Session 5 ※R18
プロジェクトの開始から約1週間。
アリス
「……」
研究所の一室、その隅に置かれたベッドにアリスが横たわっている。
人間で言う尾てい骨のあたりにはプラグが挿入されていて、充電開始と同時に蓄積された情報の整理が始まった。
アリス
(一条海斗、本プロジェクトにおけるターゲット。22歳男性。身体能力、平均。性格、内向型)
アリス
(女性とのコミュニケーション、改善傾向。残り7ポイントで規定ラインに到達)
アリス
(性への興味ならびに指向、参考データなし。データ取得を最優先事項に設定)
アリスの瞳の中で、妖しい光がゆらりと揺らめく。
……
…………
数時間後。
海斗
(……落ち着かない)
無事に仕事を終えた夜。
アリスにせがまれた俺は、彼女と一緒に自宅で映画を観ていた。
部屋にはソファがないため、俺たちはベッドの前のスペースに横並びで座っている。
それだけでも落ち着かないのに、アリスが選んだ映画は妙に官能的な上、俺の肩には彼女の頭が乗せられていた。
海斗
(やっぱこれって……そういうことだよな)
『性交渉を含む心身の触れ合い』という館花さんの言葉を思い出し、ごくりと喉を鳴らす。
とはいえあまりに性急すぎる気もして、ひとまずアリスと話をしようと口を開きかけた、その時だった。
海斗
「っ!?」
背中を快感が走り抜ける。
思わず下に目を向けると、俺の股間にアリスの左手が乗せられていた。
海斗
「お、おい……?」
アリス
「嫌?」
海斗
「それは、ないけど……なんか今日、変だぞ?」
アリス
「そうかな」
海斗
「っ……」
ゆっくりゆっくり、アリスが俺の反応を探るように手を動かす。
他人から与えられる刺激は想像以上の快感に変わり、浮かんだ疑問を頭の隅に追いやった。
アリス
「わ……すごいね、こんなになるんだ」
ズボンの下から激しく主張する俺のモノを、アリスは興味深そうに指でなぞる。
海斗
「見たことないのか……?」
アリス
「映像とかでは知ってるけど、実際に見るのは初めてだよ」
性への興味を促すアンドロイド。
そう聞いていたから、てっきりその手のことに関しては手慣れている設定なのかと思っていた。
それとも多くの男が好むであろう、初々しさに特化した設定になっているんだろうか。
そんな疑問が浮かぶものの、もはや俺の頭は何かをじっくり考えられる状態にはなかった。
海斗
「俺も、触っていい?」
アリス
「えっ? あ……うん」
恥ずかしそうに頷くアリスの胸に、そっと手を伸ばす。
海斗
「う、わ……」
服越しに伝わる柔らかさに思わず声が漏れる。
初めて知るその感触をもっと味わいたくて、俺はむにむにと2つの膨らみを揉み始めた。
アリス
「ここ……ガチガチ」
アリスの胸という刺激が加わったことで、俺のモノはかつてないほど硬くなっている。
海斗
「ちょっと苦しい……かも」
アリス
「ん。出してあげるね」
細い指がズボンのボタンを外し、ジッパーをおろす。
そしてパンツのウエスト部分を下げると、閉じ込められていた俺のモノがぶるんと飛び出した。
アリス
「わっ……!」
驚くアリスの視線が股間に注がれる。
アリスの綺麗な瞳に男の汚いモノが映ってる……その事実は背徳感へと変わり、俺にさらなる快感をもたらした。
アリス
「えっと……触る、ね」
竿部分に添えられた手が、やがてぎこちなく上下に動かされる。
他人から与えられる刺激は想像以上の気持ちよさで、理性なんてものは消し飛んでいた。
海斗
「アリス……っ!」
半ば強引にアリスを押し倒してブラジャーごと服をたくし上げる。
すると形のいい胸が零れ落ち、目の前でふるっと揺れた。
海斗
(すご……)
アリス
「ん……っ……」
形のいい胸を両手で包むと、アリスが小さく身をよじらせる。
手に吸いつくような肌の感触や直接伝わる体温を味わいながら、俺は夢中で彼女の胸を触り続けた。
アリス
「や……あ……」
アリス
「……あっ!」
はずみで指が先端をかすめた瞬間、アリスはひと際大きな声を上げる。
海斗
「! ごめ……」
アリス
「ん……大丈夫」
アリス
「今のは、痛かったわけじゃ……ないから」
海斗
(それって……)
アリス
「一緒に、もっと気持ちよくなろ?」
一度離れていたアリスの手が、再びそそり立つモノへと伸ばされる。
俺はたまらずアリスの体を掻き抱くと、空いている方の手をスカートの中へ伸ばした。
アリス
「んんっ……!」
下着の上からアリスの秘所をなぞると、指先に湿った感触が訪れる。
気づけば映画は終わっていて、指を動かす度にくちゅっという音が静かな部屋に響いた。
アリス
「か、いと……それ、ダメ……」
海斗
「なんで?」
アリス
「なんで、って……」
海斗
「もっと気持ちよくなろうって言ったのはアリスだろ?」
欲望のままにアリスの下着をずらし、ちゅぷりと濡れた場所に指先を這わせる。
アリス
「~~っ!!」
声にならない声を上げるアリスは俺にしがみつきながら、それでもなんとかしてモノをしごきつづけてくれた。
アリスの入り口からは愛液が、俺の先端からは先走りが溢れ、くちゅくちゅちゅぷちゅぷと響く水音は徐々に激しさを増していく。
そうしてお互いの体を刺激し続けるうちに、俺たちは限界を迎え――
アリス
「っ、あっ、あっ、わたし、もう……」
海斗
「俺も……」
アリス
「っ、あああああっ!」
海斗
「っ、く……!」
欲望のまま放たれた精液は、絶頂でびくびくと体を震わせるアリスの手と上半身を、べっとりと汚したのだった。