本。

試合終了しても6人とも昨日のように疲れた印象は無かった。

結果として、77−33の圧勝勝ちだった。

遥も4本入れて50本のリバウンドを獲った。

もう神の領域に踏み込んだな〜、遥は。


「昨日より疲れなかったねっ。」

「あのチームは前年が準優勝だったんだってよぉ。」

「俺らってつよくね?」

「急いで、帰ろう。」

駅と体育館との長い道のりも昨日よりきつく感じられなかった。

「明日とあさってはみんなで練習しよっか?」

恵が提案する。

「明日ぐらい休ませてくれねぇか?」

「じゃ、あさって月野中のバスケコートに集合しよう!」

「うんっいいよぉ。」

「3回戦どこなんだろーな。」

この日も昨日と同じく駅解散とした。

「3回戦と準決勝が同じ日にあるんだよね、みんな体力持つか心配だよ。」

すでに改札の中へと入っている5人を見ながらただ1人ポツリと言った。




ようやく8月に入って、前より一層気温が高くなっていく。

もう周りはセミの音だらけ。

「暑っちーなぁ!」

「なんとかなんないかな、この暑さ。」

こんな風に夏に対して抗議している内に6人、レッドドライバーは3日前に来た、もう見慣れた体育館に着いた。

受付をするのもこれで3回目。けっこう慣れたものだ。

「なんと、重大発表があるぞっ!」

椎が拳を上げながら言う。

「んで、なんだよ発表って。」

「そりゃぁ、」

トーナメント表が印刷されているプリントを見せながら、

「初めてユニフォームの赤色の面を着ることになったぁー!!」

椎がいつもよりテンションを3倍にしながら言った。が、

「それだけっ?」

「白面でもカッコイイと思うけど。」

みんなの反応はイマイチだった。

「くっ、スベったぁ。」

笑いながら言うものだから本当に落ち込んでいるかは分からないけど。



結果は、2回戦と同じく相手が大きいチームではなかったから、3人の活躍が光った。

しかし、さすが2回戦突破しただけあってなかなかの苦しい展開もあった。

この日はこの後に準決勝があるので、3回戦で勝ってもまだ体育館内にいないといけない。

「なんとか勝ったね。」

「しっかしあんなジャンプ力持っているガードは久々に見たな。」

と、香が言っているのは相手チームの5番について。

中へ入れようとする高いループパスを何度かカットされてしまった。

当然香の方が身長は高いわけなので、普通にポジションをとればいいのだが今回の相手ディフェンスはゾーン、しかもボックスワン(4人がゾーンディフェンス、1人がマンツーマン)で確実に優の3ポイントシュートを打たせないようにしていた。

しかもゾーンの方も中のプレイをさせないよう小さいゾーンで、こちらのパスカットを狙ってきた。

椎がゴールへとドライブしてもなかなかジャンプシュートを簡単には打たせてもらえずに前半は8点差で負けていた。

後半に出てきたレッドドライバーの司令塔、恵によってゾーンを崩した。

「まさか相手がゾーンディフェンスだったとはね。」

「次、勝てるかな?」

「大丈夫だ!!ちなみにユニフォームが白面だってよ。」

椎が、次が準決勝だということに不安な海に声を掛ける。というか椎のポジティブな性格はみんなに言い影響を与えているかもしれなかった。

時々、悪い方にむかってその度に海に突っ込まれるが。



「次の試合って12時半ぐらい開始だからみんなでお昼食べよっか?」

今の時間は10時20分。

まだまだ時間があるので、

「はるちゃんは何かご飯持ってきた?」

「ううん、次の試合があるなんて思ってなかったから。」

「近くにコンビニあるんじゃね?」

香の案にみんな賛成し全員で行くことになった。

「試合あったからお腹すいちゃったよっ。」

汗まみれになったTシャツを上から着て出発!

前に書いた通り次回は6月!

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