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黒髪ロリの義姉ができた話。  作者: 天りす
新しい義姉ができました編
10/24

GW編【姉とのデート②】


 美味しい牛タンでお腹を満たした俺達は、ゆっくりしたくて2時間の予定でカラオケに来た。


 「彩雪姉ちゃん、何飲みたい?ついでこようか?」


 カラオケ店内のメニューに飲み物単品はあるが、ドリンクバーを選択した方が安く済む。やはり単品の高い飲み物の方が美味しいのだろうか?飲んだことがないので俺にはわからなかった。


 「ううん、自分で選んでみたい!」


 荷物をおいたお姉ちゃんはそう言って立ち上がった。

 彩雪姉ちゃんは、人生でドリンクバーを経験したことがないらしい。人見知りな彼女はだいたいが初めては大人数で行くようなカラオケ、ファミレス等々未経験だったのだ。


 「何飲もうかなぁ…お、ジャスミン茶あるじゃん。」


 何を隠そう、俺はジャスミン茶が好きだ。あの独特の香りがたまらない。


 「りょーくんってお茶好きだよね」


 「ジュースや炭酸も飲みたい時もあるけどだいたいお茶選んじゃうな〜。」


 「おじいちゃんみたいだね。」そう言ってお姉ちゃんは笑った。何か言い返そうかとも思ったがその笑顔を見ると「まっ、いいか。」という気分になった。


 「そういうお姉ちゃんは何飲むの?」


 「ジンジャエール」


 「似合わないね。」


 「どういうこと!」


 「ジンジャエール飲んでる女の人ってなんか大人っぽいイメージあるから」(※個人の意見です。)


 「お姉ちゃんはクール大人っぽい!」


 「…………ソーダネー…」


 「もうっ」


 彩雪姉ちゃんは、お馴染みの頬ぷくしてつぎ終わったジンジャエールをおいて俺の背中をポコポコ叩いた。


 飲み物を持って自分達の部屋に戻ると俺達は人が1〜2人分ほど離れて座った。

 この部屋は3〜4人ほどの少人数の客用に作られていて、テレビの前に机があり、となりに出入口、机をL字型に囲ったソファがあるという作りだ。


 「彩雪姉ちゃんはカラオケ初めてだよね?」


 「うん、だからりょーくんが先に歌って?」


 「わかった、音楽いれるからやり方見てて」


 「うん!」


 彩雪姉ちゃんはそう頷くと俺との間をつめて密着してきた。画面を見るためによってきたのだろうが、俺はそんな彩雪姉ちゃんの行動にドキッとしてしまった。彩雪姉ちゃんの顔も心做しか赤くなっているようにかんじた。

 俺が最初の1曲目に選んだ曲は、有名なアニソンだ。残酷なあれである。この曲はとても声が出しやすく、最初の歌い始めにピッタリだ。


 「りょーくん、歌上手いね」


 彩雪姉ちゃんはそう言って少し腰を浮かせて俺の頭を撫でた。普通に撫でると届かないので腰を浮かせている彩雪姉ちゃんはとても可愛かったけれど、彼女に撫でられると安心する。やっぱりお姉ちゃんだからなのかなぁ。


 「じゃあ次は私がいれてみるね!下手っぴかもしれないけど…」


 そう言ってお姉ちゃんが選んだのはなんと演歌だった。黒髪ぱっつん大和撫子って感じの彩雪姉ちゃんに妙に似合ってて面白かった。


 「かくしきれない〜うつ〜りがが〜♪」


 彩雪姉ちゃんの歌声を聞いて俺は驚愕した。歌が上手いとかそんなレベルじゃなかったのだ。プロでも通用するんじゃないか?と思えるのだ。普段可愛らしい高めの声がそんなに変わるのかというくらいしっかりと低音も完璧にこなしていた。


 「どうだった?」


 「びっくりした。こんな歌がうまい知り合い初めてだよ……。」


 「えへへ、ありがとう。」と彩雪姉ちゃんはまた俺の頭を撫でた。


 「じゃあ、次りょーくんどうぞ?」


 「あんなすごい歌聞いたあとだと恥ずかしいなぁ。」


 「彩雪おねーちゃんは、りょーくんの歌が聞きたいです。」


 「はいっ!」


 それからは、交互に歌をいれていった。時間はあっという間に経っていき、部屋の電話が鳴った。


 「はい?」


 『お時間10分前です。』


 「はーい。」


 とすぐに終わりの時がやってきた。


 「りょーくん、最後の1曲、お姉ちゃんが歌ってもいい?」


 「もちろん、いいよ!最後は彩雪姉ちゃんの歌で締めよう!」


 お姉ちゃんが選んだ曲を見て俺はまた驚愕した。お姉ちゃんは今日、演歌か昭和の名曲しか歌っていなかった。でも今回選んだ曲は俺が最近ハマってる女性シンガーソングライターの曲だったのだ。


 「少し寂しそうな君に

       こんな歌を聴かせよう♪」


 そう歌い始めたお姉ちゃんの笑顔はとても素敵で、歌もCDとして残したいと思った。


 「君はロックなんか聴かないと思いながら

        少しでも僕に近づいてほしくて♪」


 あまりの歌のうまさに俺は無意識に涙を、流していた。

 歌い終えた彩雪姉ちゃんはまたも俺の頭を撫でながら、


 「よしよし、りょーくんが好きなもの知りたくて、お姉ちゃんも聞いてたら憶えたんだ。」


 急に愛おしくなった俺は立っている彩雪姉ちゃんの腰を軽く抱きしめると、お姉ちゃんは何も言わずに撫でてくれた。



 もう少し彩雪姉ちゃんの歌を聞きたいと思ったが、俺達はカラオケボックスをでた。


ここまで読んでいただきありがとうございます!彩雪姉ちゃんとのデート、まだまだ続きます。弟の健気なお姉ちゃん憧れますね!

次回は、ゲームセンターへ行こうと思います!!


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レビューのお礼

〇彩雪のクラスの1日臨時担任の無法さん〇


ホームルーム内に提出物を書きおえなかった彩雪


「あ、の…無法先生…遅れてすいません…」


彩雪は、不安そうに言う


「あぁ、大丈夫だ。」


無法先生のその言葉に彩雪の顔は明るくなり。


「無法先生…ありがとうございました…」

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