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黒髪ロリの義姉ができた話。  作者: 天りす
交流合宿編
14/24

合宿の班

新キャラ3人の登場です。


 6限目が始まり、担任の室見先生が教室に入ってきた。室見先生は体格のいい体育教師だ。怒ると怖いがいい先生である。


 「おーい、お前ら、楽しい楽しい合宿の話はじめっぞー。」


 そういうと室見先生は合宿の概要について話し出した。

 ざっくり説明するとこんな感じだ。


〇1年生と2年生の合同班で協力し合い行動する。

〇文系クラスが前半山で後半海。(我が校では1〜4組)

〇理系クラスが前半海で後半山。(我が校では5〜8組)

〇2日目の午後に文系と理系はそれぞれの場所を入れ替わる。

〇部屋は1、2年(もちろん男女も)別。

〇スケジュールはパンフレット参照。(イベント多数あり。)


 今から俺たちに必要なことは同クラスでの班を作ることである。男3女2、もしくは女3男2で班を組むことになった。


 「じゃあ、班の組み方はお前らに任せる。決まったら俺に報告しに来い。」


 先生の合図で教室はざわざわと班を作り出す。


 「りょーくーとぉー!俺と組もうぜ!」


 雄人が俺に声をかけてきた。


 「わるい、パス」


 「なーんーでーだぁよーぉ!どぉしてなんだぁぁあ」


 藤原〇也かよ。


 「何か気持ち悪かったから」


 「ひでぇな」


 「まぁいいよ、残りの人達どうする?」


 「どうすっかな」


 俺達は当たりを見回す。それぞれの生徒が同じ班になりたい人同士で固まっているようだ。


 「あの…緑斗くん、私達2人を入れてくれないかな?」


 香織がいつも香織と仲のいい姪浜(めいのはま)さんを連れて俺に声をかけてきた。彼女、姪浜美希はバレー部でボブカットのボーイッシュな女の子だ。顔立ちも整っていて男子にも人気だが、それ以上に女子からの人気が高い。

 先程、香織と姪浜さんのペアはたくさん勧誘されていたはずだ。

 「お、香織、いいの?」


 「うん、緑斗くんと本多くんの方が気分が楽だしね」


 「わかるわかる。他の男子はめっちゃ構ってくるから大変。」


 香織に姪浜さんも同意する。


 「前原達が入るのはいいけどよ、お前らいつの間に下の名前で呼び合うようになったんだ?」


 雄人そう言ってニヤリと笑う。


 「それそれ、確かに!あたしも思った!ねぇねぇ香織ちゃん、気分が楽以外の目的があったりしてー」


 姪浜もニヤニヤと香織の横腹をつつく。


 「そ、そそそんなことないよ?!」


 香織は顔を真っ赤にして目に見えるように慌てていた。


 「何があったんだよ〜」


 雄人も俺の肩を揺さぶってくる。


 「何も無いよ!」


 雄人が鬱陶しくなった俺はそう言うと、香織は少し悲しい顔をして、さらにそれをみた姪浜と雄人は「ハハーン」という顔をした。


 「そんなことより班どうする?あと男子か女子1人欲しいところなんだけど?」


 「なぁ美咲、俺もその班に入れてくれないか?」


 声をかけて来たのは学年の王子様、西新悠太である。意外な客に俺達は驚いた。西新悠太は金髪なのにまったくチャラさを感じずスポーツ万能、学力も県内トップの物語の世界から引っ張ってきたようなやつだ。


 「もちろん、いいけどみんなは?」


 「おい俺は全然いいけど、緑斗、俺の時と対応全然違うじゃないか」


 雄人は俺の肩に手を乗せて体重をかける。


 「うん、私も大丈夫だよ」


 「あたしも」


 「みんなおっけーだって。じゃあよろしくな西新」


 「あぁ、ありがとう」


 西新が一瞬暗い顔になっていたのが気になったが、俺達の班はこれで完成した。


 その後先生に報告に行くと、残り時間少ないから班ごとで自己紹介でもしてろと言われ、とりあえず自己紹介をした俺達はすぐに雑談をはじめた。

 まぁ、雄人と姪浜のコンビが俺と香織をからかい、西新が笑うといった感じだ。それなりに楽しく、6限はすぐに終わった。

 時々、西新の目が怖かったのが気になった。よく噂で西新は香織のことが好きだと聞いたが、それが原因だろうか?

 西新と香織、美男美女でお似合いだ。でも2人が付き合うとなると複雑な気持ちだ。なぜだかはわからないがあまりいい気分じゃない。


 そんなことを考えていると帰宅する時間になった。


 「なぁ」


 声をかけてきたのは、西新だった。

 

 「ちょっと話がある、人目につかないところがいい」


 西新は「ついてきて。」と言って歩いていった。俺は何がなんだかわからず、お姉ちゃんに遅くなると連絡を入れて、とりあえず西新について行った。


 連れられたのは誰もいない体育館裏。西新は一呼吸すると俺を見た。


 「なぁ、美咲は前原のことが好きなのか?」


 その言葉が俺に緊張感を走らせる。


 「ううん、魅力的だけど俺にはもったいない相手だと思う。」


 思っていることを素直に伝えた。


 「そうか。」


 俺の返事を聞くと西新は安堵の表情を見せた。


 やはり西新は香織が好きなのだろうか。


 「美咲、お前にお願いがある。」


 西新は真剣な表情で俺を見つめた。


 「う、うん。俺で良ければ…」


 そう返すと西新は深呼吸をした。















 「お前と前原を応援する!だから俺の本多への思いを応援してくれ!俺は本多雄人が好きだ!」












 「ええええええええええええええええええ!」



 今年1番驚いた出来事だった。

お姉ちゃん不足…次回はかわいいお姉ちゃんでます。そして衝撃の西新悠太。


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