第10ピリオド:Time Out
最近、本当に風邪引いたと思うぐらい、体力が落ちてきました。治ったら走り込まなきゃ、ね(なにが
1ヶ月ぶりの更新逝きます。
「リバウンドOKだ。」
「前いれさせるな。」
リバウンダー同士の声が掛けられあう。
しかしその声を無視するかのようにネットに絡むようにしてカウントした。
3−4。
この後、前半戦が残り1分になるまで接戦が続き、28−29。
途中に7番が6と交代したりタイムアウトを取ったりしていた。
「6番すごいね。椎、もうちょっとディフェンス強くしてね。」
「あぁー、あんな速い人久々だ。」
そういえば遥は1点も入れてない。
リバウンドは量産しているが12番の方が少しデカい。それもあるかもしれないが。
ディフェンスから始まった。1点差がついているので、相手はゆっくり確実とパス回ししてくる。
24秒ギリギリになる前、残り2秒でミドルシュートを打ってきた。
リングに大きくはじかれたせいか、外にいた6番にリバウンドが渡った。
「チェック!」
椎がチェックしにいくが相手はフェイクで交わし中へ切り込んでくる。
「6番いいぞ〜!」
香のカバーでシュートさせるのを防ぐ。
その時フリーとなった15番は3ポイントラインへ向かっている。
「スクリーンかけるよ。」
チェックしにいこうとした遥に対して12番が邪魔してきたせいで、ボールをもらった15番へのシュートチェックが遅れてしまった。
「ごめん!アウト!!」
遥の声に反応して全員ーーー
いや、ある1人だけ除いて。
ボールはリングを通過した。一瞬ひやりとした遥だったが、結果的に3ポイントシュートかと思われたシュートは、2ポイントとなっていた。
残り33秒。
命拾いしたな。
「椎ー!!」
先に1人だけ走っていた椎へスローインパスが投げられる。
逆転してやる。見せ場はここぐらいだ。
ゴールに対して真っ正面からスピードを全く落とさずに突っ込み、激しくリングの中でボールが廻る。
残り29秒。30−31。
「プレスかけるよ。」
恵が全員へ指示をだす。同時にスローターの8番に対してパスコースの制限を大きくかけた。
12番が遥のディフェンスを振り切ってボール受けにいこうとする、のを椎がカバーしてあげている。
「遥ー、しっかりろよな。」「うん。残り時間少ないよ。」
2人が声をかけあっているせいか、相手のスローインが入ってこない。
もうすぐ5秒ルールになり自分たちのボールになる、
そう一瞬の油断かスローインをいつの間にか入れられてしまった。
時間が過ぎていく。中-外-中のリズムで時間が使われていく。
フリーの所へパスを入れられてもシュートを打たない。
故に海や香が身長高くてもブロックできない。
24秒タイマーが鳴ると同時の3ポイントシュートが外れリバウンドを、
この10分間で16リバウンドをマークしている遥が保持。
この時点で残り5秒。
そのままドリブルで運び2秒で、3ポイントラインより2メートル離れた所から投げる。
リングに当たると同時に前半終了ブザーが響いた。
30−31。
最初にジャンプボールを奪われたから、優たちレッドドライバーからのオフェンスで始まる。
さらに攻めるゴールが入れ替えとなるコートチェンジ制がある。
「意外に10分って疲れるなぁ〜。」
「飲み物ちょーだい。」
5人が椅子にへこたれる。今まで5対5の練習をしてきてこなかったのが理由かも。
「優ー、後半交代ね。」「おーけーっ。」
ちなみにハーフタイムは2分間。優たちにとっては短い。
「ちっ、相手チームもう出てきてやがるぜ。」
疲れた。勝てるかな。5人は共通的に思った。しかも、
「相手、全員交代、したみたい。」
見た目で一番でかい9番はさっきの4番よりセンチぐらい高い。
なぜ、こう高い人がこんなにいるチームなんだろう?
海が頭にタオルを被せた状態で考えていた。
恵は優と優のマークマン、5番との身長差を測定していた。
相手は150は少なくともある。対して優は125しかない。
いろいろ大変だろうな。という結論に至った。
ハーフタイム終了。
「青は全員交代。番号は5、9、13、14、最後16番。白は15番が入った。」
審判が確認していく。
10人がコート内へ入る。
優からのスローインで始まった。
椎がパスを受ける。
「ボールちょーだいっ!」
優がターゲットハンドをだしディフェンスから離れながらボールをもらう。
次に右へドリブルカットインをしようとし、相手5番が後ろに下がったのを確認してから
バックし3ポイントラインへ戻る。
勢いをつけて3ポイントをショットする。
優の十八番3ポイントはリングに当たらず入った。
「やった〜!」「ナイシューだったぜ。」「相手来るよ。」
ハイタッチをしながらそれぞれのマークマンへ付く。
「ここ一本ディフェンス!!」
ベンチにいる恵から声がかかり、それに応えるかのように
「「「オゥー!!!」」」
の掛け声とともにプレスディフェンスを仕掛け始めた。
さっきより身長が大きくなっている中3人にボールが渡ると危ないーー。
優と椎が2人がかりでスローインレシーバーの16番へのパスをカットしようと密着する。
「かっ、苦しい。」
「どーだっ、2人ディフェンスはぁ。」
危うく外されそうになった所で笛がなり、5秒ルールを示した。
「よっしゃぁ。」
「これ、ちょっと疲れるねっ。」
他の3人も戻ってきたのを確認してから椎がスローインを入れた。
ゴール近くですぐにシュートするために海と香が互いにスクリーンをかけマークマンを外そうとしているが相手がスイッチを繰り返しているのでなかなかフリーにならない。
「優!」
遥が優のマークマン、5番に気づかれないようにスクリーンセット。
「ナイスッ!」
スクリーナーとなっている遥に少しぶつかるぐらいスレスレに通った。
「パスカットしろ!」
慌てて13番がコールしたが、すでにボールは優の手に。
「ふぅ。」
一呼吸を置いて、その間に5番が飛んでくるがブロックは当然失敗、素早く打った。
一直線にゴールへ飛んでいき、
いつものように入る。
「やっぱしすげぇ。」
仲間が声をもらし、
「15番ヤバい。」
また相手も思わず感想が口から出る。
優の連続3ポイントシュートによって点差がさらに離れていく。
36−31。
次の更新は年末年始頃です。