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15幕 十七条の拳法

 十七条の憲法。それは、聖徳太子(もちろん、バカの方では無く、偉人の方の)が定めたと言われる、17の役人の心得のことである。太子(今度は、バカの方の)は、小学校6年生の頃、テストで「十七条の憲法」と書くところを、「十七条の拳法」と書き間違えていた。

 そして、バカ太子があの時の言い訳を始めた。

「『十七条の憲法』と『十七条の拳法』ってにてるじゃないか!」

「いや、似てません。」

「即答は酷いと思うぞ、私は。」

「似てません。」

「私のいうこと聞いてる。」

「聞いてません。気にも止めてません。」

「酷い!」

 さらに、太子は

「そうだ!無ければ作ってしまえば良いんだ!『十七条の拳法』を!」

とバカなことを良い始めた。清々しいほどのバカだな、コイツ、と、思いながら、僕は

「作ってどうするんですか?」

と聞いた。すると、彼は

「『十七条の拳法』を生徒共和国中に広めて、アメリカやロシア、中国を武力で支配するのだ。」

とこれでもかってぐらい、バカなことを言い出した。

 「またですか。生徒共和国の国民は2人なんですよね?2人だけで武力行使できると思ってるんですか?いや、そもそも武器を持ってるかもしれないのに、拳法で太刀打ちしようと思ってるんですか?」

僕は太子にそう言ってやった。すると、彼は

「妹子、妹子は何で私に丁寧な言葉遣いをするんだ...。他人行儀過ぎだろ。」

と言ってきた。僕は、

「敬語の役割って知ってますか?」

と彼に聞いた。

「相手への敬意を表明するため。」

と答えられ、つい、このバカ太子がそんな真面目なことをいうなんて、と、彼をバカにしてしまった。

 それから、僕は太子に説明してあげた。

「そらもそうですが、他に相手との距離感を測るって役割もあるんですよ。」

と。すると、彼は

「つまり、妹子!妹子は、私と距離を置きたいんだな!同居人として酷いと思うぞ!」

と怒られた。しかし、そんなこと知ったこっちゃない。

「お前は、居候してるだけだろ!この元ホームレスが!ったく、ちょっとは家主に感謝しろ!」

僕は彼に怒り返した。すると、彼はどこかへ行ってしまった。ちょっと、言い過ぎたな。それに、彼はホームレスになりたくて、なったわけじゃなかったんだ。僕は深く反省した。

 その後、太子に謝って、許してもらった僕は、

「で、『十七条の拳法』はもう出来たんですか?」

と彼に聞いた。すると、

「あぁ、あれはもう飽きたから、松尾芭蕉副大統領に任せた。」

と答えられた。生徒共和国の2人って、バカ太子と松尾芭蕉だったのか!どおりで、発想が幼稚以下なわけだ!僕は、心の底から納得することが出来た。

 というわけで、僕は松尾芭蕉に

「太子から聞いたんだけど、『十七条の拳法』を書いてるらしいですね。もう、出来たんですか?」

と聞いた。すると、彼は

「出来てるよこれなら出来てる最上川。芭蕉、受け渡しの一句。」

と言いながら、A4の用紙を裏向きで渡してきた。僕は、何だか嫌な予感がして、おそろおそる裏返した。

 そして、案の定、その嫌な予感は的中してしまった。

「一つ、第一撃大事にしましょう最上川。一つ、反撃は必ず避けよう最上川。一つ、かわしたらすかさず攻撃最上川。一つ、頭部肘それさえ武器になります最上川...って、全部、最上川じゃねぇか!」

僕はそうツッコミを入れながらも、あのバカ太子がこれをしてきそうなので、全て暗記した。

 まとめたら、こう言うことだ。第一撃を大事にし、反撃をしてきたら避けて、すぐに攻撃を戻ること。頭や肘も強力な武器になるから、臨機応変に使い分けること。ストレートを「右、左、右、左」、または、「左、右、左、右」からの、どちらかの手のアッパーのコンボは強い。攻撃をかわせないと判断したら手でガードすること。しかし、それをすると手を痛めるので、あまり使わない方が良い。足を入れる場合は、相手の足をとって、こかすのが効果的。こかしたら、寝技に持ち込むか、出来るだけ攻撃しまくるか、もしくは、その両方をする。蹴りでは回し蹴りが一番強い。飛び蹴りも強い。かわすときは出来るだけその場でかわす。

 しかし、太子が僕にその拳法を使ってくることはなかった。それより、もっとヤバいことになっていった。なんと、彼はこないだの仕返しにと、あの不良たちに喧嘩を売ったと言うのだ。その事を聞いた瞬間、僕は背筋が凍るほどの寒気を覚えた。

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