準備万端系転生
短いけど許して
情景描写不足を感じる(適当)
異世界に転生するために用意をする時間が与えられている、ということはとてもありがたい。
そう思うのは異世界転生の前に神と話したり、チート能力を授かったりする、中間地点のような場所がことのほか快適だったからだろう。
テーブルと三脚の椅子があり、美味しい紅茶を出してくれた。
ちなみにこの中間地点も一種の異世界のようだ。
俺はある意味すでに異世界転生者なのだ。
だが、転生前の記憶がない。
いつ死んだのか、なぜ死んだのか。
だがそんな疑問は紅茶の中に溶けていくかのように、
心の中から姿を消していった。
紅茶を飲みながら二人の神らしき人物の話を聞いていくうちにわかったことがある。
・話をしている二人はすでに一度世界を救った勇者(転生者)であるということ
・これから俺が異世界に転生するということ
・そして、いくつかの便利機能を転生先の体に搭載しているということ
そういうわけで、俺は異世界に転生することになった。
元の世界での夢を叶えるチャンスだし、棒にふるわけにはいかない。
詳しいことは異世界に行ったらわかる、ということなのでさっさと準備を終わらせる。
といっても、俺がするのは心の準備だけで、大したことはないのだけれど。
転生者の先輩方によると、案外簡単に世界を救える、ということだし、頑張ろう。
でも、先輩方が追い詰めきれなかった、心の闇という名前の黒幕には注意しておこう。
何かあってからでは遅い。
魔法陣が体を包む。
平面的な魔法陣しか俺の知識にはなかったが、
立体的な魔法陣の方が効率がいいらしい。
異世界で知識チートに手を出せるかもしれない。
いまからその時が楽しみだ。
─世界が光に包まれる。それはまるで夢の中で夢を見るような浮ついた感覚だった。
ここはどこだろうか。
俺の体は元の体とは少し変わっていたし、
俺の元いた世界とは空気が違う。そんな気がする。
そんな物思いをしながら、俺は森を進んでいくのだった。
場面転換って難しいですね(適当)
若干の改稿をしました