表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒髪ロリの義姉ができた話。  作者: 天りす
交流合宿編
23/24

怖い話。

題名の通り怖い話がありますので苦手な人はすっとばしてください。


「じゃあ、早速クジを引いてもらう。人数が多いので3分おきにスタートだ。5クラスで1~20番のくじが入ってる。各班の代表が引きに来ること。」


 先生の指示で各班の代表、ほとんどが2年生がクジを引きに行く。うちの班はもちろん生徒会長だ。


「引いたらその順番に並べ」


 生徒会長はクジを見ると満面の笑みだった。嫌な予感がする。


「はっはっは、クジの結果だが、私達は最後だ!」


「なんだよ〜、生徒会長が笑ってたから最初かと思って焦ったぜ」


 雄人が安心したように言った。他のメンバーも同意見のようだ。


 3分おきとはいえ、全部で20組である。当然出発は一時間後だ。


「映画の時も思ったけど緑斗くんは怖いの平気そうだね?」


 待ち時間、香織が切り出した。


「うーん。イマイチ実感がないというか、テレビ番組とかで心霊特集とかやってるとついつい見ちゃうんだけどね…でも1番怖いのは生きた人間だと思う。なんだっけ?

ある女性がストーカー被害にあってそれが怖くて家に友達を呼んだらさ、いざ寝ようとして寝室に入ると床に敷布団を引いて寝ようとした友達が急にアイスが食べたくなったからコンビニに行こうって言い出すんだよ。

あまりにもその友達が一生懸命だから不思議に思ったけど外出すると友達が真っ青になって、『ベッドの下に人がいた…』っていう話とか初めて聞いた時鳥肌がやばかった。」


「ひっ…」


 怖くなったのか香織がすこし寄ってきた。

「おい、やめろよ緑斗。怖い話なんて聞きたくねぇよ」


 雄人がものすごくビビっているのが面白かったのか悠太が続く


「確か似たような話があったよな?ある一人暮らしをしてる男性が仕事から家に戻るといつも物の配置が変わっていて、不思議に思って友人に相談すると、防犯カメラを設置してみるといいと言われから設置してみる話。

あれは仕事から帰った男性がその防犯カメラを確認すると見知らぬ女が生活しててそのまま押し入れの中に入っていくんだよな。

そしてその後すぐに自分自身が帰ってくるって映像が撮れてたよな。確かに想像すると怖いな…」


 班員は全員静かに悠太の話を聞いていた。彩雪姉ちゃんがいつの間にか俺の横にピッタリとくっついていた。少し震えているが話には興味があるようだ。女子が怖い動画を見る時に両手で顔を隠して指の隙間からチラチラみるのと同じ感じなのだろうか。


「はっはっは、彩雪はどっちがお兄ちゃんかお姉ちゃんかわからないな。うむ。確かに私も幽霊はなんともないが生きた人間は怖いな。」


「あ、あたしも無理かも…」


 姪浜も怖がっているようで香織と手を繋いでいる。


「あ、そういう系統の怖い話で有名なのあるよね」


 怖い話を続行したのは福岡先輩だった。


「ある男の人が、深夜に仕事から自宅のマンションに戻る時、エレベーターから結構血がついた服を来た男がでてきて急いで去って行ったのを見て不審に思ったけどその日は残業で疲れていたのでスルーしたんだよ。そしたら後日、休日にピンポーンとインターフォンがなったのでモニターで確認すると警察官がいたんだ。それで『このマンションで殺人事件があったんだけど不審な人物見てませんか?』と聞かれたそうだ。男性はめちゃくちゃ心当たりがあったが、それを警察に言うと事情聴取で長時間拘束されることはわかっていたので、迷ったが『見てません』って答えたそうな。

警察はわかりましたと言って、去っていったんだけど、次の日ニュースを見ているとこのマンションの殺人事件の犯人がつかまったとのことだったんだ。

それでニュースに載ってた犯人の顔写真を見ると、昨日うちに来た警察官だったんだよ。もし知ってるって言ってたら…って思うとぞっとするよね…。」


 有名な話だが、ホラー苦手組はノックダウンしているようだ。耳を塞いでいる。彩雪姉ちゃんは俺の顎の下に頭がくるように重なっている。


「つか、慎がそんなに喋ってるとこ初めて見たぜ」


 と一貴山先輩。


「ははは」


「ね?香織、生きた人間の方が怖くない?」


「どっちも怖いよ!」


 香織はムッとしている。


「憶えてろよ。今話をしたやつら顔は憶えたからな…」


「むしろ顔覚えてなかったのかよ。」


「うっせいやい!」


「はっはっは、みんな楽しそうで何よりだ。」


「「「「「どこが!?」」」」」


 生徒会長に一斉にツッコミがはいる。


「はっはっは、まぁ、落ち着け!ついに私達の番だよ」


 生徒会長がそういうと班員全員に緊張が走る。いつの間にか出発していないのは残り二班だけであった。

 最初の方の何組かはもう終わったようで怖かったねなどと話している。泣いている女子生徒も居るようだ。


 そんな風景を見た彩雪姉ちゃんは、目をうるうるさせて見つめてくる。


「しょうがないなお姉ちゃんは」


 そう言って手を伸ばすと彩雪姉ちゃんはすぐに手を握った。その小さく柔らかい手で今までにないくらいの力の強さだった。


「なぁ、緑斗…反対側の手は俺が握っていいか?」


「雄人、お前はダメだ。」


「どおしてだよぉぉぉ!!!緑斗の心…キンキンに冷えてやがる!!!」


 と某藤原〇也になっていた。


 結局雄人は悠太に引っ付くことになり悠太は嬉しそうだった。


「よし、最後だ。お前達出発していいぞ。」


 俺達は暗い山道へと向かった。

いよいよ新しい生活が始まります。とても忙しいです…。深夜に頑張って執筆する生活を送ってます。かきだめたい…


生きた人間が1番怖いですよね…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ