夜のレクリエーション
すみません…忙しくて今回も短めです。4月になったら落ち着くと思います…。
カレーを食べてからやったのは山登りである。まぁ、山に来たんだから当然だと言えば当然なのだが…。
山登りは体力を使うものである。当然、体育の授業と同じように男女別であった。
女子のコースは比較的登りやすい道だったらしいが、男子のコースは尋常じゃないくらいに険しい道のりだった。ある時はロープを掴んで登り、ある時は落ち葉が溜まった坂道を滑ったりした。
最初は異常にテンションが高かった雄人も途中から何も話さなくなっていた。
やっとの思いで合宿場に戻ると女子達と美味しい夕飯が待っていた。ちなみに夕飯は合宿場の食堂で出されたものだ。夜の作業で万が一があってはいけないための配慮である。
「よし、お前ら聞け、このあとの予定にあるレクリエーションについて説明する。」
「そういえばレクリエーションって内容書いてないけど何するんだ?」
「本多!私語をするな。それについては今から説明する。まぁ、察してるものもいるだろうが肝試しだ。各自食事を済ませたら、クラスごとに表の広場に整列すること。」
食事を終えた俺達は、指定された場所へと向かった。
「よし、集まったな。肝試しを始める前に、先生が1度合宿場の下見に行った時に地元の人から聞いた話をする。」
そうやって先生が話しだしたのは、いわゆる怖い話だ。
内容を簡単に説明すると、これから通る山道にはむかし貧困で子供を養えなくなった親が山に子供を捨て、捨てられた子供は自分が死んだことに気が付かずにずっと自分の両親を探している。2人以下で歩いていると両親だと思い声をかけてきて、振り向くと連れ去られてしまうというものだ。
「まぁ安心しろ、今日は合同班の10人で行くからな。心配はない」
先生の話を聞き、騒がしかった生徒達に程よい緊張感が走る。
「やべえ、どうしよう。なんかちょっと怖くなったきたぜ緑斗…」
「お前怖いの苦手だったのかよ?」
「当たり前だ、あんなのどうやったって勝てっこないじゃないか」
「戦うのかよ…」
「やめて!怖い話の特殊能力で、俺の心を焼き払われたら、闇のゲームで緑斗と繋がってる俺の心まで燃え尽きちゃう!
お願い、死なないで緑斗!あんたが今ここで倒れたら、お姉さんや前原との約束はどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、恐怖に勝てるんだから!
次回、「俺と緑斗死す」。デュエルスタンバイ!」
「俺を巻き込むなよ!」
雄人とそんなやり取りをしていると肩をトントンと叩かれた。振り向くと彩雪姉ちゃんがいた。
「り、りょーくん…て、手を繋いでもいい…?」
「彩雪姉ちゃんも怖いの苦手なのか、いいよ。始まったら繋ごうか」
「うん…ありがと…」
彩雪姉ちゃんは不安そうだがどこか安堵しているようだった。ちなみに遠くで香織が「あっ」と言っているのが聞こえた気がしたが、気の所為だろう…。
執筆してる時間が深夜なのですが、自分で怖い話考えて自分で想像して、なんか怖いですね…。(自爆)
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