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電脳なおれと翡翠の彼女  作者: 藤乃宮遊
【番外編】紫朱の風~The world that had intermingled of two~
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【コラボⅠ】 01

unusually(森永 心音)さんの「蒼依の風~Deux of Meine Rosto~ 」のキャラをお借りして、コラボってみました。同時にunusuallyさんの方でも、ボクの作品とコラボやってます。

現在の本編とは全く関係ありませんが、どうぞ気楽に読んでみてください!!

 西村朱雄。省山高校の猛者にして、現、南原 蒼依そういの義兄弟の盃を交わしたという。一口で言ってしまえば、龍秀高校という蒼依の通って居た高校の舍弟とか、そんなんであるだろう。え?違う? 知らないよ。

 柳井と朱雄は二人、東京という都市をブラリとしていた。理由は至極簡単。蒼依あおいという、女性――微妙に蒼依そういに似ている――に連れられて、無理やりだ。 適当な事を抜かすな?五月蝿い。

 本当のことを言えば、「紗希が東京に行きたいそうだから、ボディガード的な意味で着いて来るなら来ればいい」ということである。 これでも無理矢理じゃないと言うのか?


「ちょ、朱雄さん、何独り言をたらたら言ってんすか? 僕とじゃそんなにつまんないですか?」

「まぁ、つまらないというのはそうだが。蒼依あおいは今頃どうしているのかな、と」

 はぁ、と溜息混じりに朱雄は空を見上げた。周囲一帯ビルという、田舎には無いような空まで届きそうな銀色のガラスのようなそれが沢山伸びていた。なんというか、少し朱雄達には歩きにくい所ではある。

「そうっす。朱雄さん、ここってめんこい娘ばっかですよ? マジすげぇっす」

「そうか。俺には蒼依しか眼中にないから分んねぇ」

「あの、レジェンドと一緒の字を書く彼女ですか? 呼び方が紛らわしいっすよね」


 そして、スクランブル交差点という蜘蛛手バリにややこしい交差点に差し掛かる。ここは、人がゴミのようだとタグが付くぐらい有名な所らしい。確かに対面している人間が小さい。と言うか、そのタグを付けた人は一体どこのムスカだ? バルスで目が弾けてろ。

 信号が青になった。朱雄は道なりに進んで適当に迷っていた。どこに向かおうか。

 まずは、そこらで腹ごしらえでもして、目的地の赤いタワーにでも向かうとするか。言えば、東京の現地集合という彼女はなんとなく悪魔に見える。凄く、理不尽だろう?



◇蒼依side――――――


「お姉ちゃーーんっ!!」

「どうしたの? 紗希ちゃん」

「なんか違和感がある」

「仕方ないわ。なんか作者が違うそうなの」

「作者って………?」

「何度か会話したけど、この世界の神様的存在らしい」


「まぁいいや。そう、お姉ちゃん。このブラとか可愛いと思うの」

「………。そうか、買えば?」

蒼依あおい先輩の妹はそんなのが好みなのか~。げへへ」

「お前はなんだ??」

 女性下着店に何の躊躇もなく突っ込んできて人の妹に変な目を使う変態にチョップをしてから、紗希に向かい直す。ここは、六本木ひ○ずの近くにあるストリートにある少し寂れたショッピングモールの階層を忘れたが、そこの古びた下着店というところ。

 そこに女性3人(2人)、男性1人(2人)が居た。性別が不安定な蒼依と、その妹、南原紗希。そして、変態―黒崎 迅。最後は、外のベンチで寝ている白峰咲那の4人である。


 東島と北川とは、朱雄と一緒の東京タワーで待ち合わせという手はずになっていた。そして、あいつら2人はケータイがなかったので手紙で招待したので時間は守らないと入れ違いになっては大変だった。

「さて、どうしたものか」

「え? どうしたのお姉ちゃん。あと、私の鞄取って」

 試着室のカーテンから顔だけ覗かせてケータイを出してと言う。さては、自撮りでもするのだろうか。

「あと少しで待ち合わせの時間だからはやくしろよ」

 急かしながら時計を見た。時刻12時46分。1時30分に東京タワーに着いてればいい。どこにあるか分からないが、そろそろ行っていたほうが良いだろうと考えたのだ。

 だが、道草を食って少し時間がすぎるのは見え見えしていた。ああ、北川と東島のことだ。朱雄は、時間がすぎればリネ(line)でスタンプの連打でもすればいい。紗希と黒崎と白峰との4人の連携技で。


「流石はレジェンドの妹さん。乳もレジェンドですな」

 試着室に黒崎が顔を突っ込んでいた。そこで紗希の叫び声。さぁ、どこで天誅を喰らわせようか。



◆異端調査部side――――――


「しーちゃーん、コッチだよ――ッ!!  チッ、コッチ来んな川原ッ!!!!」

「何よ、私だって秋野くんと話がしたいんだからっ」

「川原とする話なんてありませ――ん。しーちゃんはボクと話すんだよ」

「ムシなの!? 秋野君の意見は無視するのっ!?」

 いがみ合いながら女装男子、杉岡朱梨は翡翠の瞳を持って少し日本人離れしたような美形な顔立ちの、川原藍瑠と少し早足になりながら競っていた。

 と、その頃、海紫は二人の話なんて聞いていなくてスマートフォンをいじりながら桜坂が居るというゲームセンターを検索していた。その結果を海紫の後ろのコスプレ少女二人組に伝えた。

 片やゴスロリのフリフリ衣装を着た、ティル・エミルダ・杉。ブラウンの髪を金髪に見えなくもないくらい微妙に染めて、そしてカラコンでオッドアイを作っていた。もとより紅色の瞳の片方に藍色のカラコンを突っ込んでいた。

 片や巫女衣装の、真城鈴姫。真っ白の上着に真っ赤な袴を着て、長い髪をポニーテールに結っていた。そして、帯に短刀(真剣)が挿してあって、恐ろしくも鈍く光っていた。

 ラインで「わかったわ。でも、少しこの格好では歩きにくい」と返ってきた。ならどうしてそこまで気合を入れたのだ。


 大杉ケインは、コスプレっ娘二人の後ろにいた。白いタンクトップに半ズボン。まだ冬というのに最近スポーツ刈りに髪型を剃って、それをワックスで立てていた。

 そして、――倒立しながらずっと着いて来ていた。変態だろう。


 ここ、東京に何をしに来たのか、桜坂から全く知らされてなかった。

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