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黒髪ロリの義姉ができた話。  作者: 天りす
交流合宿編
16/24

1年2組、2年2組合同HR。


 来週に交流合宿を控えた俺達1年2組と2年2組は、班を作るために体育館へと集まっていた。

 彩雪姉ちゃんを探すと彩雪姉ちゃんは髪の長いポニーテールの女の人と話していた。確か2年生にして生徒会長を勝ち取ったと言っていた人だ。

 他人と話す彩雪姉ちゃんを見るのは初めてだったのでなんだか不思議な感覚だった。


 生徒会長も彩雪姉ちゃんも美人と美少女なので男子の目線が釘付けである。


 そんな彩雪姉ちゃんは俺の視線に気づいたのか、ニコって笑って手を振ってくれた。


 彩雪姉ちゃんに釘付けになっていた男連中は彩雪姉ちゃんの手を降った先、つまり俺を見て悔しそうな顔をする。「なんであいつなんだ…」「あいつ前原さんとも仲良いのに…」と声も聞こえた。


 「緑斗、お前、前原さんじゃなくてあの人が好きなのか?」


 そう尋ねて来たのは学校の王子様、西新悠太である。


 「いや、あの人はお姉ちゃんだよ。」


 「まじか!綺麗な人だな。」


 「ありがとう。自慢の姉だよ。」


 「お前らいつの間にそんな仲良くなってんだ?なぁ緑斗お前ギャルゲーの主人公かよ。かわいくて綺麗な姉に、学校のヒロインに、次は学校の王子様か?」


 突然雄人が俺と悠太の間に入り2人の肩を組んだ。


 突然の雄人の登場と組まれた肩に顔を赤らめ驚いていた悠太だが、すぐに優しく微笑み


 「俺は雄人とも仲良くしたいよ。よろしく」


 「あぁ、よろしくな」


 何このイケメン…これ俺のサポートいるの?こんなの落ちてしまうわ。



 そんなこんなで始業のチャイムがなった。


 「はい、お前ら静かにしろ。今から1年2年合同ホームルームを始める。具体的内容は、交流する班の決定と、自己紹介、役割分担だ。」


 と室見先生が淡々と指示をこなしていく。


 「各クラス8班ずつあり、ここに1から8の数字が入ったくじ引きが2つある。同じ番号が出た班同士で組むことになる。」


 班決めと同じように自分達で決めれたら良かったのに、人生はそんなに甘くないようだ。お姉ちゃんと同じ班になる確率は1/8だ。つまり12.5%である。かなり危うい。


 「じゃあ、2年から引きにこい。」


 先生の合図で2年生の班の代表が次々にくじを引いていく。

 生徒会長の番が回ってくると1年男子の目線は生徒会長の手に集まる。みんな同じ班になりたいようだ。


 「私達は2番だよ。」


 生徒会長は自分の班に戻ると班員にそう告げた。

 聞き耳をたてていた1年男子は一斉に

 「おい、絶対に2番引けよ。」「誰か2番を頼む。」「責任が重い。女子に任せるか」そんなことを言い出し、対する女子は「男子サイテー」「鏡見ろよ」と冷たい言葉を浴びせていた。


 「なぁ、俺達は誰が引きに行く?緑斗はお姉ちゃんと同じ班になりたいだろ?お前が行くか?」


 雄人がそう切り出し、俺達も話し出す。


 「ええ、俺くじ運皆無だぞ」


 「緑斗くんお姉ちゃんと同じ班がいいの?」


 香織が無機質な目で見てくるので慌てて取り繕う。


 「ほら、姉ちゃん人見知りで心配だから」


 「ふーん。お姉ちゃん大好きなんだね」


 笑顔でそう言う香織がなぜか怖い。

 それを見ていた姪浜はニヤニヤだした。


 「じゃあ、あたしが行ってこようか?こう見えて運はいいんだ。」


 「本当?頼む姪浜さん!」


 「はいよ!そっちの方がおもしろそうだしね」


 そう言って姪浜は香織を見てニヤつく。


 「もう!美希ちゃん!」


 香織は顔を真っ赤にして姪浜の背中をペシっと叩いた。


 「じゃあ、行ってくるね〜」


 そう言って姪浜は去っていった。


 「なぁ、香織は姉ちゃん苦手だったりするのか?」


 「ん?ううん、違うよ!緑斗くんのお姉ちゃんとは仲良くなりたいと思ってるよ!」


 「じゃあなんでさっき姪浜に姉ちゃんいれることでからかわれてたんだ?」


 「な、ナンデモナイデスヨ」


 香織は耳まで赤くして顔の前で両手を振った。


 「そ、そうか。姉ちゃん、人見知りであんまり自分から話さないけど本当は人懐っこくて寂しがり屋だから仲良くしてくれると嬉しい」


 「うん!それは任せて!」


 香織が笑顔で快諾してくれて安心した。


 遠くから「いぇーい!」と姪浜の声が聞こえた。

 見ると彼女は2番の数字がかかれた紙を持っている。どうやら本当に2番を引いたらしい。


ーー


 「君たちが2番か、知っているかと思うけれど生徒会長の天神麗華(あまがみれいか)だ。2泊3日の間よろしく頼む」


 引いた番号が班の番号となり、2番を引いた俺達は2班となった。生徒会長が初めに自己紹介をしたのに続きみんなも自己紹介をし始めた。


 「2の2、一貴山太郎(いきさんたろう)です。気軽に一貴山と読んで欲しい。」


 坊主頭の男子生徒だ。


 「同じく、福岡慎(ふくおかしん)です。生徒会書記をやってます。」


 生徒会書記の男子にしては髪が長く中性的な顔立ちの生徒だ。


 「大入勇成(だいにゅうゆうせい)。よろしく。」


 髪がすこしボサっとした眼鏡をかけた物静かな人だ。


 「み、美咲彩雪です…よ、よろしくお願いしまちゅ…はっ…します」


 と顔を真っ赤にしてお姉ちゃんも自己紹介をした。あまりの可愛さに俺を含め、悠太以外の1年陣は思わず口元が緩んでしまった。

 すると悠太は香織の肩を叩いた。


 「はっ!1年2組の前原香織でしゅ!これからよろしくお願いします!」


 あっ、この人も噛んだ。


 「どうも、美咲緑斗です。短い間ですがよろしゅくお願いします。」


 俺も噛んだぁあぁあ!

 3連続の噛みに耐えられなくなったのか雄人は吹き出した。


 「はは、腹痛てぇ。お前ら俺を殺す気か…なんで2年生は笑ってないんだ…」


 「生徒会長だからな、人のミスは笑わないぞ!」


 生徒会長は雄人の問いにそう言った。


 「はぁはぁ、まあいいや、俺は本多雄人です。緑斗が迷惑かけるかも知れませんがよろしくお願いします。」


 雄人がそう言うと、彩雪姉ちゃんは賛同するように力強く頷いた。


 「いや、なんで俺なんだよ!」


 そうつっこむと今度は香織が笑いだした。


 「まあまあ!美咲くん落ち着いて、あたしは姪浜美希って言います。よろしくお願いします!」


 「俺は西新悠太です。よろしくお願いします。」


 こうして全員が挨拶を終えた俺達はカレーを作るための役割を決めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「りょーくん、同じ班になれて良かったね!」


 学校からの帰り道、俺と彩雪姉ちゃんはいつも通り2人で下校していた。


 「ホントだよね、姪浜さんには感謝しないと」


 「りょーくんの周りにはやっぱりかわいい女の子ばっかりだね」


 隣からジトーっと視線を感じる。


 「中でも彩雪姉ちゃんが一番だけどね!」


 俺がそう答えると既に学校から離れていたので、「そっかぁ」といいながら手を握ってきた。

登場人物が増えて来ましたね…。

香織の可愛いポイントも増やさねば…

いろいろ大変ですね


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