原作 始動
あれから能力の強化とエナジーのコントロールの訓練を続け、僕は15歳となった。15歳とは、そう、適合検査をする年だ。クラスのみんなも若干浮足立っている。なぜならエナジーコアの適合者になれば命の危険さえあるものの、活躍できればヒーローのようにもてはやされるし、芸能人のような扱いをされる。それに日本では機械獣と戦う場合複数の適合者で討伐にあたるため、命を落としたというニュースはめったに聞かない。
中学生男子ならば一度は夢見るだろう。その風潮に国も乗っかっているので、子供が成りたい職業第1位だ。
さあ、適合検査を受けよう。各学校ごとに検査員が2つの検査機を持ってくる。1つはエナジーコアとの適合率を測る機械で、もう一つはエナジーの保有量を測る機械だ。エナジーの保有量が多ければコアと融合した際のエナジーの増幅量もおおい。機械獣との戦いではエナジーを使うため、エナジーが多ければそれだけ経戦能力が高いことになる。
まずは適合率を測る機械に手を置く。原作では詳しく語られていなかったが、これ、コアが埋め込まれているな。すでに融合されたコアは使用者以外が融合しようとすると拒絶するが一時的に融合しようとした者のエナジーとコアのエナジーとが混ざり、それは適性が高いものほど深く混ざる。コアごとに若干数値が異なるが、そこまで差が出ることはない。合格点ぎりぎりアウトの者も後日再検査を受けることができる。
出席番号順に検査機に手を置いていく。僕の前の2人はそれぞれ48%と52%だった。平均が40%なので中々いい数値だが、合格するには70%以上が必要だ。僕の番になり、機械に手を置くと検査機に適合率が表示される。
100%
検査を行っている教室に一瞬の静寂の後、爆発的な喧騒が広がった。当たり前だろう、100%など前例がない。血縁者ではある程度エナジーが似るため、親が融合したエナジーコアで子が検査すればある程度適合率が上がるが、それでも100%はあり得ない。
皆が数字に目を奪われている隙にコアと融合する。取り込んでいない状態のエナジーコアと融合した場合、元の融合者と同じ姿に変身するようだ。教室の隅の鏡に映った姿を確認すると、融合を解除し、コアを取り込んでから全く同じ状態で分離する。こうすることでエナジーの総量は増えないがコアの特性は手に入る。後で今の姿の融合者について調べてみよう。
ここで我に返った検査員から勝手に融合したことについて注意されながらもエナジーの総量を測る機械に誘導される。エナジーの総量は体から自然に発せられているエナジーの量を機械で測定し、そこからおおよその数値を導き出すらしい。
ここが正念場だ。ここで僕の異常な保有エナジー量がばれると原作と乖離してしまうだろうし、そのまま高校飛ばして軍隊入りなんてことになってしまったら最悪だ。今までの特訓の成果が試される。果たして…
よかった、平均よりも若干多い程度だ。原作でも特にエナジー保有量が多いとは言われていなかったからこのくらいでよかっただろう。
この後、念のため再検査するといわれて家に帰された。
後日、再検査のために持ってきた3つの検査機すべてで100%をたたき出し、僕は「国立機壊高校」への入学資格を得た。
翌年、日本では明るいニュースが流れた。まず例年120~160人しか入学できない機壊高校に200人もの新入生が入ったこと、しかもその中に5人の規格外がいるという。
大量発生した機械獣相手に3日間一人で戦線を維持し続けた不屈の英雄の息子「赤羽 焔」
エナジーの保有量が平均の約5倍のエナジーモンスター「犬神 蒼斗」
あらゆるコアと融合が可能な「宇治 優矢」
確認されている中で史上初の無機物にエナジーを込めることができる特性をコアに発現させた少女
「遠藤 みかん」
2色のエナジー保有者「奥村 桜」
後にこの5人を中心として数々の騒動が巻き起こる。




