カレーづくり
今回は短めです。
「お前ら、早速だが今からカレー作りを始める。」
バスを降りて、あらかじめ決まっていた合宿場宿泊棟の各自の部屋に荷物を置いてきた俺達は、野外調理場の前の広場へと集まっていた。
「この前の合同ホームルームで役割は決まっていると思うが、それぞれ助け合って作るように。」
学年主任でもある室見先生が仕切ると、俺達は一斉に動き出した。
俺達の班の役割の構成はこんな感じだ。生徒会長と彩雪姉ちゃんがカレー。
香織、姪浜さんの女子組が飯盒。
俺と福岡先輩、大入先輩が火起こし。
悠太、雄人、一貴山先輩の運動部組が薪割りだ。
彩雪姉ちゃん達は野菜を切ったりと下準備。香織達は飯盒の準備とお米とぎ。とそれぞれ準備を始める中、俺達火起こしはある程度薪がないと始められないので、それぞれを手伝うことにした。
飯盒は2人で充分みたいなので大入先輩と福岡先輩には薪割りに行ってもらい、俺は野菜の準備へときた。
「生徒会長、何か手伝えることないですか?」
「やあ、弟君じゃないか。手伝ってくれるのかい?そうだね、人参の皮をそこにあるピーラーで剥いてくれるかい?」
「はい、わかりました。」
「りょーくん…なんでお姉ちゃんに聞かないの…?」
玉ねぎを切っている彩雪姉ちゃんが恐ろしい速さで玉ねぎをカットしているのにも関わらず視線はこちらに向けている。
「ほら、彩雪姉ちゃん忙しそうだったから、手元見てないと怪我するよ!」
「むぅ…」
本当は人前で彩雪姉ちゃんって呼ぶのがなんだか恥ずかしかったからだ。
「はっはっは、彩雪と弟君は本当に仲良しなんだね。羨ましいな。私とも仲良くなろうじゃないか弟君よ。」
生徒会長はジャガイモを切りながら楽しそうにわらっている。
「そう…りょーくんと私はとても仲良し…残念ながらりょーくんに麗華の介入する余地はない…」
「さて、それはどうかな?」
ニヤリとした生徒会長とムッとした彩雪姉ちゃんが睨み合っていた。
「ま、冗談はさておき、本当に弟君大好きなんだね彩雪は。」
生徒会長がそう言うと彩雪姉ちゃんは顔を真っ赤にした。
何を思っていたのか彩雪姉ちゃんは生徒会長の背中を指でつついた。生徒会長は「あひゅっ」と変な奇声をあげていたのはまた別の話である。
「おーい、緑斗!薪ができたぞ!」
「おーはやかったな」
「5人だしな、薪を巻きで作ったってな」
雄人がくだらないダジャレをいいわいわいしていた場の空気が凍りつく。
「なぁ緑斗、くだらないオヤジギャグって本当に寒くなるんだな」
西新が何かを悟ったように言っていた。
ともあれ、雄人達から薪を受け取ると、俺達は着火剤に火をつけ薪にうつし、飯盒とカレー担当の4人を呼びに行くのであった。




