お菓子の上で目覚めた私。
私の機嫌は、絶好調だった。
なぜかというと・・・
「やったぁ♪やっと手に入った☆」
今日は心待ちにしていたゲームの発売日。
タイトルは・・・
「お菓子の国の勇者様」
なんともベタなネーミングだ。
かなり笑えた。(私だけか)
さらに、300限定発売?なので徹夜で並んだのだ。
興味本位で。
私は家に帰ると早速そのカセットをセットした。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
おかしい。全然始まらないのだ。
「もしかして・・・故障?!」
新しいからそんなはずはないのだ。
私は焦りながらゲーム本体を軽く叩いた。
途端、視界が歪んだ。
「え?うきゃぁぁぁあああ!!!」
私は変な悲鳴を残して部屋から消えた。
「うぅ・・・」
私はムクリ、起き上がる。
頭がズキズキする。
そして周りを見渡し
て・・・
「あれ?」
とだけ言った。
そこには、ありえない世界が広がっていた。
まず、周りが全てお菓子で出来ているのだ。
しかもどこから見てもここは地球ではないだろう。
「う・・・あまったるい匂い・・・」
って、じゃなくて!!
私はすっかり混乱していた。
「ど・・・どうして・・・?」
冷静に考えて見る。
「う~~ん・・・は?!!」
一つの仮説が私の中で生まれた。
「もしかして・・・あの・・・ゲーム??」
舞台は確かお菓子の国だったのだ。
「えぇぇえぇえええぇぇぇぇえええぇ????!!!!」
私は奇声を上げた。