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オーバーラップ・ラブストーリー

作者: APORO

自分の人生を巻き戻したい。そんな願望などがある方、どうぞこれを読んで見てください!

でもこれは短編でこれで終わりです。僕にとってこの作品はテストのようだ物です。皆さんの評判が良ければ続きを連載していきたいと思います。ばんばんコメントお願いします。

 オレは富田大地。十八歳。


 ハッピー、ハッピーって思っていた高校生活はもう早々と終わろうとしている年頃。とは言っても、高校生活なんて夢見るほど楽しくはなかったなぁ。 バスケ部では、レギュラーだったけどチーム自体はかなり弱い方だったし。勉強なんて、平均点以下赤点ギリギリみたいな中途半端な位置を三年間ずーっと泳いできた。


 友達は、クラスが変わる度に変わっていった。一年生の頃の友達は二年生になって違うクラスになれば、廊下ですれ違ったときに

「おはよ」

「おう」

 みたいな会話しかしなくなった。一年間培ってきた友情があんなに簡単に終わるなんて、思っても見なかった。


 唯一、オレが面白いと思ったのは恋のはなしだけだ。世間的には恋バナとでもいうところか。俺自身、女子とはかなり話す方だから

「あれ?もしかして脈アリかも」

 とか、思ってそれを友達に話してバカにされて。時には、クラス中で噂された。


 でも、オレが本当に惚れた女はオレの学校にはいなかった。


 オレとその人は同じ中学校だった。名前は、飯塚美咲。学年では絶対にトップ3には入っている程可愛かったし、性格も良いって評判だった。


 一年生の時に、ダブルデートに誘われた。もう一組は完全に付き合っていて、学年ではすでにみんな知っていた。正直、めっちゃ嬉しくてたまらなかった。だって、好きな女の子にデートに誘われたのだから!


 前日、オレは興奮して眠れなかった。ベッドに入っても目が冴えて眠れない。まるで、遠足前のガキだった。


 当日、オレは夜眠れなかった割に朝早く起きた。身支度は出発一時間前には完全に出来ていた。鏡を何度見たかなんて覚えていない。


 オレ達は映画を見て公園で昼ご飯をたべた。映画は、その時にはやっていたラブコメだった。オレはもちろん美咲と隣りだった。映画の内容よりも心臓の音が聞こえないか心配だった。昼は美咲が作ってきてくれた。オレ達と一緒に来たカップルは普通に一緒に食べていて、それでいてオレは一層恥ずかしくなって昼ご飯を受け取った物の中々食べることが出来なかった。こうしていると周りの人には

「あ~カップルなんだなぁ」

って思われるんだな。と思うとどうしようもなく恥ずかしくなった。


 それと、地元の祭りにも一緒に行った。もちろん、他に人はいたし二人っきりになる機会なんてはっきり言って全然なかったのは確かだった。それでも、最後にやった肝試し(とは言っても脅かす役などなく、ただ墓地を歩くだけ)では偶然に美咲と二人一組になってからかわれた。実際、オレは嬉しかったし美咲も顔を赤くしていた。肝試しの時にオレ達の間には拳一個分ぐらいの間しかなかった。本当に恐かったてのもあるし、近寄りたいと思ったのもある。半々だった。


 肝試しの中でオレはジュースを買おうとした。美咲が手を袖に引っ込ませて寒そうにしてたから、

「ホットの奴でも買おうか?」

 とオレが言うと、

「大丈夫だよ。そんなに寒くないもん」

 と美咲は返した。

「嘘だぁ。手、引っ込めてるじゃん」

「え?これは・・・クセ!」

「そんな事言っても寒いんでしょ」

「・・・うん」

 彼女は口を開かずに言った。オレは少しにやけながら、小銭を入れた。

「なに飲む?」

「コンポタ」

「それはオレが飲むから違う奴にして(笑)」

「え~、いやだ(笑)」

 本当は、全然ホットコーヒーの方が飲みたかった。

 ガシャン

 「はいよ」

 オレはコーンポタージュを持って差し出した。

「ありがと」

「貸しね」

「や・だ」

 彼女はこぼれんばかりの笑顔でオレに笑顔を向けた。


 これがオレ達のたった二つのデートの話。


 昔の事を鮮明に思い出してしまう。

「おっさんみたいだな」

 それでも、オレの心の一番大きい思い出だ。それを思い出そうが思い出しまいが、オレの勝手だ。それでもそろそろ前に進まなければいけない。

 分かっている。分かっている。でもまた夢の過去へ引きずり戻される。


 ふっと目を下に向ける。右手で顔を覆おうとしたとき足下の古い腕時計に気がついた。オレはそれをおもむろに拾い上げた。かなり年季の入った物ようだった。オレはそれを何の考えもなしに投げた。いらいらがつもっていた。すると・・・・・。


「な、なんだよ!?」 

 周りの景色がオレを中心にゆがみだして、闇に包まれた。どこからともなく聞こえる声。

 

お前の人生、やり直してみるか?

「え!?」

お前の後悔はむなし過ぎる。

「・・・」

お前が後悔する前まで時間を戻す。

「な、なんで!?」

お前の惨めな姿は私のあられを誘う。

 そして少しの沈黙。

「やってくれ」


 目を開ける。見慣れた天井。起きあがる。洗面所に行く。おそるおそる鏡を見る。自分の幼い顔に驚愕する。

気に入った方はコメントお願いします。それに応じて続きを書きます。

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