表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コキ使われて追放された元Sランクパーティのお荷物魔術師の成り上がり〜「器用貧乏」の冒険者、最強になる〜  作者: LA軍@呪具師(250万部)アニメ化決定ッ
第2章「なんて言うか、助けにいこうと思う」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

104/240

第17話「なんていうか、お風呂にしよう」

 わしゃ、わしゃ、わしゃ♪


 ビキニアーマーを着たままのエミリィ。


 ……幸いにもビキニアーマーを着ているのでセーフだ。

 ビキニアーマーって優秀すぎる。


 着たまま風呂に入れて、体も洗えるなんて……考えた奴も、設計した奴も、売っていた奴も、前に着ていた奴も、────天才じゃね?


 ビィトは、その柔らかな髪を撫ぜる様に洗う。

 備え付けの石鹸は泡立ちがイマイチだったが、髪質の柔らかいエミリィならよく泡が立つ方だった。


 ……っていうか、エミリィの意識はそろそろ改革していかないと、この子の羞恥心はどこかに置き去られている気がする。

 

 いや、人並みに羞恥心はあるのだろうが、その優先順位が奴隷生活のせいでガラリと入れ替わっているのだ。

 宿屋に一人放置されるより、風呂が一緒のほうがいいとか……勘弁してほしい。


 そうとも、

 今後パーティを組むうえでこれは相当によろしくない。


 このままではビィトの不名誉だった二つ名がドンドン改悪されていく今なんだっけ「ロリコン貧乏」だっけ?


 いや、たしか、……鬼畜ロリコン貧乏?

 ……うわー酷いな。改めて聞くと、これは酷い。

 ま、まぁさすがに、これ以上増えそうにないけど──。


 なんでこんなことやってんだろうなー、と思いつつ、


 ガチャ、

「おい、追加のお湯────」

 唐突にドアを開けて店主が顔を見せる。

 見せた瞬間固まる。



 シーーーーーーーン。



「どうしたの? お兄ちゃん?」

 エミリィは突然動きを止めたビィトに不思議そうに尋ねる。


 いや、そのね。あのね。

 

 ドアを開けたッきり固まっている店主と、

 エミリィに背後から迫る(そう見える)ビィト。


「…………」

「…………」


 …………。


「か、」


 か?


「──覚悟はあるようだな……」


 いやいやいやいやいや!!

 絶対なんか誤解しているよね? よね!?


 アタシゃ、なんもしてへんでー!!


 風呂くらい、どやっちゅうねん!?

 しゃーないやん!?

 っていうか、マジでなんもしてへんで!!


 ってゆーかー! なんで勝手に入ってくんの!?


 ねえ! ねえ! 姉ぇえ!


 パニックで知らない地方の方言がバンバンでてくるビィト。

 しかし、口にしたのは「あぅあぅあぅあー」とかわけの分からない言葉のみ。

 ……のみ!!


「邪魔したな……本物の漢────」


 バタン……。


 ちょ、ちょっと待ってーーーーーーーー!!!


「やめてーーーーー!! 下いっちゃ、らめぇぇぇぇ」


 ビィトの悲しき悲鳴が響く。

 絶対あの親父、客に言い降らすだろうに……。


 その後、エミリィのあとに、自分も体を洗ったビィトであったが顔はずっと落ち込んでいた。

 その足で下に食事に行くのは酷く覚悟がいったとかなんとか……。


「宿屋って、いいとこだね♪」


 お湯を使ってご機嫌になったエミリィが、ポンポンとベッドで跳ねながら遊んでいる。

 ビィトは湯上りの心地よさも感じることなく、揺り椅子に一人深く腰掛け、口から瘴気を吐きつつボンヤリと天を仰いでいた。


 飯食いに降りたくねー……。

 でも行かないと、ここに泊まった意味が薄れる。


 ちょっとお高めの宿屋に泊まったのは、ダンジョンでの疲れをとる目的もあったが、それ以上にエミリィの苦手意識の克服と、普通の生活を教え、かつ慣れさせる目的もあった。


 だが、それ以前にビィトが普通の生活ができなくなりそうだ。


「はぁ……」

 何度目かのため息をつきつつ、クゥゥー……という空腹の音を隣にいる新しき仲間となった女の子から聞くに至り、

「ご飯、食べに降りようか……」


 エミリィは宿屋に入る前に散々食べたというのに、もうお腹が空いているようだ。

 ビィトは軽く食べただけなのでちょうどいい空腹具合だったが、


「う、うん! いいの?」

「いいよ。いこうか」


 下の食堂も人が増えて着た頃らしい、ここにいてもザワザワとした喧騒を感じるほど。


「好きなものを食べていいからね」

 弱々しく微笑むと、エミリィはベッドの反動を利用してビィトの傍に立つと輝く笑顔でお礼をいう。


「ありがとうお兄ちゃん! 嬉しい!」


 ここのところ割と素直になってきたエミリィ。

 ちょっと前までは遠慮が見られたが、こうして素直にお礼をいえるなんてね。


 頭を軽く撫でると、恥ずかし気に顔を染める。


 ……もっとも、今のところ飯関係のみ素直になったようだけど。

 やれやれ、よっこいしょ────。


 ビィトは酷く重い腰を起こして、エミリィと手をつなぐと……やはり重い足取りで食堂に向かった。





 店主に何て言われる事やら……。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お読みいただき、ありがとうございます!


⇧ の『☆☆☆☆☆』評価欄 ⇧にて


『★×5個』で、応援いただけると嬉しいです!



新作だよ!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ