24幕 足利一族
とある週末の夜。僕と太子は、テレビでお笑い番組を見ていた。
そこで、僕たちは面白いお笑い芸人を見つける。新人グループの「足利一族」である。
「どうもー、足利義光でーす!」
「足利義政でーす!」
2人がそう言った後、
「2人合わせて足利一族でーす!」
と声を合わせるつもりだったのだろうが、言ったのはさっき義光と名乗った方の人だけだった。
「言えよ!1人でやるの結構、恥ずかしいんだよ!」
義光はさっき義政と名乗った方の頭を叩く。義政は何かをブツブツ言ってる。
「何ブツブツ言ってるんだ!はっきり、言えよ!」
義光が言うと、義政はうなずいてから、
「このハゲーーーーー!」
と叫んだ。義光は義政の頭を思いっきり叩き、
「うるさいわ!それに、古いわ!」
とツッコミを入れた。
「古いと言えば、室町時代の応仁の乱とか古い部類に入るなぁ。」
義政が言う。義光は
「もっと、古いのもあるけどな。まぁ、古い部類に入るよなぁ。」
とうなずく。
「僕、細川勝元やるから、お前、山名宗全やれ。」
義政がそう言うと、義光は
「わかった。」
と言って、再度うなずいた。
「時は1477年。応仁の乱は終結しました。」
「終結してどうする!」
義政のボケに義光がツッコミを入れる。
「時は1467年。応仁の乱が始まりました。この僕、『繊細』の『細』に『河川』の『川』に『勝利』の『勝』に『元気』の『元』と書く細川勝元と、『山岳』の『山』に『名前』の『名』に...」
「いちいち漢字の説明せんでいい!」
義政にまた義光がツッコミを入れる。
「いや、ただの漢字じゃなくて、名前の漢字なんだけど。勉強になるでしょ?」
それを聞いた義光は、また頭を叩いた。
「屁理屈言うな!それと、これは教育番組じゃないっ!」
「細川勝元と山名宗全の対立により始まりました。」
義政の言葉の後、宗全役の義光が言う。
「私があの家の家督を継ぐ!」
「いや、僕だ!」
「私だ!」
「僕だ!」
「私だ!」
「僕だ!」
そう言い合った後、勝元役の義政は
「どうぞ、どうぞ!」
て、後ろへ退いた。義光は彼の頭を叩く。
「譲ってどうするっ!?」
「だってー...。」
義政は唇をまえに突き出す。
「『だって』じゃないっ!」
義光はまたツッコミを入れる。
「こうして、細川勝元と山名宗全の対立は解決し、応仁の乱未然に終わりました。めでたし、めでたし。」
義政がそう言うと、義光に思いっきり頭を叩かれる。
「確かに、めでたいけど、応仁の乱やってないじゃん!猛雨良いわ!ありがとうございましたー。」
義光はお辞儀をするが、義政はしなかった。義光は最後に
「最後ぐらい挨拶しろよ!」
と頭を叩いて、2人は去っていった。
その漫才に上から目線ながら、僕たちは新人にしては面白いなと思っていた。僕も太子も途中で少し笑う場面があった。
そして、僕たちは、大好きな連歌を始めた。まだ、番組は続いているが、テレビを消した。僕たちにとっては、お笑い番組より連歌だったのだ。




